しらこのレビュー一覧

  • きみの鐘が鳴る
    こちらも、子どもが四年生くらいになったら読ませたい。

    成績の上下、合否判定、塾のクラス移動、
    この年代の子どもたち特有の、クラスの友人との関係悪化や、教育虐待の毒親(私立小学生…)、保健室登校、いじめ。

    中受の模様もさることながら、そういった環境面で辛いことがあった時のケアが何より親には重要なん...続きを読む
  • きみの鐘が鳴る
     中学受験に挑む少年少女の姿を描いた青春小説でした。

     『青春小説』というと、青春時代を描いた作品=中高生〜青年の作品というイメージがありました。小学生が主役の話をあまり青春ものとして捉えたことがありませんでしたが、こちらの話は中学受験というものに挑む彼らの、ともすれば早すぎると思うほどに濃い青春...続きを読む
  • きみの鐘が鳴る
    成績やおかれた環境も違う6年生が、中学受験に挑む姿が描かれている。
    まだまだ子どもなのに、いろいろな葛藤を抱えながらも頑張る姿が涙ぐましい。
    中学受験独特の問題についての描写も出ており、経験者は特に共感できると思う。
    中学受験に限らないけれど、主人公はあくまで子ども本人。
    誰の受験かわからないように...続きを読む
  • Kの昇天(乙女の本棚)
    Kの昇天について、「私」が「あなた」に、ただ話している。綺麗で幻想的な挿絵と共に唯一無二の日本語で述べられた「私」の語りは、吸い込まれるように美しい。
    ドッペルゲンゲルに魅入られ、影が立ち上がって月へと昇天して行ったKの魂は、飛翔し去る。
  • Kの昇天(乙女の本棚)
    梶井基次郎文学忌、結核の為死去。
    1926年の作品。
    イラストレーターは、しらこさん。

    魂が影に移り 月へ向かう そんな情景

    去年も「Kの昇天」レビューしている記憶が。同じような事書いてしまうな。
    Kと療養地で知り合った「私」
    満月の夜 海岸の砂浜
    Kは、影が人格を持ち月へ昇るという
    Kは、溺死...続きを読む
  • Kの昇天(乙女の本棚)
    作者が結核を患っていて、いつも死を意識していたかと思うと、この作品も本人の心境、様子を反映したものだと思えてきて切迫した気持ちになる。きっともう、病気で苦しみすぎたのだろう。作者の安らかに死にたいという思いが映し出されているようで、いたたまれなくなった。
    普通の元気な人なら、夜、海に出ても、自分の影...続きを読む
  • きみの鐘が鳴る
    テンポよく、4人の子どもたちの受検物語が進みます。クラスでのカースト、女子同士の嫉妬、空気が読めない発達障害、親からの教育虐待。どの子もさらっと問題提起されていますが、それぞれ深く掘り下げた話を読んでみたかったです。流れるように話が終わってしまい、少し物足りなかったです。
  • きみの鐘が鳴る
    おもしろかった。
    中学受験をする6人の子どもたち。それぞれの悩みをかかえ、それでも塾のみんなと受験に向かって頑張るお話。
    ただ、受験生の子こそ興味を持ちそうなのに、これだけ落ちると縁起でもないと思われそうで、無闇にすすめられない笑
  • きみの鐘が鳴る
    爽やかな中受小説。合格、偏差値アップという共通目的があり、その目的に照らして進捗が良い子が偉い、うまく行っていると捉えられがちだが、受験生という側面は人間としての一側面。塾のペルソナ、他者からの認識と学校、家庭でのそれは違うこともある。
    そして中受はとても難しいもの、関わるステークホルダーの多さや受...続きを読む
  • きみの鐘が鳴る
    中学受験、こわい。こわいけど、これを無事に乗り越えられたら、強い人間になれそう。いろいろな子、いろいろな親がいる。どの親子が正しく、どの親子が間違いともいえない。中学受験をした人々が、その後どのような人生を送ることになるのか、追跡調査して発表して欲しい。
  • Kの昇天(乙女の本棚)
    影にみいられた人。墜落しなかったのは、本人にとってよろこびだったのだろう。言ってしまえば溺死だけど、精神は昇天したというのが心にくる。
    月夜に海辺で自身の影を踏みながら歩くkの姿を想像した。不気味とも綺麗ともつかないものだろう。

    楠本まきさんの漫画で、Gの昇天 という作品があったな。この作品へのオ...続きを読む
  • きみの鐘が鳴る
    中学受験に挑む四人の物語

    元いた塾での友達との仲がこじれ、「エイト学舎」に転塾してきたつむぎ
    そこには
    父親に厳しく管理指導される涼真
    マイペースで得意不得意が凸凹していて、算数は得意だけれど、小学校ではうまくやっていけない唯奈
    優秀だった姉の中学受験不合格を引きずる母親との関係をもどかしく思う伽...続きを読む
  • きみの鐘が鳴る
    中学受験する5人の物語。
    父親が先走っている涼真
    学校で友達と上手くいっていないつむぎ
    周りと感覚が違う唯奈
    トップ層だが姉との比較や家族関係で疲弊している伽凛
    まさに最難関校をめざす比呂
    彼らの周りでおきる出来事、心中を描く。
  • きみの鐘が鳴る
    やはり現実はそんなにうまくいかないものだ。というか、実際には簡単にうまくいく人と、毎度毎度思い通りにいかない人の2パターンあると思う。
    でも、そこまで頑張ってきた経験や、強い意志だけは裏切らない。
    何年後にそう思えるんだろうか?
  • きみの鐘が鳴る
    こんなに意地悪な子がそこかしこにいるものだろうか。
    子供の学校は平和だったなと思う。
    中学受験を通した学校崩壊と家庭崩壊、そして復活を描いた物語。
  • Kの昇天(乙女の本棚)
    乙女の本棚3連発、の一つ目。

    正直、よくわからんかった!

    純文学と言われるものを桃ちゃん読むと、本当に昔はすぐ隣に死があったのだな、とよく思うのですが、今回もそこに着地しました。

    2024.3.24
    51
  • きみの鐘が鳴る
    中学受験に挑む4人の6年生の物語。
    中学受験に挑む子どもを持つ親としては、胸がいっぱいになるようなシーンもある。

    学校や教室で居場所のない唯奈やか凛に、保健室の先生が「いつかは外に出られる」「これからどんどん広い世界に出ていく」辛い気持ちを押し殺してまで教室に行かなくてもいいんだよ・・というような...続きを読む
  • Kの昇天(乙女の本棚)
     乙女の本棚シリーズから、梶井基次郎さんとしらこさんのコラボ作品「Kの昇天」です。全体的に青を基調としたイラストは、この作品にぴったりです。

     私はK君と満月の夜、療養で訪れた地の砂浜で出会った…。K君は自身の影に魅せられていた…。K君が他界したと知ったとき、「K君はとうとう月世界へ行った」と…。...続きを読む
  • きみの鐘が鳴る
    中学受験を題材にした小説の中でも、ソフトなタイプにあたると思う。
    東京の受験が加熱していると感じるが、今のままで良いのかな?
    むしろ、周りが受験をしている人が多いから、中学受験をする側より「しない」側の方が色々な葛藤があるんじゃないかと思う。「しない」側の小説が読みたい。
    (受験させないと何となく不...続きを読む
  • Kの昇天(乙女の本棚)
    溺死したKの死の謎を問われたわたし。

    わたしは「K君は月へ登ってしまったのだ」と感じた。
    それほどにK君は月光による影に魅入っていた。

    短いけれど印象に残る話だった。