秋山香乃のレビュー一覧

  • 龍が哭く
    薩長の私怨と私利私欲の戦いに敗れ夢半ばで消えたがその魂は庶民に深く刻まれている。それは地元を愛し命をかけた戦争なき平和への執念であり、最後まで変わらず民衆の力にもなったことだ。「この戦いがこの国のために必要だったと胸を張って言えるのか」が印象的だ。長岡藩の一人の武士がその執念を持って藩政改革をしよう...続きを読む
  • 足利の血脈 書き下ろし歴史アンソロジー
    室町時代、なかでも鎌倉公方〜喜連川藩の流れは歴史の中で自分が一番興味がある部分です。さくらの里という元ネタバレバレのはじまり方ですが、アンソロジーでそれが貫かれているのがまたいい。「足利の血脈」というからには、いっそのこと足利義兼あたりまで遡ってもよかった。
  • 龍が哭く 河井継之助
    幕末の長岡藩家老河井継之助を妻すがの目線から描いた作品。破天荒で気性の荒い継之助は幕末の動乱の中で長岡藩の将来を憂えていたが、旧習にとらわれた家中の中で何もできない日々に苛立ちをつのらせていた。
    どうすれば自分の考えを藩内で形にできるのか、その答えを探るべく、農民出身ながら備前松山藩の要職に取り立て...続きを読む
  • 幕末 暗殺!
    7人の実力は歴史作家が幕末史の暗部に迫る!
    定説は覆されるのか?真犯人は?驚きの動機は?・・・。今、こんな競作アンソロジーが楽しい。
  • 足利の血脈 書き下ろし歴史アンソロジー
    足利氏の血脈を7人の歴史作家が紡ぐアンソロジー。
    ただ単に足利氏を描くだけでなく、忍びの血脈も同時に描かれており、重層感があった。
  • 龍が哭く 河井継之助
    2020年の今年「峠 最後のサムライ」として映画化された・河井継之助の姿を描く作品。戊辰戦争の際、官軍と奥羽越列藩同盟の間で武装中立を目指した長岡藩家老・河井継之助は「英雄」だったのか?それとも、とんだ「大戯け」だったのか?動乱の時代を峻烈に生きた男の真の姿に迫る長編。
  • 龍が哭く 河井継之助
    幕末の長岡藩の河井継之助が主人公。
    彼は、一生懸命に長岡藩をたてなおす。
    しかし、時代は幕末なので、幕末のドタバタにまきこまれてしまう。

    戦わないという選択の理由が、官軍につくと、色々お世話になった会津を打たなくてはならなくなる。
    それは出来ない。と、義を貫く姿がかっこいい。
  • 幕末 暗殺!
    歴史小説に風穴を開けることを目的とした操觚の会7人によるアンソロジー。
    暗殺者側から描いた視線が目を引く。
    坂本龍馬や桜田門外の変など知られている事件もあるが、
    塙忠宝暗殺の様なあまりメジャーでない題材も拾い上げている。
    自分は孝明天皇死の謎に迫った作品が良かった。
    暗殺がテーマなので全体に明るさは...続きを読む
  • 龍が哭く
    面白かった。
    新聞連載小説だったということだが、河井継之助の人生をなぞりながら、妻すがの支店を織り交ぜていくのは新鮮。
  • 幕末 暗殺!
    「操觚の会」による幕末暗殺アンソロジー。
    なぜ暗殺すること事が出来たのか。桜田門外では雪が降っていて、護衛たちが刀を抜くのが遅れた。油小路では、居待ち月で御陵衛士たちを囲むのに適していた。なかなか歴史の表には表れないが、成功した影には、そのような偶然や緻密に計算された必然がある。
    特に、龍馬暗殺を暗...続きを読む
  • 幕末 暗殺!

    短編集。幕末の数々の暗殺について書かれている。
    谷津矢車氏の竹とんぼの群青(黒澤忠三郎による桜田門外ノ変)。早見俊氏の刺客 伊藤博文。誉田龍一氏の天が遣わせし男(桂早之助、坂本龍馬暗殺)。
    など読み応えあるものばかり。
  • 足利の血脈 書き下ろし歴史アンソロジー
     著名作家のアンソロジー『足利の血脈』ですが、副題で、さくら一族の聖戦と付け加えたい。鎌倉公方〜古河公方・堀川公方の興亡と支える忍者の物語。読後としては足利の歴史よりさくら一族の伝奇。面白い企画かと思いますが、個人的には各作品の波が合わず、一人の作家の連作の方が読みやすかったのでは思います。しかし第...続きを読む
  • 足利の血脈 書き下ろし歴史アンソロジー
    足利義教は時宗の阿弥を諜報網のように使っていた
    と明石散人先生が書いていた気がする(未確認)

    万寿王丸主役、自分を囮にして赤松満祐邸に義教を
    呼びつけ暗殺した
    本作において阿弥は踊念仏の集団として万寿王丸の
    潜む郷に乗りこみ、義教の手で一緒に斬殺された
    証拠隠滅らしい
    しかし、諜報網を早く手放した...続きを読む
  • 龍が哭く 河井継之助
    型破りで豪胆。でも地に足をしっかりつけて、時代に流されず自分の守るべきものをちゃんと、分かってる男。

    なのに、なんとなく継之助に魅力を感じなかったなあ。
  • 妖ファンタスティカ 書下し伝奇ルネサンス・アンソロジー
    歴史小説界に風穴をあけんとする作家集団「操觚(そうこ)の会」による
    伝奇時代小説アンソロジー登場!
    ■朝松健「夢斬り浅右衛門 ――小伝馬町牢屋敷死罪場」
    ■秋山香乃「草薙剣秘匿伝 ――葛城皇子の章」
    ■芦辺拓「浅茅が学問吟味を受けた顚末 ――江戸少女奇譚の内――」
    ■彩戸ゆめ「神楽狐堂のうせもの探...続きを読む
  • 龍が哭く
    幕末の動乱期を生き抜いた越後長岡藩士、河井継之助の生涯を描く。同じ人間の生涯だから、有名な峠と比較されることもあると思いますが、妻のおすがとの関わりなどもあり、河井継之助の生き様は、よく書かれていたと思います。
    薩摩、長州は、どうしてあそこまで、大規模な戊辰戦争をしなければいけなかったのか、納得出き...続きを読む
  • 龍が哭く
    山陰中央新報紙掲載で読む。河合継之助といえば『峠』で読み、司馬遼太郎作品の中でも特別お気に入りの小説だった。もう随分前に読み、記憶は薄れ、新聞小説でこの連載が始まって大いに期待した。江戸遊学を経て、備中松山の山田方谷に師事する。その後、長崎ほか九州で知見を広めて横浜へ。開国した日本が内輪で戦争をして...続きを読む
  • 獺祭り 白狐騒動始末記
    どうしようもないくず男とまだまだ世間知らずの妹。その兄妹が巻き込まれる騒動。
    軽妙な感じで進むが、最終的にはなかなかの展開に。そしてラストの謎解き…。
    重い展開もありますが、爽やかな感じで終わるのがいいですね。
  • 獺祭り 白狐騒動始末記
    深い意味無く進行するストーリー、気楽に読めるし、最初の予想とは全く違った展開に
    海賊が出てきて孫娘まで係わってくるとは
    和算-2進法が謎解きのからくり箱?
    何故かハッピイな終り
  • 吉田松陰 大和燦々
    若き日の吉田松陰が江戸で、又江戸から東北にかけて旅する中で強い信念を育んでいく物語。
    激動の幕末へ加速を始めつつある時代、後に敵味方に別れる事も非業の死を迎える事も知らず、だが、それでも進み、後の世代へと繋げるのだという強い気概を育んでいく。