小澤身和子のレビュー一覧

  • クイーンズ・ギャンビット(新潮文庫)
    9歳のベスは孤児院で用務員のおじさんにチェスを教わるとずば抜けた才能を発揮して瞬く間に全米チャンピオンに。誰もが驚く活躍の裏で、勝利へのプレッシャーから薬物やアルコール依存に苦しむ等身大の主人公が描かれる。時に現実から逃げそうになりながらもその才能だけを頼りに強気に勝負の世界へ臨んでいくベス。時に弱...続きを読む
  • クイーンズ・ギャンビット(新潮文庫)
    アニャのドラマから流れてきたミーハーです。

    けどこのドラマがきっかけでチェスを覚えて、どっぷりハマって、暇な時間は脳死でチェスのアプリをするようになりました。
  • クイーンズ・ギャンビット(新潮文庫)
    2021年に発売された本書であるが、年をまたいで読み始めることに。あっという間に読み終えてしまった。読み始めから「面白い作品に出合えたかも…」という期待を持たせたが、その予感は的中した。私個人としてはかなりハマって読めた。主人公のベスが非常に魅力的に映る(表紙のドラマ版の役者さんの印象もあるかもしれ...続きを読む
  • クイーンズ・ギャンビット(新潮文庫)
    不遇の少女が、チェスと出会い、男性優位のチェス界で対戦相手を続々と凪倒し、ソ連のチャンピオンと死闘の末に勝利する娯楽大作だ。いや、むちゃくちゃ面白かった。
  • クイーンズ・ギャンビット(新潮文庫)
    盤上で繰り広げられる凄まじい心理戦。息が詰まるくらいのチェスの描写には最高に惹きつけられる。男性が圧倒的に多い世界で、問題を抱えながらも勝ち上がっていく姿もカッコいい。原作から37年越しの邦訳だが、とても面白かったのでよくぞ邦訳してくれたと感謝しかない。
  • アメリカ死にかけ物語
    『なぜなら他人がいるからこそ、人の虚栄心やうぬぼれ、極端な差別や幻想は、それが哲学的、政治的、慈善的、ポルノ的のどれであろうとも、激しく翻弄される』―『長距離バスの地獄』

    何も同じ年に生まれたからと言って同じような価値観を共有していると言える訳ではないのだが、この作家の最初の翻訳書を読んだ時に感じ...続きを読む
  • クイーンズ・ギャンビット(新潮文庫)
    面白かった!
    アルコールに溺れていくところの描写がリアルで苦しくなった・・著者の経験をもとにしてたからか・・自分はまだ大丈夫かな・・でも飲み過ぎないようにしないと身を滅ぼすのだ。(戒め)
  • クイーンズ・ギャンビット(新潮文庫)
    孤児の少女がチェスの実力を身につけて世界で活躍していく姿に痺れた。

    男性優位、孤児院の窮屈な生活、貧困な母子家庭、依存症、外見へのコンプレックスなどの逆境に負けず成功していく主人公の姿に魅了された。
  • クイーンズ・ギャンビット(新潮文庫)
    久々にドはまりしたドラマの原作をやっと読んだ。
    文体はさっぱりしていて、飾気や情感はほぼなく、すごく丁寧に書いた脚本みたいな印象で、ドラマにしやすかったのではないかと思った。かなり原作に忠実に作られていたことがわかった。
    無口な主人公ベスの心情が文字化されてあり、そこはやはり小説の醍醐味だなと思う。...続きを読む
  • サワー・ハート
    自分のルーツ、家族の形。
    移民として、中国からアメリカに移った少女と家族を描いた連作短編集です。
    苦しくて、捨てたいけれど手放せない愛。
    自分たちはここにいる。これからも生きていくという彼女たちの声が、読んでいると直に聞こえるような作品でした。
  • クイーンズ・ギャンビット(新潮文庫)
    チェスの知識はほとんどありませんがチェスのシーンはしびれました。脳内の盤上で繰り広げられる最善手への旅に引き込まれました。マルドゥック・スクランブルのカジノのシーンが想起されました。
  • クイーンズ・ギャンビット(新潮文庫)
    非常に面白かった。ちなみに私はチェスは全く知らない。冒頭のチェスの説明を見て、これは失敗したかと思ったが、本の面白さには全く関係なかった。本当に面白い話で、オススメ。また、この話が書かれたのが30年ぐらい前であること、作者がハスラーを書いた人であることなど、読み終わってから知った。普通の人が、このレ...続きを読む
  • クイーンズ・ギャンビット(新潮文庫)
    「一緒にチェスをしませんか?」


    Netflixのドラマを見て、原作を読みたい!!
    と強く思ったので。
    映像化って大抵ガッカリしがちだけど、これは違ったのでは?

    原作の雰囲気を崩すことなく、映像の強みを活かして成功していたと思う。

    原作はクールなベスの内面が見て取れて面白い!
    いろんな人との関...続きを読む
  • アメリカ死にかけ物語
    おそらくスラングや俗語満載の原文から訳されているので、正直、読みやすい文章ではないが、ニュースその他で伝えられるアメリカ中間層の崩壊ぶりがリアルに感じ取れる。
    そこら中で発砲事件が起きていても「俺たちアメリカ人は銃が持てるからイタリア人より自由だ」と語る彼らの、まさに死にかけのアイデンティティがこの...続きを読む
  • サワー・ハート
    著者はアメリカで生まれて、紛れもなくアメリカ人なんだが、人種的にアジア(中国系)なので、生活していて一筋縄でいかないことが多数ある。ほんと文化ってでかい。しかしそういう要素が「おまけ」であって、いわゆる味付けであって、本来きっちりとした文章の中にしっかりとした物語があって初めて意味をなすんだ。カレー...続きを読む
  • クイーンズ・ギャンビット(新潮文庫)
    ドラマと同様原作の方も非常に素晴らしい。フェミニズム要素が一番印象的だ。チェスというテーブルゲームにおける心理描写が非常に明確に描写されている。孤児院育ちゆえの孤独感が根底にあり、前編を通じて成功と金銭への欲望が遠慮なく描写されており、その点では嫌悪抱かせる部分もあると感じた。しかし最後において公園...続きを読む
  • クイーンズ・ギャンビット(新潮文庫)
    誰かも書かれていましたが、
    私もNetflixドラマで観覧してから原作を読みました。
    映像を観た後だったので、原作が読みづらかったという事は無かったです。
    ただ、映像を見た直後は史実だとばかり思っていたので、原作も読んでみたくなったのですが、
    実はフィクションだった知りビックリしてしまいました。
    ...続きを読む
  • アメリカ死にかけ物語
    アメリカの様々な場所を旅しながら、ホームレスや安酒場に集まる人々に話を聞いて回る。ただそれだけの本であるが、著者の目を通して見る街の様子が唖然とするほど荒廃していて、まるでマッドマックスの世界のよう。そこに住む人が語ることも明るい話題はほとんどなく、まさに「死にかけた国」という印象である。これがGA...続きを読む