八谷紬のレビュー一覧

  • 夕星の下、僕らは嘘をつく
    人が話す言葉に色がついてその人の気持ちがわかる。最初すごくいい能力だと思った。けど物語を進めていく中でやっぱり嫌だなと思った。たとえ相手が悪気がなくても、つかなければならない嘘でも「嘘つかれた〜」と思ってその人の信用がなくなってしまう。その人を信じれなくなってしまう。そうなるとほんと辛いと思うし、孤...続きを読む
  • 夕星の下、僕らは嘘をつく
    決して優しさだけでは語れない人間の感情や関係から目を背け京都にやってきた主人公が、自分が今まで執着していた世界から色々な人達との関わりを得て離れていき、最終的に自分の道を見つけ出すという話の流れや、それに伴って生じる感情の変化等がとても見ていて心地よい、更には少し勇気が貰えるような印象を受けました。...続きを読む
  • ラストは絶対、想定外。~スターツ出版文庫 7つのアンソロジー2~
    いぬじゅんさん、灰芭まれさん、櫻井千姫さんが大好きで、購入。
    他の著者さんの作品もなかなか、面白みがあった。
    これで、好きな著者を作るのも大事だと思う。
  • ラストは絶対、想定外。~スターツ出版文庫 7つのアンソロジー2~
    「いつかねむりにつく日」のドラマを見ていぬじゅんさんを知り、本屋でこの本を見つけて即買い。一気読みでした。
    【帯より引用】
    人気作家7名の一気読み短編集。
  • 夕星の下、僕らは嘘をつく
    蓋をして逃げて、目をそらして俯いて、それでも歯をくいしばる。
    そんな中で触れ合ったもの、見えたもの。

    人と人のつながりは、どうしたって欲が出る。好かれたいとか仲良くしたいとか一番になりたいとか。良くも悪くも、人はひとりきりじゃないから。

    いいんだよ。

    いろんな意味で、いいんだよ、そう言ってもら...続きを読む
  • 夕星の下、僕らは嘘をつく
    逃げたかったら逃げてもいいし、無理矢理に折り合いをつけなくたっていい。要らないものは要らないと言ったっていいし、欲しいものを欲しいと言っていい。嘘が嫌なら嫌だと言っていいし、嘘でも嬉しいと言ってもいい。

    たとえばそれを普通の会話でならいくらでも口にできる。
    でもそれを物語で言える人は、たぶん、多く...続きを読む
  • 15歳、終わらない3分間
    自分を持って生きること。

    大切な言葉が心に響く。

    現実ではない非日常の中でわかり始める5人に感謝。
  • 15歳、終わらない3分間
    このお話の何が凄いかといえば、教室という閉鎖空間ですべて完結するところ。主人公である弥八子の、死にたいから生きたいと願えるようになれるまで。この年頃特有の悩みをそれぞれが抱えながらも、特殊な現象の中で、相手を知ろうとしながら自身をも見つめ直していく。
    全体的に、構成や登場人物に良い意味で真面目だなと...続きを読む
  • 15歳、終わらない3分間
    すごい。15歳の彼等に、あの年齢の彼等に、真正面から「捨てろ」「逃げろ」の選択肢を堂々と差し出せる潔さがすごい。生半可に書かれたものじゃない。この年代への物語を書くのがいかにありふれていていかに難しいかはよく知ってる。なかには薄ぺらのものだってあるなかで、この怖いくらいのリアリティと緊迫感、すごい。...続きを読む
  • 15歳、終わらない3分間
    何度も胸がぎゅっと締め付けられた。
    教室に閉じ込められた五人と、3分間。

    彼らの言葉はある意味とても若い。そしてその言葉だけを聞けば、そんなはずない、と否定したくなる人もいるかもしれない。
    でも、作品の中で彼らがリアルに描かれていて、生きている。だからこそ彼らから発せられる言葉が胸にダイレクトに届...続きを読む
  • 京都上賀茂、神隠しの許嫁 かりそめの契り【特典SS付き】



    結婚とかそんなことはどうでもいいが、自分が大事におもう人(あるいは物)と共に生きていけたらそれに勝るものはないとこの頃おもう。

    自分が何かや誰かを大切にしていたら、きっと自分も大切にしてもらえるし、等価交換なんて考えずに行動できる、それはまさに愛だなと。
    そしてそれはどこに存在してもいいもの...続きを読む
  • いつか、君がいなくなってもまた桜降る七月に

    大人になってしまったわたしは、なかなか青春小説のヒロインに心を重ねられないし推せないことが多いのだけれど(たいてい脇のキャラを気に入ってしまうのよね)、華ちゃんはとても好きなの。
    (ということは、もしかしたら10代の子は華ちゃんを好きになれないのかもしれないけれど)

    脛に傷はあるけれど、無駄にセ...続きを読む
  • 15歳、終わらない3分間
    主人公で高校一年生の弥八子は、小学生の時に母親が病気で亡くなり、家での居場所がなくなって、自ら命を断とうと学校の屋上から飛び降ります。しかし、気がつくとクラスメイトの4人と教室にいました。なぜかドアも窓も開かず、教室から出ることができません。しかも、時計の時間は3分を繰り返し、先には進みません。繰り...続きを読む
  • いつか、君がいなくなってもまた桜降る七月に
    華と芽吹も、とっても素敵な人物だけどその周りの人物も素敵な人たちばかり

    結局は離れてしまったけど、いつかまた会える、そんな希望をのせて前を向く華を応援してくなりました
  • 15歳、終わらない3分間
    クラスメイトのみんなが優しい。現実の私のクラスメイトもこんな風に優しいんじゃないか、と勇気を与えてくれる。
    15歳でこんなにも自分の意見をしっかりと持ち、それを人に伝えられる登場人物を見ていると焦りが湧いてくる。