三浦洋のレビュー一覧

  • 政治学(下)
     時代的なものを除外しても、よく体系的にまとまっていることに驚いた。人々の幸せにいかに政治が関わっていくか。一部、人権の面で、現代では不適切な部分もあるが、そこも含めて勉強になった。
  • 政治学(上)
     平易な訳で読みやすい。時代背景からくるわかりにくいのある部分に関しては、解説において丁寧に説明されているので、理解の助けとなる。解説を先に読むのもいいかもしれない。読後感に関しては、下巻を読み終えてからにしたい。
  • 詩学
     創作に関する世界最古のハウツー本。本書はアリストテレスが、古代ギリシア悲劇を定義したうえで、ホメロスやギリシア悲劇を分析して、そこから詩作においてポイントとなる要素を抽出する。特に第6章「悲劇とは、真面目の行為の、それも一定の大きさを持ちながら完結した行為の模倣であり、作品の部分ごとに別々の種類の...続きを読む
  • 詩学
    芸術を人間の本性的部分からアプローチしている点、働きによる定義付け、苦の感情を通した快楽はいい視点になった。
  • 詩学
    のっけから、悲劇や喜劇を作ること(すなわち詩作)は総じて「模倣」である、とくる。模倣?訳注によれば、ストーリーの中で登場人物の行為を描くことは、言葉を駆使して行為を真似ること、すなわち模倣だと。ちなみに絵を描くのもアリストテレスにとっては模倣であるらしい。人は模倣が好きなのだと。言われてみればそんな...続きを読む
  • 詩学
    詩作について論じた古代ギリシャの哲学者アリストテレスの著作。文芸論・物語論・演劇論の起源とされている。

    本書の特徴として自分が理解したのは、
    1.ストーリーの創作論
    2.西洋における芸術論の古典
    3.アリストテレスの哲学体系の一部をなす著作
    →後世の芸術家に与えた影響が絶大
    ということなのだが……...続きを読む
  • 政治学(上)
     政治学の概説書で良く紹介されるアリストテレス。云わく「人間とは政治的動物である」(本書では「人間は自然本性的に国家を形成する動物である」)とか、王制と独裁制、貴族制と寡頭制、共和制と民主制という6つの国制分類など。そうした概説書ベースの紹介でのみ知っていた著書『政治学』をやっと通読した。

     ホッ...続きを読む
  • 政治学(下)
     翻訳の出来を云々できるレベルにはないが、分かりにくいところを補ってくれたり、指示代名詞を丁寧に訳し直してくれているのか、文章として意味を取りやすく、最後まで読み進めることができた。

     この重要古典を通読できたことに達成感を感じた次第。