ヨルゴス・カリスのレビュー一覧
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脱成長の定義の条件→お互いのケアとコミュニティの連帯
脱成長とは? より少ない資源、資金、環境負荷で人間の豊かさを実現すること。
資本主義社会での人間の常識→物質所有=幸福。経済成長=善、人間の本能
脱成長主義社会で目指すもの定義→中庸や、分かち合い、自然との調和。ミニマリスト的な生き方
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読みやすい文章で、あっという間に読んでしまった。脱成長がなぜ必要か、どのように実現するか提案されている。
有名なバルセロナの例も出ている。
巻末には質問への回答があり、よくある質問に対して分かりやすく答えている。
入門として、または勉強会のテキストとしてもちょうど良いと思う。
欲を言えば、もう少した...続きを読むPosted by ブクログ -
成長によって、人種や国内国外への不平等、あるいはジェンダーにおける労働の固定化と不平等を招く、ということがやっと指摘されてきた。
国連のSDGばかりが強調されて教育でも教えられているが実はそれが開発と強く結びついていることが指摘されている。
教育でSDGを説明する場合にはこの本も合わせて説明する...続きを読むPosted by ブクログ -
注目している(惹かれている)斎藤幸平が書いているので手に取った。脱成長こそが私たちの直面する危機を乗り越える手だというのは分かる。スローな社会をつくり人間らしい生き方をしてウェルビーイングを維持することを目指すのは大賛成だ。グリーンな経済成長とかSDGsとかのまやかしは警戒すべきだと思う。難しいこと...続きを読むPosted by ブクログ
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養老先生のYouTube紹介で読んでみたが、本誌の脱成長の考え方、必要性は納得できた。後半の斉藤幸平氏の解説は秀逸!
では、じぶんは今から何をしようか。Posted by ブクログ -
翻訳特有のちょっと意味が分かりにくい訳はありましたが、過去を振り返るとGDPによる経済成長のイデオロギーによって世界中で資本主義というシステムができ、富裕層によっての植民地化、グローバルサウス問題、不等価交換。これ以上続けないためにはどうしたらよいか。本当に豊かさはまではいきませんでしたが、どんな解...続きを読むPosted by ブクログ
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脱成長というよりは、「脱消費」「資本主義の変革」を目指すべきと説いてる本。現在の成長至上主義の生活システムの抜本から変える、そのためには個々人の運動から政治変革を促す「共進化」を推進すべきと言った本書の見解は新鮮だった。
ただ、これが財源的に可能か、どの程度の規模に収縮すべきかなど、多くの点での検討...続きを読むPosted by ブクログ -
草の根ネットワークから始まる個人の行動力が必要。
GDPの成長は格差拡大につながっている。
成長は必要ない。より少なく生産、少なく消費する生活を指向するべき。
成長には、循環型、永続型、複利型がある。複利型は永遠には続かない。永続型も自然ではない。複利成長を目指すことはできない。
物資使用量と市場取...続きを読むPosted by ブクログ -
本書は、脱成長の基本ビジョンが分かりやすく説明されるとともに、世界各地における実践例が紹介されており、入門書として適当な一冊だと思います。
ただ、「脱成長」について思うこと。
どうにかしなければならないことは理解できる。無駄なもの、ここまで必要ないだろうと思うモノやコトも多い。しかし、経済成...続きを読むPosted by ブクログ -
「脱成長」、英語ではdegrowthと言う。
私のような左翼を自任している人間でも、資本主義のなかで生まれ、その価値観に深く影響されていることがあるのだろう。まさしくマルクスが言ったように「存在が意識を規定」している。私自身も、経済成長をストップしたり、減速させようという意見を聞くと、抵抗を感じる。...続きを読むPosted by ブクログ -
脱成長の意味・必要性がわかりやすくまとめられている。
「人新世の資本論」の前に読む本として最適。
資本主義・消費・労働時間・差別が複雑に絡み合っている社会を俯瞰することができ、脱成長の定義がスッと入ってくる。
再生産労働に光を当てるという視点に気づけてよかった。
バルセロナだけでなくもっと他の...続きを読むPosted by ブクログ -
書いてあることへの衝撃は正直少なかったけど、入門編としてはとてもいいし、脱成長を旧共産主義と一緒くたにしないという意味では読んでおいていいと思う。
ただ、今後も国家が社会的共通資本を整備できるのかは私にはクエスチョンである。
国防はまだ仕方ないかもしれないが。あるいは議会制度を変えればできるのか...続きを読むPosted by ブクログ -
<目次>
第1章 「脱成長」とは何か
第2章 成長で犠牲になるもの
第3章 草の根から変革を起こす
第4章 道を切り拓く5つの改革
第5章 人々を動かすための戦略
付録 脱成長に関する23の質問への回答
日本語版解説 資本主義に亀裂を入れるために(斎藤幸平)
<内容>
最近言われて...続きを読むPosted by ブクログ -
サブタイトルは、「分断・格差・気候変動を乗り越える」。このためには、GDP至上主義、経済成長至上主義から脱却し、コモンズを取り戻すことが必要だと説き、コモニングの実践を紹介する。著者たちも簡単なことではないは承知しており、しかし個々人の実践からバルセルナのような社会運動、変革につなげていくしか、こ...続きを読むPosted by ブクログ