デヴィッド・グレーバーのレビュー一覧
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いわゆる生産に携わる仕事の自動化の半面、サービス(特に管理)の部門は膨張した。一方で、多数の人間が、その大半の時間を仕事に費やしているために存在する24h営業のピザ屋や飼い犬のシャンプー業者などの仕事がある。こうした背景の下で現れるブルシットジョブは、経済上のものではなく、道徳上かつ政治上のものであ...続きを読むPosted by ブクログ
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面白そうだなと軽い気持ちで借りたら、めっちゃ分厚い本が来て、びっくりしたけど、頑張って読んだら面白かった。価値と諸価値、ケアリング労働、とかとか。人が仕事することについての論考だけど、ビジネスの取り引きにも同じような場面を感じているので、いろいろ考えたい。企業間の関係における諸価値として、信頼とか入...続きを読むPosted by ブクログ
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やっと読めた。社会やらお仕事やらはどうしてこんなに不合理なのかしらんを煮詰めた一冊。小規模な社会でなら起こりそうもないあれこれの無駄に関するエピソードを読み続けていると精神がいい感じにぐんにょりしてくるが、それでいて面白いんだから困る。やはり「官僚制のユートピア」も読むべきだろうか。Posted by ブクログ
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そのお前の仕事がブルシットだよって言いたい人がたくさんいる。
そして、お前の仕事がブルシットだよって言われそうな気もする。Posted by ブクログ -
◎ブルシットジョブ
働いている本人がこの仕事は無意味だと、ないほうがいいとさえ感じている仕事
大抵ホワイトカラーの書類仕事
労働環境が良い
◎シットジョブ
人に必要とされ、誇りを持てる仕事だが、賃金など労働環境が悪い
ケアワーク、コロナ禍で言われたエッセンシャルワークなどがこれに当たる
これまで...続きを読むPosted by ブクログ -
★金銭に換算できないケアリングの価値★労働は苦行を伴うものであり、教師や看護師など誇りとやりがいを得られる職業は低賃金でも仕方ない――。「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」に先立つ、労働を修養の一環とみなす英国の考え方まで立ち上り、無意味なのに意味があるように取り繕わなければならないブルシ...続きを読むPosted by ブクログ
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自分を含めて、おそらく多くの人間が感じていながらも口に出してこなかった問題について論じている。「世の中から消えても別に何の問題もなさそうな(むしろ無くなったほうが良いかもしれない)無駄な仕事」について。
例えば、わざと通さないように作られている補助金等の制度における書類作成や穴埋め作業、ファンドマ...続きを読むPosted by ブクログ -
色んな視点があって面白い。
現代社会を憂えている点では一緒。
個人的には、フリードマン、グレーバー、ブレグマン、ショーンベルガーの思想にかなり共感を覚えた。それぞれの著書を読んで、より詳しく勉強しようと思う。
以下、個人的なメモ(ネタバレ?)
ポール・クルーグマン
富の集中は防がなければならない...続きを読むPosted by ブクログ -
面白くて一気に読んでしまった。
当世きっての論客七人を少しずつ楽しめるとは、贅沢な。と思って後書きみたら、一部はNewsPicksでの連載記事だったようで、なるほど納得。うまいわけだ。
あくまでもエッセンスでしかないので、それぞれの著書をしっかり読み込みたい。Posted by ブクログ -
ブルシット・ジョブ=クソどうでもよい仕事が増えている。交通違反を待ち構える警官、スキャンダルを大問題として長々と扱うマスコミ、申込書に押されたハンコが本人のものか印鑑証明書で確認する銀行、、ちょっと見渡しただけで失くなっても何の影響もない、むしろ有害にすらなっている仕事が溢れている。
問題なのは、...続きを読むPosted by ブクログ -
飛ばし読みで読んだ
世の中にどれほどブルシットジョブ(クソどうでも良い仕事)が溢れているか、みたいな内容がほとんどで自分が読みたかった解決策に関してはほとんど書かれていなかった。最後にベーシックインカムについてちょろっと書かれてただけ。
解決策は世の中からブルシットジョブを無くして、雇用を失った大量...続きを読むPosted by ブクログ -
問題提起が素晴らしい。そしてこの本を読むと、単に世の中の無価値な高給取りを批判しているだけではなく、なぜこういう構造が生まれるかを説いている。なので、他の本が変に引用するものをもってわかったようにならないことは大切だなと思った。
最も悲しい事実は、社会的価値が高ければ高いほど、それに与えられる報酬...続きを読むPosted by ブクログ -
読みながら本当に思ったこと。
「会社のブルシットジョブな業務を洗い出す為に専門の部署が必要!そしたらその部署を管理する人間も必要か!」
重症。Posted by ブクログ -
p111「囚人を六カ月以上、独房に閉じ込めつづけたばあい、物理的に観察可能なかたちで脳に損傷をこうむることが、いまでは判明している。人間とはたんに社会的な動物であるだけではない。もしも、他の人間との関係から切り離されたならば肉体的な崩壊がはじまるほどに、本質的に社会的な存在なのだ。」
巻末脚注より...続きを読むPosted by ブクログ -
個人の自由・個人の主権を守るために私有財産は認められる。▼各個人の自由意志に基づく結合はよいが、国家という形での結合はだめ。▼全人類の利益に対する道徳的義務が正義を形作る。正義の判定は政府ではなく、自立した個人が判断する。自然権は個人の恣意を正当化するもので社会規範にはならない。ウィリアム・ゴドウィ...続きを読むPosted by ブクログ
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社会的には役に立っていないと本人が感じている仕事を、勤務時間中は忙しそうにやらないといけないため、精神的苦痛を味わう。威厳を保つためにだけ存在していたり、脅迫と欺瞞を押し付けたり、無駄な書類ばかり作ったり。ブルシット・ジョブだけでなく、仕事のブルシットジョブ化も進んでいる。
経営本には如何に効率化...続きを読むPosted by ブクログ -
この提言を、耳痛いと感じてほしいと思う人にほど、届かないんだろうな。
その「届いてほしい人」が生み出している「ブルシットジョブ」に就いている人ほど、読んでハッとさせられ考え込んでしまうんだろう。
このパンデミックが、非ブルシットジョブであるエッセンシャルワークの重要さ、それゆえにストさえ起こせない、...続きを読むPosted by ブクログ -
資本主義の未来について、現代を代表する学者の見解を知ることができました。
ただ、内容が浅いため、理論的な話が少なかったのご残念です。Posted by ブクログ -
<目次>
プロローグ 未完のその先を求めて
C1ポール・グルーマン
C2トーマス・フリードマン
C3デビット・グレーバー
C4トーマス・セドラチェク
C5タイラー・コーエン
C6ルトー・ブレグマン
C7ビクター・マイヤー・ショーンベルガー
エピローグ 加速する世界の中で
P69(フリードマン)こ...続きを読むPosted by ブクログ