前川一郎のレビュー一覧

  • 教養としての歴史問題
    ある種の「歴史」を語るのが憚られる雰囲気が漂う昨今、正面から切り込む一冊でした。非常に参考になりましたが、こうした言説すらも攻撃の対象になるのかもと思うと難しい時代になったと思います。
  • 教養としての歴史問題
    昨今オープンレター問題で話題の呉座勇一氏が本書で論じるのは奇しくもことの発端となった網野善彦。本書で強調される「国民の物語」としての歴史が歴史修正主義という悪貨によって駆逐されている状況は、社会を変えていくためにマジョリティとどうコミュニケーションを取っていくか、その方法論が問われるわけだが、それは...続きを読む
  • 教養としての歴史問題
    歴史修正主義について単純に否定するのではなく、社会から求められる意味合い、拡大させた学者サイドの責任など冷静な議論がされている好著。娘さんにも読んで是非とも読んでいただきたい。
  • 教養としての歴史問題
    ネトウヨ
    嫌韓・嫌中
    慰安婦問題はデタラメ
    ホロコーストは無かった
    ヘイトスピーチ
    などなど、日頃、「こういうのおかしいよなぁ」と思っている事について知ってみたくて読んでみました。
    上記のような思想的傾向を「歴史修正主義」というそうです。
    この歴史修正主義に対して向き合い、評価し批判するために有用な...続きを読む
  • 教養としての歴史問題
    本書では、歴史認識問題の現状を把握し、「ではどうするか」というところまで踏み込んで考察。
    イギリスとの比較などにより、現代史の大きな流れの中で歴史認識問題を位置付け、単に歴史修正主義を批判するだけなく、それを克服するために歴史学に何が求められているかというところまで論じられており、歴史認識問題を考え...続きを読む
  • 教養としての歴史問題
    歴史修正主義との対峙について、専門分野の異なった四名の著者の論述がまとめられている。植民地主義の精算についてや、歴史学会における課題など興味深かったが、課題解決の困難さが浮き彫りになる内容でもあった。
  • 教養としての歴史問題
    日本国内の歴史修正主義の問題点や歴史修正主義の議論への対応に対する検証はもちろん今でも意味の大きい議論だとは思う。また、2020年に本書が出版されたこと自体にも大きな意味はあったと思う。

    ただ、出版後2年でいろんな出来事があったり、いろんなことが分かったりした今読んでも、タイミングが遅すぎた

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  • 教養としての歴史問題
    歴史問題に対してどのような姿勢(立場)で向き合っていくかを論じた本

    ファクトがなく、ある種大衆扇動的な歴史修正主義についての批判が多かった印象。
    しかし何が悪く、どこが一般に受け入れられているかを考察し、歴史修正主義者から学ぶべきところも記載してあった。

    2020年出版の本ということで非常に新し...続きを読む
  • 教養としての歴史問題
    自称リベラルの偏りがよくわかる。

    書名からして啓蒙書を気取るが、何の定義もせずにいきなり「歴史修正主義」を批判する当たり、内輪の自己満足を出ない。

    世間に受けないことは自覚しているが、マルクスの弁証法的史観にぶら下がっているようでは明るい未来はない。
  • 教養としての歴史問題
    うーん、戦争とか植民地主義とか、正直まともに向き合ってこなかったから、この本でそれぞれの人たちが言うところの歴史修正主義がどういうものかよく知らないので、内容については何も言えない。

    小林よしのりとか百田尚樹とか、名前の知られている人たちはこの本では歴史修正主義者ということなんだろうか。

    学界と...続きを読む