牧野有通のレビュー一覧
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雇い主の弁護士の善意も常識もまったく通じないバートルビー。こんな人物が現実に現れたら、私も翻弄され、ただ腹を立てるだろう。人間社会のルールに従わないと、生きる権利を失う世の中。説明可能な言動以外は許されない。人間が常日頃、いかに四角四面の生き方を強いられているかを実感した。Posted by ブクログ
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これは面白かった。バートルビーのおよそ理解できない行為。バートルビーを許すどころか助けようとする雇用主。同僚たちの奇行。謎解きのように語られる過去。それでも理解は進まない。こんな不可解な話なのに先を読まずにいられない。
漂流船は実話にもとずく作品だが、巧妙に仕掛けられた作者の罠によって、疑心暗鬼を深...続きを読むPosted by ブクログ -
両作品ともミステリー仕立てのように読んでみると面白いと思う。特に書記バートルビー。不条理の世界に生きているかのように描かれるバートルビーだが、実はこの世の中そのものが不条理であったのだという真実が明かされるのが鮮やかだと感じた。Posted by ブクログ
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メルヴィルと言えば白鯨。書記バートルビーは初読。
仕事はできるのに、一切を拒絶するバートルビー。生きることさえ拒絶し餓死する。不条理がおもしろい。Posted by ブクログ -
こんな人いたら嫌だ。でも結構近しい人って仕事してると見かけるし、自分も他人からするとそうかもしれない。
バートルビーは結局何を求めていたんだろう??Posted by ブクログ -
ブンガク
かかった時間 たぶん180分かそれ以上
さいきん、『文学こそ最高の教養である』という新書を読んでいる。光文社古典新訳文庫の編集者が、各作品の翻訳者と行った対談を書籍化したものだ。
せっかくなので、その中からいくつか気になるものを買って読んでみることにした。そのひとつが本作品。
メルヴ...続きを読むPosted by ブクログ -
バートルビーは、主人公の心の広さや葛藤が細やかに描かれており、感情移入ができます。結果のところバートルビーがなぜ頑なのかはわからないままではあるが、読み手の感情を揺さぶる人物であることは間違いなく、作者の意図にまんまとかかってしまいます。
漂流船は、なんだか方向感がない展開でめんどくさくなって読み飛...続きを読むPosted by ブクログ