石弘之のレビュー一覧
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歴史と地学のコラボレーション。多くの歴史の変革は気候変化その多くは火山の噴火であるという。噴火がもたらす寒冷化。それは現在に生きる我々にも無縁ではない。
東ローマ帝国の滅亡、モンゴル帝国の興隆、フランス革命など歴史と気候変動がリンクしているという。寒冷化による農作物被害が政治改革に繋がっていく。
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知らなかったことばかりで興味深く読めました。
ここでいう砂は主に建設用コンクリートの材料になる骨材。中国やドバイの建設ラッシュや世界あちこちの都市化によって、コンクリートが枯渇しているらしい。砂マフィアまでいるとのこと。
砂漠の砂はコンクリートに使えないとのこと。角が丸くてコンクリートに馴染まず、ア...続きを読むPosted by ブクログ -
環境史というのは、一見関係のないような歴史のタテ糸が、環境をヨコ糸にして織られていくのだそうです。なるほど!
ある火山の影響が世界史のさまざまな出来事を引き起こす。まさに地球は運命共同体なのです。
新たな視点から歴史を整理することで新しい発見もあります。ワクワク読んでいます。Posted by ブクログ -
非常に興味深く読むことができた。
「砂」なんてどこにでもあるじゃないか?
なぜこれが資源なのだ?
という興味で読んだのだが、まさに「砂」は「資源」だった。
我々の町や建物を作るにはコンクリートが必要だ。
そのコンクリートを作る為には良質な「砂」が必要なのだ。
「砂」といってもどこにでもある砂...続きを読むPosted by ブクログ -
著者は環境問題を長く取材してきた新聞記者。
鳥島では明治時代にアホウドリの羽毛輸出がさかんになり、警戒心がなく、陸地では不器用に歩くことから容易に撲殺でき、大量に捕獲されて一時は絶滅の危機に陥る。1977年に初めて上陸した東邦大学教授によって、営巣地を増やすためのイソギクの移植など地道な努力により、...続きを読むPosted by ブクログ -
絶滅に瀕している生物の保護、繁殖活動も必要ではありますが、そこだけにとらわれていると、
それを取り巻く生態系の変化により、他の生物への影響や、我々の生活への影響も出てしまいます。
またどこまで生育数を増やすのか?ただ増やせばいいという問題でもないと思います。
森林伐採からの保護活動にしても同じことが...続きを読むPosted by ブクログ -
石先生の本は、とれもおもしろくて勉強になる。本書もそう。綿密な調査に基づいているけれど、学術に寄りすぎていなくて読みやすい。
御年80を過ぎての本だとはビックリ。こういう方には年齢は関係ないな。
メモ
■1707年の宝永地震は推定M8.7の南海トラフ三連動地震。その後富士山が大噴火した。
■マグマ...続きを読むPosted by ブクログ -
コンクリートを作る原料として必須の砂を巡る世界的な奪い合いやそれにまつわる犯罪などを解説している。砂と言えば砂漠化の進行を防ぐ話題しか思い付かなかったが、資源としての砂の奪い合いが起きているとは思わず、なかなか衝撃を受けた。ちなみに砂漠の砂では角が取れ過ぎていてコンクリートの材料にはなれず、形が色々...続きを読むPosted by ブクログ