古矢永塔子のレビュー一覧
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ギミックストーリーという帯の言葉通り、全5話それぞれに仕掛けがある。「BE MY BABY」が一番面白かった。読後感も心地よくて好き。どれもが小説でしかできないギミックなので、先入観とはなんと恐ろしい!と感じる。もちろん巧みに仕掛けてあり、そう思い込ませる道筋はできているので引っかかってしまう。でも...続きを読むPosted by ブクログ
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反転短編小説5作やられました!!
中、3作は反転に意識がいってしまいどこだ?誰だ?とストーリー・反転探偵になってた気がする(笑)
始めと終わりの2作は爽快感と書名が心のなかでリフレーンされるほど心地よい読後感。
新年1冊めはお年玉を頂いた気分✨Posted by ブクログ -
初めて読む作家さん。
「あなたのママじゃない」
忙しく働く女性と夫のすれ違い。
そこへ、姑が絡んできて・・・
なるほど、フムフム。
え!
こうきたか!
油断してたわ。
次の章からは、一行一行しっかり目を通す。
そして、最初に戻り確かめてみる。
それが楽しい。
どの物語も力強く生きる人々が描かれて...続きを読むPosted by ブクログ -
『七度笑えば、恋の味』で「日本おいしい小説大賞」を受賞された古矢永塔子さん。
続く『今夜、ぬか漬けスナックで』も味わい深くて面白かったが、本作も大満足。
「あなたのママじゃない」
「BE MY BABY」
「デイドリームビリーバー」
「ビターマーブルチョコレート」
「まだあの場所にいる」
今回は...続きを読むPosted by ブクログ -
予知能力で見えた未来に抗おうと時には想定外の方向や方法で頑張り続けたツンデレ彼女が素直になるまでの物語だったと思う。
運命の相手である彼に初手から完全に惚れてるの丸分かりだったから。
どう見ても両思いなのに恋仲になったら絶交という彼女。
どんな悲観的な未来が見えていたのだろうと思っていたら、まさか...続きを読むPosted by ブクログ -
このところ、読む本は瀬戸内海が舞台の話が多いような。
ほとんど一緒に暮らしたことが無いような母が離島で亡くなり、そのためにやって来て住み着いてしまう槇生。
母の夫だった自分より歳下の伊吹と暮らし始め、その伊吹のスナックで働き始める。
最初は閉鎖的な田舎の社会に馴染めない。しかし、家業だったぬか漬けを...続きを読むPosted by ブクログ -
重いテーマも含んでいるのにとても軽快でテンポ良く読みやすかった。
波乱万丈ながらホッコリ。ホロリ。
登場人物たちが優しくて癒やされる。
ぬか漬けのゆったりした時と物語の展開も絡まって読んでて心地よかった。
ぬか漬け食べたくなります。Posted by ブクログ -
登場人物の優しさ、気遣いや主人公の少し捻くれたところ、全てがあたたかかった。
ぬか床、無印で買ってみようかな。笑
続きが読みたい作品。
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
結婚に限らず、誰かと一緒に暮らしていくって、そういう事だと思うの。
今までお互いが培ってきた『普通』と『普通』で、ボロボロになるまで殴り合うっ...続きを読むPosted by ブクログ -
ぬか漬けスナックって何?と気になり手を取りました。
主人公のまきおの抱えていることがわかった時、急に物語が、自分の目の前が明るく開けたような気持ちに。
親子関係や人間関係など様々な関係があって考えさせられるけど、出てくる人が皆、結果的に良い人ばかりで救いだなあと。
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じんわり沁みる物語。サバサバ系の槙生と母親の夫である槙生より若い伊吹との生活。島での閉塞感や容赦ない島人との軋轢。それでも槙生のぬか漬けで島の人と仲良くなっていく様は読んでいて心がほぐされるよう。ぬか床には神さまがいる、かもしれないね。Posted by ブクログ
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読み終わりまさにぬか漬けが食べたくなってしまった。チーズ、新玉ねぎが好味かな。複雑な親子関係の槇生と伊吹のやりとりが心温まることまちがいなし。
子供が生まれてからどうなるのか気になります。ぜひ続編を希望します。読んであなたもぬか漬けを食べる気分で感動して下さい。Posted by ブクログ -
面白かった。自分の単純さというかステレオタイプさを自覚させられる。自覚させられるけど嫌ではなく読後は爽やか。
窓際のドヌーヴ,言われてみたいなぁ。Posted by ブクログ -
あなたのママじゃない
BE IMY BABY
デイドリームビリーバー
ビターマーブルチョコレート
まだあの場所にいる
の4つの短編集。
いずれも若い世代が主人公となり、「そんな感じの人いるよな」とは思うものの、違和感を覚えるのは、やや行き過ぎの人間関係や人間模様を描いているからかも。
そのためか、...続きを読むPosted by ブクログ -
ギミックストーリーばかりを集めた短編小説集を初めて読んだ。
映画化できないものばかり。映像が想像の中にあるからこそ成立するものだ。
途中で仕掛けがあるんだよねと思いつつ読むことになってネタバレの新鮮味がなくなってしまった。そして、反転した世界への驚きもだんだん減ってしまうという…。Posted by ブクログ -
短編集。
タイトルが自分のことを言っているかのようで気になって。
どの作品も新たに一歩を踏み出そうとするところで終わる。
しかし、そこに至るまでに仕掛けがあり、話が反転し、前向きな印象に変わる。
『デイドリームビリーバー』と『まだあの場所にいる』にはやられた。
特に『まだあの場所にいる』は、清々...続きを読むPosted by ブクログ -
様々な人たちが停滞する「今」から一歩先へ進む姿を描いた短編集。
念願の仕事に就いて忙しく働く主人公。オットはフォトグラファーだが仕事はなく家事をしている。そんなある日姑の意外な姿を見てしまう。
どの作品も家族や友人などの関係が描かれている。少しいびつな関係もあるけれど心の底には逃れられない思いがある...続きを読むPosted by ブクログ -
槇生も亡くなる運命なの?と思いきや、妊娠って笑
なかなか槇生の性格に馴染めなかった。
ズケズケとものを言う彼女に引いてしまっていたけど、島の皆がだんだん彼女を受け入れ、少しずつ槇生も変わってきてからは読みやすくなった。
良い話だし、ハッとさせられる文章もあるんだけど、やっぱりちょっとうーんという感じ...続きを読むPosted by ブクログ -
初めは主人公槇生の言葉使いや自己中心的な考え方が嫌いだった。が、糠漬の美味しそうな描写に心を奪われる内に、先入観のヤバさに気付いた。こうして島の人々との関わりも深まっていって、食のチカラの凄さを感じた。Posted by ブクログ