奥村章子のレビュー一覧

  • その部屋に、いる
    映画を見てる感じがした。
    夫婦それぞれの目線で『泊まってはいけない部屋』で起きる災難。
    心理描写が怖かった。
    こんな部屋、泊まりたくない…
  • カルニヴィア1 禁忌
    ネットで見かけて。

    ヴェネツィアが舞台というだけで、華やかな印象を受ける。
    強力な建築規制があり、許可を得るには強力なコネが必要だとか、
    憲兵隊はレストランで店主が代金を請求しないとか、
    マフィアのことは誰もしゃべらないとか、
    負の側面もちりばめられているが、その華やかさは失われない。

    それは、...続きを読む
  • 黄金の檻
    エリカ&パトリックシリーズの作者だったので。

    面白いか、面白くないか、と言われれば、
    面白かった。

    若くして大富豪となった男の妻フェイが、
    浮気され娘も奪われて離婚される。
    そのあとの彼女のサクセス・ストーリーが上手くいきすぎとはいえ、
    リベンジがコンセプトというヘアケア製品と香水が売れる気がし...続きを読む
  • 黄金の檻
    エリカ&パトリックシリーズが好きで、発売を楽しみにしていた本。
    ドロドロした展開だがテンポが良くて夢中で読んだ。
    作者はエリカやフェイのような強く逞しい女性を描くのが上手で、読んでいて気持ちがいい。
    ドラマ化したら面白そう。
  • 私のイサベル
     不在とは、存在を否定するものではない。血の繋がる親子であれば、なおのこと。互いがそこに不在であろうと、それぞれの心の中にそれぞれが常に存在を続ける。

     20年前、当時一歳の娘アリスが、ビーチで行方不明となった。母親のステラは、それからの人生を、娘から眼を話したことへの悔いと罪悪感を心に負って生き...続きを読む
  • その部屋に、いる
    夜通し読んでしまった
    話が進めば進むほどマークが壊れていくのが怖いし
    本人は自分はおかしくない寧ろおかしいのはステファニーの方だと思っているのが更に怖い

    読んでいるこっちは明らかにマークの方が異常行動を起こしているのを知っているから
    ステファニー、ヘイデン逃げて!ってなる

    パリから自宅へ何かを連...続きを読む
  • 真紅のマエストラ
    悪女もの、って言うんでしょうか。こういう小説は。
    已む無く人を殺めるとのシチュエーションって有るのでしょうが、後半は加速度的に殺していくので段々気持ち悪くなります。
    リアンやジュリアンを殺す必要は有ったのでしょうか。
    しかも結局主人公は捕まらず、そこそこ成功すらしています。
    『こんなに殺しているのに...続きを読む
  • 米中対決―見えない戦争―
    米中二大国が対峙するというテーマを掘り下げた作品。トム・クランシーも米中開戦で予見したように対決は、中国からのバーチャル戦により経済及び社会(インフラ)に打撃があたえられるというシナリオに基づいている。本作では、単純なサイバー戦争ではなく市場や不動産売買などの調整の取れた作戦により経済に揺さぶりをか...続きを読む
  • カルニヴィア2 誘拐
    カルニヴィアカルニヴィア禁忌1
    2014年1月19日に記事をアップしてた作品を含めて
    カルニヴィア3部作の2番目作品。2014年9月刊行。
    イタリア駐留米軍基地の建設現場で発見された人骨は
    第二次世界大戦終了間際、
    謎の失踪を遂げたパルチザンのものだった。
    同じころ、米軍少佐の娘が誘拐される事件が起...続きを読む
  • カルニヴィア3 密謀
    面白かったですね… 壮大な謎… イタリアを舞台にしていますが、この列島に当てはめても良いような… 筋は面白いですが、その分、登場人物の描き方が足りないような… カテリーナとホリー女性主役の掘り下げが足りなかったような気もします、ダニエーレが主役なのかもしれませんね  今回はヴェネティアの闇のようなも...続きを読む
  • カルニヴィア2 誘拐
     『カルニヴィア』三部作の二作目。紛らわしいので、原題どおりの出版を望みたいのだが、何故か邦題では予定でしかない三部作を一作目から歌うから、大作の続きもののように勘違いしそうだ。でも一作一作は独立した長編小説であり、原題では数字も<カルニヴィア>という文字も振っていない。誤解されやすい翻訳はご遠慮願...続きを読む
  • カルニヴィア1 禁忌
    カルニヴィアとは小説の舞台であるヴェネツィアを忠実に再現したミラー・ワールドであり、あらゆる噂と情報が行き交う匿名性を保った3Dソーシャル・ネットワークだ。この仕掛けを行き来することで主人公たちは謎の手がかりを得たり、敵の手から逃れたりする。現実にもこんな空間があったら便利そうだなあ。今のところは、...続きを読む
  • カルニヴィア1 禁忌
    新聞の書評欄で見かけてから、読みたかった一冊。『ミレニアム』『ボーンアイディンティティー』シリーズ三部作と同様に、現実社会の事件、政治を丹念にリサーチし、1人はイタリアの女子憲兵、一人はイタリアに駐軍する幼少期をイタリアで育った女子少尉、そしてもう一人は、裕福な財閥に生まれながら、幼少期に誘拐事件に...続きを読む
  • カルニヴィア1 禁忌
    「ヴェネチアを舞台にした壮大な三部作」というコピーにひかれ購入。

    イタリア憲兵隊の女性大尉と在イタリアの米陸軍少尉が活躍。組織のなかで女性が働くうえでの難しさや、カトリック教会の女性蔑視、ユーゴ内戦における集団レイプなど、様々な女性関連の社会的な課題が盛り込まれ、面白く読んだ。

    謎解きという意味...続きを読む
  • 死への旅
    アガサクリスティの推理小説をたくさん読んできたので、
    だんだん類型化して読むようになってきました。

    最初の見開きの人物紹介で、誰が死に、誰が犯人かを予測するようになりました。
    半分以上は当たりません。

    第1章を呼んだところで、次の予測をするようにしています。
    本書では、すぐにその予測も...続きを読む
  • その部屋に、いる
    南アフリカとパリが舞台。

    強盗に襲われたショックからギクシャクしてしまった関係をなんとかしようと、パリにやってきた夫婦。ハウススワップ(家を交換して観光したりする)で見つけたアパルトマンは、事前の説明とは似ても似つかない陰気で不潔な部屋だった…。

    わりと早い段階で、南アフリカに帰ることができるの...続きを読む
  • インフルエンサーの原罪 上
    邦題がものものしくて、内容と合ってなかった。
    ニーナと言う詐欺師と資産家の娘ヴァネッサの視点で交互に話しが進む。それも現代と過去の話しも絡んでくるので、読者は何度も重複して読まされる事になるのだが、平易な文言と女性の心理が巧みなので違和感はなかった。
    どうなるのか気になってページを捲る手が止まらなか...続きを読む
  • インフルエンサーの原罪 下
    下巻はガラッと趣きが変わり、スピード感ある展開になる。ニーナとヴァネッサが交互に語ると言うのは変わらないが、ニーナの相棒のラクラン、ニーナの母親と誰が真実かさえ分からなく、全員が騙し合う様。女性ならではの揺れる心理をうまくついて怖さを引き出していた。
  • カルニヴィア3 密謀
    カルニヴィアの3作目。

    また上官とつきあってるの?とカテリーナに突っ込んだのは、
    ホリーだけではない。
    たぶん、読者全員だと思う。

    そして、あまりに幸せそうで、
    二人でアムステルダムへ行く約束をしていたので、
    悲劇的な結末は予想できた。

    ホリーの父が脳卒中に倒れる前に調べていたことは何なのか、...続きを読む
  • カルニヴィア2 誘拐
    カルニヴィアの2作目。

    ゲーテ曰く、
    光の多いところには、強い影がある。
    ヴェネツィアの華やかさに酔いしれた前作に比べると、
    今回はかなり暗く、読み難い話だった。

    駐在米軍の少佐の16才の娘が誘拐され、
    拷問されている映像が配信される。
    その場面が延々と続くので、かなりひどい。
    少女が誘拐犯と精...続きを読む