CEOに向けて書かれているが、ヒエラルキーに生きるビジネスマンが、人材ファーストの変化を知るための良書。
ヒエラルキーからの脱却がテーマとしてある。これは今まで確立したやり方を手放す必要がある。確立しているやり方を手放すのは多くの場合、恐怖を伴うが、変化するためには必要。
まず人材ファーストと聞
...続きを読むいて、そらそうでしょ。と思うが、今まで人材ファーストだと思っていたものが、全然違っていたことを思い知らされた。
現実とのギャップとして‥
ヒエラルキー型組織に依存している時点で変化の早い時代に対応できない(誰もが感じているが‥)。CEOは、クリティカル2%人材に、「自ら」かかわる(重要案件として時間を割く)。人事を財務の視点より下に組織するのではなく、対等に置く(人材ファーストだから)。人事は管理や手続き業務とは別に戦略にフォーカスした人材活用で会社の価値創出にかかわる(戦略のためデータアナリティクスも必要となる)。トップダウンではなく、ステップ・バイ・ステップで段階的にコンロールする。
人材が戦略を主導する。
戦略より、数字より、他の何よりも、まず人材。
イメージとしては‥
人材主導型組織のCEOは、バスケットチームのコーチになることと似ている。もっとも有能な人材が創造性を十二分に発揮し成功できるように支援すること。
これはCEOがどれだけ賢明でも、勝利を保証することはできない。トップ人材が勝利を掴み取らなければならない、ということ。
いよいよ、フリーエージェントの要素が強く、従来の終身雇用は、当てはまらない。
このような変化に対して、これから先何を準備すべきか?
1. CEO、CFO、CHROからなる「G3(Group of 3)」を形成し、財務と人材両方の視点から意思決定を行う
2. 「クリティカル2%人材」を特定して最重要なポジションへ配置する
3. 最新のHRテクノロジーを用いてデータに基づいた人事施策を実行する
これを行動に移すには、CEOの力は必須。そして目的を理解し、実行できる人材が必要。
人材ファースト、おもしろい。
選択と集中の対象が変わったということですね。