佐藤理史のレビュー一覧
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著者の佐藤さんは、小説の賞の1つである星新一賞に、コンピュータを利用して書いた小説を応募したグループの中心人物。
その過程と、その過程からわかったことをまとめた1冊。
本の後半に書かれている、「『理性-感性』という対立ではなく、『センス-後付け論理』という対立の方がしっくりくる」とか、「独創性...続きを読むPosted by ブクログ -
<AIはベストセラー作家になる夢を見るか>
文学賞は数々あるが、その1つに星新一賞というものがある。
周知の通り、星新一はショートショートの名手であった。ショートショートは一般に短編小説よりさらに短く、ウィットの効いた印象的で意外な結末が持ち味のものが多い。
星新一賞は、2013年に日本経済新聞社...続きを読むPosted by ブクログ -
AI作家の正体とは?
星新一賞は人工知能による作品も受け入れている。この本が出版された2016年から10年近く経って、私はこの研究がどうなったのかも、星新一賞がどうなった(AI作家が受賞したかどうかも賞の要項が変わったかどうかも)知らない。しかしChatGPTなどが文章を書いてくれると話題になって...続きを読むPosted by ブクログ -
最近めちゃくちゃ気になってるAIの執筆について。
実際の研究(意味の通る文書を機械的に作る方法の実現)と、その成果(AIがかいた※小説)の星真一賞への応募について。
論文まではいかない、その一歩手前で、だからこそ研究の真意や見通しも噛み砕いてわかりやすく書いてくれていて、とても読みやすく面白い。
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5章までは小説生成器の仕組み、6章から10章はAI作家の小説応募とその周辺で起こったことや筆者の考えが書かれている。あまりプログラムに縁のない人だと前半はそれほど面白くないかもしれない。6章からは小説に限らず創作に少しでも興味のある人なら面白く読めると思う。Posted by ブクログ
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タイトルに惹かれて手に取った。最初は工学系の話で全然わからなかったので、工学系の人に勧めて解説してもらおうと思ったくらいだ。しかしながら、コンピュータに小説を書かせるということは、それに至るアルゴリズムを作る「人」がおらねばならないというところから、小説はいかにしてつくられているのか、を綿密に勉強さ...続きを読むPosted by ブクログ
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気まぐれプロジェクト(星新一賞への応募)と、東ロボ(ロボットは東大に入れるか)。実に興味深くスリリングな2つのプロジェクトの歩みと実態。ある程度の成果と、次への足がかりが見えない状態が伝わってくる。違うテーマでポンとブレイクスルーがあるかもしれないので、色々トライしてほしい。Posted by ブクログ
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現状のAIは知能と呼べるものではなく、入力をごにょごにょして出力してるにすぎない。
書いているというよりはフレームワークに各パラメータに従って指定の語句節を突っ込んでいるだけのようだ。
もちろんこの意味の通る文章を作るという機能を実装するのも難しいとは思う。
自分たちは文法や文意を意識せずに日本語を...続きを読むPosted by ブクログ -
コンピュータに小説は書けるのか。小説を書いた(生成した)のは、単なるコンピュータプログラムであり、そのプログラムを開発したのも、小説全体のプロットを構成したのも、そこに埋め込む部品を準備したのも、すべて人間がやったことで、小説は、これらの用意周到な事前準備から、コンピュータプログラムが自動生成したも...続きを読むPosted by ブクログ
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小説コンクールの日経「星新一賞」はプログラムで作成された小説も受け付けています。それに応募した自然言語処理研究者である著者が、どのようなアプローチで機械的に小説を生成し、どのような結果になったのかを著しています。コンピュータが小説を独力で生成するのは現代のテクノロジーではまだまだ困難であるとし、その...続きを読むPosted by ブクログ
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星新一賞(理系的発想力に重きを置いた文学賞)に「コンピュータが書いた小説」を投稿するプロジェクトを研究者本人である著者解説したもの。
てかこのプロジェクトは結構報道もされて話題にもなってたのね。恥ずかしながら知らなかった。
ある意味では文章とは何なのか、小説とはどんなものでどう書くのか、の本にも...続きを読むPosted by ブクログ -
昨年、AIが小説を書いた、とニュースになったが、そのプロジェクト(研究)の経緯、内容を素人向けにわかりやすく書いたもの。
次の引用に代表される通りで、タイトルから想像する内容とは異なる。ちょっとがっかりだが、そりゃそうだよね、という感じ。
『「コンピュータが〇〇できた」というのは、結局のところ擬人...続きを読むPosted by ブクログ