15歳の娘エリーが行方不明になり10年、色褪せた日々を過ごす母ローレルが見舞われる違和感の数々。
あらすじにはサイコスリラーと書いてあるけど、不思議な読み心地の中に、ロマンスの要素もある…なんだかわからないまま一気読みしてしまった。
“普通”の選択肢を選んでいたはずが、痛ましい出来事になってしまった
...続きを読む部分は決して後味が良くない。
それでも頁をめくる手を止められなかった。
終盤、“現在”の感情の解きほぐされた感覚とエピローグのやるせなさは、言い表す言葉が見つからない。ミステリーではなく、スリラー。
出来事が惨いとは思うけど、イヤミスとも違う。
人に何の薦めればいいか分からないけど、一気読みさせる力のある物語。