松本佐保のレビュー一覧

  • 熱狂する「神の国」アメリカ 大統領とキリスト教
    いや、これまた良書です。ほとんどの日本人が知らないであろう、アメリカにおける宗教と政治との関わりの歴史についての概説。先日の、『アメリカと宗教』(中公新書)も良書と思いましたが、こちらの方がより読んで面白いかも。まあ、どちらも良書と思いますが。
    2016年刊なので、トランプ大統領の誕生前までなのが惜...続きを読む
  • バチカン近現代史 ローマ教皇たちの「近代」との格闘
    その昔、教会は絶大な権力を握っていた。それはローマ帝国
    がキリスト教を国教と認めた時から増大して行った。王権神
    授説なんてのがあるくらい、世俗の王侯よりも偉い存在だ。

    「破門」という武器の下、世界は教皇庁に膝を屈した。
    ただし、破門されても気にしない。本来は教皇が指名する
    枢機卿を自分たちで勝手に...続きを読む
  • バチカン近現代史 ローマ教皇たちの「近代」との格闘
    国際関係史の松本佐保先生によるローマ教皇庁を中心としたバチカンの近現代史についての一般向け新書です。

    本書では1789年のフランス革命から2013年の教皇フランシスコの即位まで、この200年強のバチカンの歴史を次の2つの側面から描いていきます。
    1つ目が「バチカン市国の成立」という観点です。
    フラ...続きを読む
  • アメリカを動かす宗教ナショナリズム
    同著者の前著『熱狂する「神の国」アメリカ 大統領とキリスト教』がとても良く、ぜひ同著者による「その後」(トランプ後)の解説も読みたいと思っていましたので即買い。私が既に色々と知っているからかもしれませんが前著ほどのインパクトはありませんでしたが、まさに「その後」の解説を興味深く読みました。
    宗教的背...続きを読む
  • アメリカを動かす宗教ナショナリズム
    アメリカ政治、特に大統領選において大きな存在感を発揮している福音派やカトリック保守の関連団体・人脈がいかにトランプ陣営の大物たちと深く関わっているかを解き明かす。2020年の大統領選でトランプは敗北を喫したとはいえ、彼の政策に賛同した宗教ナショナリストの勢力がなくなったわけでもなく、今後もアメリカ政...続きを読む
  • 熱狂する「神の国」アメリカ 大統領とキリスト教
    日本が必死に一体化をめざしている米国ですが、それは果てしなく不可能だというのが、これを読むとわかります。
    英国からのピューリタンの移住からはじまるキリスト教とのかかわりと変遷を、時系列に並べて昨年のトランプ大統領誕生まで明らかにしていますが、そこに信じられないほどの宗教的な動きがあり、それに熱狂する...続きを読む
  • バチカン近現代史 ローマ教皇たちの「近代」との格闘
    バチカンが近代化と向き合い、近代化と共に台頭した革命や共産主義やその他の思想や社会運動に対して、どのように対応し、また闘ってきたかについて、フランス革命の時代から現代に至るまで、ひとりひとりの教皇の考え方を中心にまとめられている。
    特に、第二次世界大戦前後の時期の教皇であるピウス11世・12世は、反...続きを読む
  • バチカン近現代史 ローマ教皇たちの「近代」との格闘
    20141003~1015 近現代史をバチカン視点で俯瞰できる。イタリア統一の事情も初めて詳しく知った。バチカンの活躍により、現在の西欧諸国のキリスト教系政党が成立したことも興味深い。現在のバチカンは、ヨハネ・パウロ2世の時代よりもいっそう困難な問題を内外に抱えていると思う。
  • バチカン近現代史 ローマ教皇たちの「近代」との格闘
    近現代の世界の変化に対応するヴァチカンの歴史。特に20世紀のソフトパワーを生かした外交手腕は日本も参考になると思われるすごさ。

    プロテスタントとの抗争(?)おおむね敗北したあと、改革の芽も出てきて保守派と改革派のせめぎ合いとなる。一方各地で国民国家が生まれ、特にフランス革命後は宗教の否定を含む社会...続きを読む
  • バチカン近現代史 ローマ教皇たちの「近代」との格闘
    何でも世界一に興味ある子どもなら、バチカン市国が世界最小の国家であることは知っているだろう。でも、大して信心深くもない私にとって、世界各国の群衆がサンピエトロ広場に集結するニュース映像には違和感があり、なぜバチカンが世界に多大な影響を及ぼしているのか、理解できなかった。本書では、バチカン(ローマ教皇...続きを読む
  • アメリカを動かす宗教ナショナリズム
    アメリカのキリスト教徒は、大統領選をも左右する?トランプ前大統領の誕生、他国への“人道的介入”、反中国政策。アメリカの社会、政治、外交を動かす宗教ロビーについて説く書籍。

    アメリカでは、宗教が政治に大きな影響を与えている。同国の人口の約85%がキリスト教徒で、カトリックが23%、プロテスタントが5...続きを読む
  • アメリカを動かす宗教ナショナリズム
    アメリカ人、けっこう真面目に宗教信じてるんだな。
    自分にない信仰という感覚が猛威を奮ってるなんて全然知らんかった。
  • 熱狂する「神の国」アメリカ 大統領とキリスト教
    アメリカでは宗教が集団を構成する大きな力として働いている。宗教、特にキリスト教が政治を強く左右する。アメリカの政治や歴史を理解するにはキリスト教を抜きには出来ないと思った。
  • バチカン近現代史 ローマ教皇たちの「近代」との格闘
     ローマ教皇とバチカン市国の近代通史。西欧世界における超越的な絶対者がいかにして主権国家体制と接合して生き延びたのか、その外交の変遷に重きを置いている。両大戦間期のファシズム・ナチズムへの融和的姿勢から冷戦期の人権外交を経て、今日の平和主義と他宗派への寛容姿勢という、一見矛盾する政治志向の変化に「反...続きを読む
  • 熱狂する「神の国」アメリカ 大統領とキリスト教
     アメリカにおける宗教と政治の結びつきについて解説したもの。アメリカにおけるプロテスタント、カトリックの歴史を紐解きながら、具体的などのような政策、政治家が支持されていったかということが示されており、2016年の大統領選の状況についても、ごく簡単な記述がある。
     アメリカ宗教史とでも言うもので、概観...続きを読む
  • バチカン近現代史 ローマ教皇たちの「近代」との格闘
    宗教改革以降のローマ教皇の地位は低下した、とは簡単にいえますが、ことはそんなに簡単に説明できるのでしょうか。ナポレオンのコンコルダートや戴冠式、ムッソリーニのラテラノ条約など、「教皇の権威を必要とした」事例は近代や現代も数多く見られます。戦後もヨハネ23世やヨハネ・パウロ2世の活躍はある程度年を重ね...続きを読む
  • バチカン近現代史 ローマ教皇たちの「近代」との格闘
    意外と知らなかったバチカンの歴史。フランス革命(ピウスⅥ時代)のバチカンへの衝撃、イタリア統一と初代国王の葬儀の非カトリック化(異教信仰の神殿パルテノンでの実施)によるイタリアとの対立(ピウスⅨ時代)、反ソゆえにヒトラーなど3国同盟側への傾斜と中立(ピウスⅩⅠ、ⅩⅡ時代)、共産主義への脅威からギリシ...続きを読む
  • バチカン近現代史 ローマ教皇たちの「近代」との格闘
    バチカンという視点から書かれた近現代史で、とても新鮮だった。1848年の革命以降から第二次大戦の間はもう少し詳細に知りたい。労作。