シャルル・ペローのレビュー一覧

  • 長靴をはいた猫
     片山健の鉛筆挿画も含めて☆5つ。
     片山イラストは、メルヒェンに漂う不穏な雰囲気を巧みに表現している。
     「眠れる森の美女」ハッピーエンドの後の展開に意表を突かれる。
     巻末「驢馬の皮」を読んだ後、映画『ロバと王女』の予告編をPCで鑑賞する。主演のカトリーヌ・ドヌーヴは澁澤さんのお気に入り。「驢馬...続きを読む
  • 眠れる森の美女―シャルル・ペロー童話集―

    美しいけど残酷なペロー童話集。
    「眠れる森の美女」だったり「親指小指」だったり、深い森の中が思い浮かぶお話が多かったです。

    挿絵と解説、一話につき教訓も書かれていてとても読みやすい!
    そして愚か者には容赦なく罰が下る。笑
    描写が残酷でまったく救われない人もいるのでけっこう怖いです。
    童話ですが現...続きを読む
  • 眠れる森の美女―シャルル・ペロー童話集―
    昔話とはいかに残酷なとこか!教訓も結構心に突き刺さります。色々な角度からの教訓が記されているので一読の価値ありです。人生とは弱者には辛いものだと言うこと。ただ、寓話だけに救いがあるのがよいとこです。
  • 眠れる森の美女―シャルル・ペロー童話集―
    シャルル・ペローの短編童話集。「眠れる森の美女」と「赤ずきんちゃん」が一番有名でしょうか。僕は子どもの頃に童話など読まないで(読んでもらわないで)育ったので、初めて読む童話ばかりでした。名前だけは知っている「赤ずきんちゃん」って、こんなに残酷な物語だったっんだと思いました。その他の童話の中に含まれて...続きを読む
  • 眠れる森の美女―シャルル・ペロー童話集―
    古本屋で外表紙無しで購入。さすが原文フランス語、優美で素晴らしい童話集。わたしはもう大学生になりますが、今読み返しても素敵で恍惚とした気分になります。教養として知るべき童話と、そのあとのお茶目な付け足しも魅力的。受け継がれてきた小さな宝石が詰まったような本です。
  • 長靴をはいた猫
    童話から学ぶ教訓。
    話の中に、込められた意味。

    怖い話、恐ろしい話の中に、現実との対応を考える。
    童話の原点ともいう作品群。
  • 眠れる森の美女 完訳ペロー昔話集
    赤頭巾ちゃんが最終的には食べられてしまってお終い。というタイプの童話を探していた時に見つけた本。眠り姫の王子との結婚後の大変な姑とのバトルも書かれています。童話は陰惨な話をなんてこと無いような口調で語られるところがギャップがあって面白いと思う。
  • 青ひげ

    我慢我慢

    怖い話。怖い物見たさに禁じられた物を覗こうとすればそれだけリスクがあると言う事。とても勉強になりました。
  • 長靴をはいた猫
    所有しているのは『大和書房』単行本〔1978年4月10日7刷発行〕。古本で入手。
    これって元々『アンアン』に連載されてたのか!

    澁澤氏の文章(訳文)も然ることながら、片山健氏のイラストも雰囲気凄い。
    本の外観と中身がしっかり一致している。「童話のタイトル付いてるけど、大人向けの本」が一目瞭然。紙媒...続きを読む
  • 長靴をはいた猫
    ペロー童話といえば、「赤ずきん」や「長靴をはいた猫」、「眠れる森の美女」あたりが有名だろうか。数多くリライトもされ、そうして出版されるものの多くは「子供向け」にアレンジされている。
    だが、実は原作はかなり荒削り、ときに残酷、ときにかなり性的だ。それが逆に「味わい」でもあるのだが。
    ペローが採話した民...続きを読む
  • 長靴をはいた猫
    子供向けじゃない童話という感じで、予想以上に楽しめた。
    赤頭巾や眠れる森の美女は有名なんだけど、私の知っている話とちょっと違った。特に眠れる森の美女は途中から「あれ、こんな話だっけ?」と展開に驚いた。私の知っている話は子供向けバージョンだったんだな……。この童話はけっこう残酷なところもある。各話の終...続きを読む
  • 眠れる森の美女―シャルル・ペロー童話集―
    フランスのペローの作。ドイツのグリム童話とかぶる話もあるが、現代の子供向け童話に比べ、残酷で刺激的なのが多い。1697年といえば元禄、綱吉の時代。日本に影響を受けたのもあるのだろうか。『仙女たち』は『舌切り雀』や『花さかじいさん』に似てる。『サンドリヨン』は『シンデレラ』の話。『赤ずきん』に狩人は登...続きを読む
  • 長靴をはいた猫
    非常に読みやすく、面白かった。
    挿絵がとてもいい。えろちっくで、中身のイメージを作ってしまう感じではあったけども、このイメージでいいのかい?赤ずきんとか。
    表紙かわいすぎ。
  • 長靴をはいた猫
    教訓、もうひとつの教訓、なんてのが載ってるのが面白い。

    ペローの童話集は他にも読みましたが、これは、挿絵がすごいね。
  • 長靴をはいた猫
    二十年以上ぶりに紐解く。まだ文庫といえば岩波か新潮くらいしか読むものはなく、だんだん文庫化が多くなった時代のころ。澁澤といえば、中学の頃は、なけなしのお小遣をためて、またあの素敵な装丁をなんだかこそこそ買っていたのを思い出す。
    本に何も書かないほうなのに1989の一月の日付をスタンプしている(笑...続きを読む
  • 長靴をはいた猫
    装画こみ、翻訳こみの、シャルル・ペロー。「教訓」「もう一つの教訓」なんか、いちいち面白い。「大人も子供もともに楽しめる決定版童話集!」とカヴァーにはあるんだけど、こういうのに通じた子供、というのもちょっと可愛くない、かも、なぁ(自戒をこめて)。
  • 長靴をはいた猫
    [ 内容 ]
    「赤頭巾ちゃん」にしても「眠れる森の美女」にしても、本来は血なまぐさくて荒々しく、セクシャルで残酷な民話だった。
    ペローの童話はその味わいを残しながら、一方では皮肉な人間観察や教訓にみち、童話文学の先駆的作品となった…この残酷で異様なメルヘンの世界を、渋沢龍彦はしなやかな日本語で甦らせ...続きを読む
  • 長靴をはいた猫
    澁澤龍彦訳、につられて読んでみた。
    ざっくりとした塩味加減が麻みたいで素敵な1冊。
    教訓がついているのもとてもよかった。
    いちばん好きなのは青髯。
    好奇心とはつまらぬ快楽で、…そして、いつも高くつくものなのです。
  • 長靴をはいた猫
    澁澤龍彦訳なので子供の頃読んだ童話のイメージを覆された。もともと民話はセクシャルで残酷なのだと知り少なからずショックを受けた。民話は何かしらのメッセージでもあるのだから不思議はないのかもしれないけど。メルヘンの裏に隠された教訓は深い。
  • 長靴をはいた猫
    完訳ではなく、割愛されている作品もありますが、ペローの童話と言ったらこれ!というエッセンスがもうふんだんに滲み出ています。片山健さんのエロティックな挿絵も素晴らしいです。童話としては『赤頭巾ちゃん』が好きな私ですが、『親指太郎』に登場する人喰い鬼の七人の女の子が首を斬られるあのシーンも海馬にこびりつ...続きを読む