ピエトラ・リボリのレビュー一覧
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本書は、グローバル化する社会を、Tシャツの一生を追うことでわかりやすく可視化したユニークな物語だ。
グローバル化、とくに市場万能主義が世界にひろまることで、貧困がさらに拡大するという見方がある。反対に、市場拡大・自由貿易こそが世界を貧困から救うのだという見解もあるだろう。しかし、著者が実際にTシ...続きを読むPosted by ブクログ -
一枚のTシャツがどこで生まれ,どこで一生を終えるかを追うことによって,グローバル化の現実を描き出した著作。中国産のTシャツの原料である綿花は,実は大半がアメリカのテキサス産であった。そして,アメリカで着古されたTシャツは日本やアフリカの古着市場に送られ,そこで一生を終えているのであった。
市場経済...続きを読むPosted by ブクログ -
Tシャツの一生は、原材料はどこで産まれ、どこで加工され、どこで仕上げられ、どの市場へ、最終的にはどこで一生を終えるのか。長い長い旅だ。ものすごく多くの複雑怪奇な政治的思惑がべっとり絡んでいることに衝撃を受けた。「底辺への競争」は悪なのか、保護主義政策はやめるべきか。いろいろ考えさせられる。全体を通し...続きを読むPosted by ブクログ
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グローバリズムの本は1冊だけ読んでも偏った知識を得るだけ。
この1冊を読めば、経済と政治のダイナミックな動きを知れる。Posted by ブクログ -
面白かった。
しかし、アフリカというと子供の頃ご飯を残すと言われていた、食べられずに死んでいく、というフレーズ。
終わった話なのかどうか、無知なのは残酷だと思いつつも興味を持てない。
結局、変われる者だけが生き残れるのは間違いない、のか。Posted by ブクログ -
主人公が中国の工場で製造された一枚6ドルのTシャツの、経済ドキュメンタリ。
米テキサス州産の綿で、綿作りのように単純な川上産業が高度なサービス業中心の米国経済で繁栄し続けているのはなぜか。
筆者は歴史をひもとき、米政府の補助金制度、つまり200年以上にわたり発達してきた綿の生産・販売における...続きを読むPosted by ブクログ -
Tシャツというどこの国にでもある商品からグローバル経済を見たという本。
まず、取材がしっかり頑張りましたという印象を読後に覚えます。
アメリカ基準のグローバル経済は、アメリカの政策に左右されすぎではないか?と思ったり、中国が肥大化しすぎではないかと思ったりしました。
これは、ひとつに、繊維産業が...続きを読むPosted by ブクログ -
この本を初めて本屋で見た時は、「どうせそこらの運動家が書いた反グローバリズムの本でしょ〜。」と触れもしませんでした。
今回、ふと手に取りイントロを読んで面白いと感じ読み始めました。
本書は今日の世界経済の現状をTシャツというありふれたプロダクトを題材に語る物語です。あくまで学術書ではありません...続きを読むPosted by ブクログ -
Tシャツの物語とは、綿花の物語でもあり。さらには古着の物語でもあるのです。副題のせいで「アレ」な感じはするものの、なかなか興味深い本でした。Posted by ブクログ
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アメリカの綿産業は政治的な政策で手厚く守られている。そのテキサスで生産された綿は中国に渡り中国の国営企業でTシャツに織られ、世界中に輸出されている。
自由貿易とは程遠い構図が明らかとなる一方で、古着産業は明確な自由貿易であった。
なるほど。Posted by ブクログ -
Tシャツは、アメリカで生産された綿が中国で加工されてアメリカに輸出される。
価格、生産は自由競争よりも政治による規制で決まる。
アフリカなどの弱者は、政治的なチカラをつける必要がある。Posted by ブクログ -
この本はアメリカの大学教授が
Tシャツを綿が生えているところから
売られ、古着となってその後までを
追い、分析し、まとめた一冊です。
ただ、何も考えずにMade in Chinaの服を着ていたり
するのってどうなんだろうなぁって
考えさせられた一冊です。
やばい経済学といい、まっとうな経済学といい...続きを読むPosted by ブクログ