今さらながら宇宙兄弟にどハマりしたらまた文豪Hちゃんが貸してくれた本。
宇宙飛行士とJAXA職員がそれぞれの仕事を語るインタビュー本です。これまた面白かった。
まず私が無知すぎるので、宇宙にこんなに行った人がいたんだなあ〜と実感できたこと。また、スーパースペシャルな人ばかりというイメージだけど(実際
...続きを読むすごい人たちだけど)、実は日々の仕事を淡々とこなしてる普通の仕事人であり、タイプも色々なんだってことがわかるというのが良かったです。
最近宇宙兄弟やこの本のおかげで、新しい視点がいっこふえました。「グーみたいな人がいて、チョキみたいな人がいて、パーみたいな人がいる。どれが強いっていうのはない」っていうこと(これはムッタのセリフです!ぜひ漫画読んで!みんな!)。簡単にダイバーシティとか多様性とか言うけど、結局はビジネス本にあるような綺麗でわかりやすくて単一化した尺度でしか人をみてないケースが多いと思う。「リーダーシップ」とか、「女性」とか、「外国人」とかね。でもそーじゃなくて、「のんびり」とか、「気が早い」とか、「地味」とか、「仕切りたがり」とか、「気が強い」とか、「おしゃべり」とか、そーゆー個性も普通に宇宙飛行士だって持ってるし、色々いていいってことが実感できたのが、すごく良かった。(もちろん、仕事に必要な性質をのばしたり、悪い癖をなくすのも重要だとおもうけど)
最近年取ったのか、自分の性格が嫌になったり、ふとした時に相手が自分を責めてるように感じてイラっとすることが少し多くなってました。自分にますます無力感を感じたりして。でも最近のプレイで、実際は地味な仕事ですけどここはNASAだと思うようにしたら、相手も相手の個性だし、自分もこれ自分の性格だし、別にそんなに気にしないでいっか、って思えるようになりました。ほんのすこーしだけど。
宇宙レベルの仕事と考えたら、色々大したことないんじゃないかって思えるから、なかなか面白いプレイです。おすすめです。
話がずれましたが、この本で面白かったこと書いときます
・ 宇宙飛行士や職員のかたに共通しているのは、「できない」「無理」「いつかは」という言葉が嫌いだということ。なるほどね、できないって思ってたら宇宙までとべないもんね。できるぞーって思う人が集まる職場だからこそ皆さん楽しいのではないかと思います。そういう意味では、環境づくりって大事だなあ、と改めて思います。
・ISSに滞在した野口さんが、ロシアとアメリカのインストラクターの違いを語る部分が面白かった。アメリカは生徒がお客さんだから、楽しませるしすごく生徒に協力的で質問にもすぐ答えてくれる。でも、インストラクターを一生の仕事にする人は少ない。ロシアは生徒は丁稚奉公の弟子で、何十年もインストラクターやってる大家みたいな先生がいる。そして、先生の頭の中にデータベースがあって、簡単に情報は渡してもらえない。でも生徒が真剣に引き出しにかかればいくらでも教えてくれる、と。
これ、まさに私が趣味でやってるフィギュアスケートの世界と同じ。アメリカ系をくんでるコーチは生徒を楽しませるのが上手。パッとわかりやすくて、教え方もうまいです。一方でロシア系の先生たちは自分たちの持ってる知識や経験をすごく大事にしていて、大人相手であっても情報が漏れるのを嫌います。でも大人相手にも本質的なとこを教えようとしてくれて、真剣に向き合うと返してくれる。どっちがどう、というのではなく、違いがあるなあという文化を、野口さんが的確に語ってくれていて嬉しかったです。
・ ISSでコマンダーをつとめた若田光一さんが、リーダー像のひとつとして「気づいたらミッションが終わってた」という環境をつくることをあげていたこと。前に出るわけでなく、必要なサポートを適切に行う。あれ、気づいたらできてた、これ知ってた、とメンバーが思えるようになってる、と。これまたカッコいいリーダー像だなぁと思いました。
・同じく宇宙飛行士の星出さんは必要な能力のひとつに、失敗しても、次!って切り替えられる能力をフィギュアスケートを例に挙げておられました。うーん、学びたい。まずフィギュアにおいて学びたい。転んでもめげないように。。。
・NASAの研修では「big picture」「think ahead」という言葉を学ぶそうです。かっこえー。覚えとこう。
つーわけで今日も宇宙飛行ミッションのクルーだと思って仕事に向かうようにしてみます。あれ、big picture すぎるかな。。。