桝井迪夫のレビュー一覧

  • 完訳 カンタベリー物語 上
    イギリス文学、否、英語という言語そのものの黎明期に燦然と聳え立つ巨塔。美しいファンタジーからの下ネタ、という冒頭のコンボで騙されているうちに読み終わ……らないです。終盤にいくにつれて、これ何のペナルティですかっていう気分になります。読みきった時の爽快感が忘れられません。
  • 完訳 カンタベリー物語 上
    すばらしい作品です。
    学校の授業の試験で必要なため、読みましたが、
    自分は中でも「騎士の物語」が一番好きです^o^
    やはりああいう終わり方の話が自分的には好きです。
    つづけて、中・下巻も読んでいこうと思います。
  • 完訳 カンタベリー物語 下
    作中にキリストから見放されたとしてカインの名があげられていました
    当時のイギリスではキリストと神が同一だったのか、キリストは預言者として時代を超えた存在だったのか、どっちだろう?
    時代的に前者かな?
  • 完訳 カンタベリー物語 下
    下巻では修道僧の物語、尼僧付きの僧の物語、第二の尼僧の物語、錬金術師の徒弟の話、賄い方の話、教区司祭の話、の計6話を収録。

    どちらもルネサンスを代表する文学作品といえるデカメロンとカンタベリー物語。前者は人間賛歌の色調を常に感じる作品でしたが、後者カンタベリー物語は、上巻こそデカメロンに似ていた雰...続きを読む
  • 完訳 カンタベリー物語 上
    まずは高貴で気高い「騎士」の説明から入る。彼は騎士道を愛し、従者も1人だけ連れていた。次に「女子修道院長」。微笑む姿は誠に無邪気で恥ずかしそう。食事作法に良く熟達しており、スープを一滴たりともこぼさない見のこなしに加え、フランス語を巧みに操った。彼女は秘書役の修道女1人と司祭3人を連れていた

    →こ...続きを読む
  • 完訳 カンタベリー物語 下
    中世イギリスの詩人ジェフリー・チョーサー(1343?-1400)による物語群、1380年代末頃から晩年にかけて執筆か、未完。

    チョーサーはロンドンの裕福な市民階級出身で、宮廷に仕えながら外交官として大陸へも渡っている。そこで、ダンテ、ボッカチオ、ペトラルカなど当時のイタリア・ルネサンスの詩人たちの...続きを読む
  • 完訳 カンタベリー物語 上
    面白く無い訳じゃないけど、期待してたほどじゃないという感じ。

    でも、解説を読んで改めて考えてみるとなるほどこれがどういう意味で評価されているのかがよくわかる。

    軽いタッチの短編を登場人物たちの語りという形式で統合した作品なのだが、そこには当時の科学的見識が満載。

    著者であるチョーサーの博識ぶり...続きを読む
  • 完訳 カンタベリー物語 上
    かなり昔に読んだ本
    ファンタジーってジャンルとは 違うと思うけど まぁ細かいことは・・

    ファンタジーをよく読んでいた頃に やはり読んだものです
    定番というか あまりにも有名なので読んでいて損はないのでは?と思います^^
  • 完訳 カンタベリー物語 下
    長えええええええええええええ!!しかも文字小さいよさすが岩波文庫さん。読み終わるのに1カ月ちょいかかってしまった。
    というか、訳注が膨大。こんなにくわしく調べた訳者桝井さんに敬礼!
    さて『デカメロン』の影響で書かれたといわれるこのお話。私はどちらかというと、小さい頃読んだ『クレヨン王国』シリーズのた...続きを読む
  • 完訳 カンタベリー物語 上
    中世ヨーロッパ文学の頂点にいるらしい作品です。
    身分や職業の違う人物たちが巡礼の途中のホテルで一緒になった時に、それぞれがお話をしていくという一種のオムニバスになっています。
    かなり古い作品ですが、これが中々読みやすい。百年戦争のさなかに書かれたとは思えないですね。それぞれの話もバラエティーに富んで...続きを読む
  • 完訳 カンタベリー物語 上
    カンタベリーへの巡礼の間、同宿した様々の身分・職業の人間が、旅の退屈しのぎに自分の知っている物語を順に語っていくという、「枠物語」(frame story)の形を取っている。
    そこには皮肉げな笑える話であったり、中世における身分毎の“世界観”を垣間見れるものを感じる。