オデッド・ガローのレビュー一覧

  • 格差の起源 なぜ人類は繁栄し、不平等が生まれたのか
    ■人類史における「成長の謎」と「格差の謎」を解明
    ■人類はいかにして「マルサスの罠」から脱却したか
    ■そして成長し格差ができたのか。良書。
    ■2つの謎と人類進化論との強い関連性
    ■P177の朝鮮半島の衛生画像は衝撃的
  • 格差の起源 なぜ人類は繁栄し、不平等が生まれたのか
    久々に迫力のある本を読んだな、と思う。ページをめくるたびに「そうなのか」と驚いたり感心したりしながら読んだ。

    前半は、いつ人類が豊かになったのかを述べ、後半は格差がなぜ生じたのかを述べている。
    人類が豊かになったのはジャガイモやアンモニア合成、産業革命(そのもの)だと思っていたが、まったく違った。...続きを読む
  • 格差の起源 なぜ人類は繁栄し、不平等が生まれたのか
    現在の社会は21世紀になっても未だに国家間・地域間の経済格差が生じている。
    この大きな格差を生み出した要因とは何か?

    という問いに答える本書。
    テーマとしてはダイアモンド博士の鉄、銃、病原菌と重複する部分は多い(実際引用も多い)が、それよりも近代の産業革命以降に多くのページを割いているのが特徴的。...続きを読む
  • 格差の起源 なぜ人類は繁栄し、不平等が生まれたのか
    タイトルは「格差の起源」だが、むしろ、「なぜ人類は、ここ200年程度で急速に繁栄したのか」が真髄だと思う。格差(繁栄度の違い)については、「重・病原菌・鉄」などでも分析が試みられているが、本書はそれらの議論を網羅的に踏まえ、一つの完成品と言って良いと思う。大まかに言って格差とは、より生産性の高い技術...続きを読む
  • 「常識」が通じない世界で日本人はどう生きるか
    イノベーションを促する為には考え形の異種混淆が必用らしいです。

    日本人は年配者へ敬意を持つ道徳を持ちつつ高い均質性を持った民族であり、既存のパラダイムへ批判をしないが故にイノベーションが起きにくいようです。

    解決案としては、多様性のある環境下での若者の教育を実施すべきとの事です。

    私自身、海外...続きを読む
  • 格差の起源 なぜ人類は繁栄し、不平等が生まれたのか
    格差の起源_オデッド・ガロー著_柴田裕之訳

    そもそも格差とは?

    健康格差、教育格差、経済格差、世代間格差、地域格差など、世の中にはさまざまな格差と呼ばれる言葉がある。

    Wikipediaによると、"格差(かくさ)とは、同類のものの間における、程度(水準・資格・等級・価格・格付け、レベル)などの...続きを読む
  • 格差の起源 なぜ人類は繁栄し、不平等が生まれたのか
    大きな船にゆられるようや展開で論が進められていく、とてもダイナミックな本。前半はなぜ人類が成長したのかを時系列でだとっていく。いつから格差の起源?の思って読み進めるがこれはこれでおもしろい。後半はタイトルにある通り、ではなぜ格差が生まれたのか?を今度は前半に来た道とは逆に遡っていく。

    後半の途中ま...続きを読む
  • 格差の起源 なぜ人類は繁栄し、不平等が生まれたのか
    マルサスは社会を貧困の罠に閉じ込めてきたメカニズムを解明し説明した。人類がいかにマルサスの罠を抜け出し,現在の劇的な成長を成し遂げてきたか。今なお国家間に貧富の差があるのかを解説。未来志向、教育、技術革新を促し、男女平等や多元主義、差異の尊重を進める方策こそが、普遍的な繁栄のカギであるとしている。
  • 格差の起源 なぜ人類は繁栄し、不平等が生まれたのか
    初期の農耕社会は狩猟採集民より生活水準は低下した。
    狩猟技術の向上で、獲物が減少し農耕に移行せざるを得なかった。
    イースター文明は魚の取りすぎで人口が80%近く減少した。
    統一成長理論=現代の経済成長とマルサスの時代の停滞を統合する理論。
    産業革命のころは4歳から働かされた。小さな手は繊維工場の機械...続きを読む
  • 「常識」が通じない世界で日本人はどう生きるか
    著名な10人が現在の経済について語った本。
    貨幣理論、民族、地政学、歴史などあらゆる切り口が網羅されているので読むならこの1か月間がおすすめです。
  • 格差の起源 なぜ人類は繁栄し、不平等が生まれたのか
    人類の「発展」にこれだけの格差がついた理由を解き明かす一冊。まずは素直にそうだろうなと読める。気候、それがもたらす害虫などの生態系も人類の発展に大きな影響をもたらした。また、人類の誕生の地であるアフリカから遠くなればなるほど、集団の多様性が薄れていくという指摘には驚いた。漫然と逆だと思っていた。する...続きを読む
  • 格差の起源 なぜ人類は繁栄し、不平等が生まれたのか
    難しかったけど、おもしろかった。
    世界史でこんな人いたな〜こんなことあったな〜とうろ覚えの中読んだ。

    個人的に印象的だったのは、10章で書かれている内容で

    ・中国は2000年にわたって中央集権体制で過ごしたのに対し、ヨーロッパは政治的な分裂を長きにわたって過ごしている
    ・中世までは地理上の連結の...続きを読む
  • 格差の起源 なぜ人類は繁栄し、不平等が生まれたのか
    ユヴァル・ノア・ハラリよりも、ジャレド・ダイアモンドよりもさらに慎重で穏当な表現によるホモ・サピエンス30万年の歴史。
  • 格差の起源 なぜ人類は繁栄し、不平等が生まれたのか
    筆者の主張する世界的な経済格差の原因について、概ね納得できる。
    ただ、多様性の多寡と繁栄の度合いの関係について、その因果関係が明確には理解できなかった。
    ワシントン コンセンサスによる途上国への対応は明らかに間違っており、個々の国の状況を見極めて、長いスパンの支援による自律的な取り組みにするとこが必...続きを読む
  • 格差の起源 なぜ人類は繁栄し、不平等が生まれたのか
    我々人間は、産業革命により、人間の力とは別の機械の力を得て生まれた余裕を、子作りでなく子孫の教育に投資した結果、マルサスの貧困の罠を脱し、現在の繁栄を謳歌することができた。他方で、頭数が絞られた子孫側から見れば、現状の生活水準を維持するための社会的コストを負担にあえぐ結果となった。やはり、そこでもマ...続きを読む
  • 格差の起源 なぜ人類は繁栄し、不平等が生まれたのか
    産業革命まで人類の生活レベルは生存水準から抜け出せていなかったが、産業革命後、人的資本への投資、人口転換などによりマルサスの罠から抜け出して、生活レベルが急激に上昇した。しかし、産業革命が早く始まった地域とそうでない地域には大きな格差が生じた。では、なぜ産業革命が西欧で始まったのか。本書は、その原因...続きを読む
  • 格差の起源 なぜ人類は繁栄し、不平等が生まれたのか
    副題がしめすように、経済成長と不平等の起源に関する壮大な人類史。

    本の前半では、まず経済成長の起源について説明がなされる。大まかには、産業革命や技術発展が原因なわけだけど、著者は産業革命で全く違う原理で世界が動き始めたとはみていなくて、産業革命以前からの変化が積み重なって一種の相転移のようなものが...続きを読む
  • 格差の起源 なぜ人類は繁栄し、不平等が生まれたのか
    感想
    得意不得意が差を生む。能力が貴重なら高い地位を占めるようになる。自然なことであり格差は悪いことではない。再分配が機能しないことが問題。