木村裕美のレビュー一覧

  • 精霊たちの迷宮 下
    素直に面白い。アリシア・グリスが良い。サスペンス度合いがこれまでの三作品以上に高くて、読みながら裏切り続けられる。
    ただ、これまでの登場人物やその関係性をわかっていないと面白さがかなり減ってしまうように思う。あれ、この人ってあの時のあれだっけ?的な思いを抱えながら読んでしまったので「風の影」からメモ...続きを読む
  • 精霊たちの迷宮 下
     第一作『風の影』からシリーズを通して読んできたけど、今回の作品が一番好き!それは、全作読んだ上で今作に触れたがゆえの、オールースター的な演出に対する興奮もあるのかもしれない。しかしそれだけでなく、新たな主人公のアリシア・グリスを通して、内戦前後の暗い部分を反映した物語をミステリー&ヒューマンドラマ...続きを読む
  • 祖国 (下)
    「バスク人の国を作る」ための独立運動盛んな時代のスペイン・バスク地方。家族同然の付き合いだった二つの家は、過激派となった一方の息子がもう片方の父親を銃殺したことで疎遠になった。夫を殺された妻は、20年の時を経て真実を明らかにしたいと願う。夫を殺したのは、本当に彼なのか?

    一章が5ページ程度と短く、...続きを読む
  • 精霊たちの迷宮 上
    「忘れられた本の墓場」シリーズ四部作完結編
    バルセロナという街の持つ幻惑的な魅力と物語が錯綜して翻弄される。もう一度全部読み直すべきか?これはこれで楽しんでも良いか。美しい文章の余韻に浸りながら読む。下巻へ。
  • 精霊たちの迷宮 下
    バルセロナの街で、実際にある場所を調べながら読むのをお勧めします
    閉店した店もあるが、写真を見ると更に深いイメージに浸れる

    歴史の重さを感じる重厚な石造りの様々な場所に、いつか実際に行こうと決心しました
  • 精霊たちの迷宮 下
    第4部にして大円団で終わった。
    1部から読んでいるが、単独でも面白いし、全体を通しても楽しめた。
    センペーラと息子書店、行きたい!
  • 精霊たちの迷宮 下
    《上・下巻あわせての評です》

    『風の影』『天使のゲーム』『天国の囚人』に続く「忘れられた本の墓場」シリーズ第四部、完結編。バルセロナの地下に隠された本の迷宮を知る、限られた人々を語り手に据えたこのシリーズは、内戦からフランコ独裁政権というスペインの暗黒時代を背景に、史実を大胆に脚色し、作家偏愛のマ...続きを読む
  • 精霊たちの迷宮 上
    《上・下巻あわせての評です》

    『風の影』『天使のゲーム』『天国の囚人』に続く「忘れられた本の墓場」シリーズ第四部、完結編。バルセロナの地下に隠された本の迷宮を知る、限られた人々を語り手に据えたこのシリーズは、内戦からフランコ独裁政権というスペインの暗黒時代を背景に、史実を大胆に脚色し、作家偏愛のマ...続きを読む
  • 祖国 (上)
    <上・下巻併せての評です>

    ピレネー山脈の両麓に位置してビスケー湾に面し、フランスとスペイン両国に跨がるバスク地方。古くから独自の言語、バスク語を話す民族が暮らす土地だが、現在は国境によって北はフランス領、南はスペイン領に分断される形になっている。この小説は、スペイン側のギプスコア県にある村に暮ら...続きを読む
  • 精霊たちの迷宮 下
    楽しみにしていたのに、前の作品の記憶が薄くなってて自分にガッカリした。立て続けに読まないとだめだなと思った。バルガスが死んでしまったのはショックだった。でも文章の美しさは堪能した。バルセロナのどこかに「忘れられた本の墓場」があるのかも…って思って生きていく。
    今年の目標まずひとつ。
  • 祖国 (上)
    近所で仲の良かった家族二組。片方から息子がテロ組織に加入し、もう片方の父親がテロ組織に殺されてしまった(はっきり説明されないが、会社経営なので金銭の要求はされていた)舞台はバスク地方(スペインとフランスにまたがる)二番目の夫婦の会話。妻「あの子はバスクのために働いてるのになぜ悪く言われるのよ」旦那「...続きを読む