大谷雅夫のレビュー一覧

  • 万葉集(一)
    感情を率直に歌い上げるという評価の通り、歌に迫力があります。
    但馬皇女の116番の歌や、大伯皇女の105番、106番、大津皇子の107番の歌など緊張と臨場感が伝わってくる。
    また大岡信氏が高く評価した笠郎女の歌も、多くがこの岩波文庫版(一)に収録されている。
    第4巻に彼女が家持に贈った歌が24首一気...続きを読む
  • 万葉集(三)
     高橋虫麻呂 (生没年未詳) は奈良初期から中期の歌人で、伝説を詠じた点に特色がある。下級官吏として常陸国 (茨城県、福島県に一部) に赴任、「常陸国風土記」の撰にもあずかったと伝えられている。
     『万葉集』(759年以後) は、虫麻呂の歌として、筑波山にかつて次のような群婚の習俗があったことを伝え...続きを読む
  • 万葉集(一)
     小五のときに小倉百人一首を丸暗記(母親相手に毎日二回、かるた取りをして覚えた)したのが幸いし、古典が読めなくて困った、という記憶がなかったりするのだけど、万葉集をきちんと読んだのは、やっぱり大学に入ってからだった。

     ―――そして後悔。これ、なんて面白いんだろう!
     どうしても注目されるのは歴代...続きを読む
  • 万葉集(一)
    佐々木信綱編の上下巻です。私が持っているのは誰の校訂だったかな? 日本には昔から「歌」がありました。嬉しい時、哀しい時、切ない時、淋しい時、恋している時、「歌」で心や自然を表現する伝統を持っているなんて、なんて素敵なんでしょう。
  • 万葉集に出会う
    万葉集は元々漢字だけで書かれていたので、どのように読み下すかで様々に意見が分かれている。有名なさわらびの歌やかぎろいの歌もそうである。教科書にも載る定説のような読み方にも著者が本来の読み方を求めてチャレンジする。擬人化や家という言葉が持った意味、ユーモアの歌についても扱っている。
  • 万葉集に出会う
    大谷先生の講座に申し込んだら特典として頂きました。ありがとうございます。

    本書はただの和歌の解説書ではない。
    旧来の解釈を、歴史的文献や万葉の時代の考え方から考え直し、より矛盾の少ない新しい解釈を提示してくれる。もしかしたら今まで知っていた読み方や解釈とは異なるかもしれない。旧来の考え方をロジック...続きを読む
  • 万葉集(一)
    学生時代の教科書を未だに読んでます。国王(天皇)の恋の歌が収められた歌集は世界を見渡しても万葉集くらいしかないのだそうです。貴賎を問わず良い歌が幅広く収録されているところも感動です。ただ、この本には現代訳がついていないので自分で調べないと読めません。よって星四つ。