あせごのまんのレビュー一覧
-
ホラー文庫の昔からの読者には、ある意味ホラー文庫らしかった頃の作品。昨今はこういうタイプのお話は賞を獲りにくくなっているみたいですね。神経の一本一本にまとわりついてくるような恐怖は、やはり和製ホラーが一番。外国製は湿度が足りない。Posted by ブクログ
-
小林泰三『玩具修理者』
沙藤一樹『Dーブリッジテープ』
朱川湊人『白い部屋で月の歌を』
森山東『お見世出し』
あせごのまん『余は如何にして服部ヒロシとなりしか』Posted by ブクログ -
短編4作品の中、わたしのベスト1は『浅水瀬』だろう、この話には本物が持つ真の怖さがある。無理に怖がらせたり、設定が突飛じゃないのが良い。背筋が寒くなる感じは日本ならではの恐怖なのだ。このお話を読んで、過剰な驚かしや、苦痛をともなう恐怖は似非恐怖なのだあらためて思う。
表題の『余は如何にして服部...続きを読むPosted by ブクログ -
1994年~2011年の間に設けられていた、日本ホラー小説大賞・短編賞を受賞した作品を集めたアンソロジー。(自分にとっての)新しい作家に出会えることを期待して、手に取ってみた。
収録されているのは、以下の5作品。
・小林泰三『玩具修理者』(1995年・第2回)
・沙藤一樹『D-ブリッジ・テープ』(...続きを読むPosted by ブクログ -
後半になるにつれ、インパクトは抑えてられていってる気がする。ただ、受賞作をまとめて読める意義は大きいと思う。収録作品は含めた本はほぼ絶版だし。未収録作品があるようなので、短編全集としていつか再刊してください。ついでに大賞受賞作全集もお願いします。Posted by ブクログ
-
表紙のインパクトにつられて読みました。
有名な「玩具修理者」が読めたのが嬉しかった。
純粋にホラーっぽく怖かったのは「お見世出し」かなあ。
「余は如何にして〜」は、生理的に嫌な感じ。Posted by ブクログ -
小林泰三の玩具修理者が突出して出来がいいと思う。ゾクゾクする恐怖でストーリーテリングも素晴らしい。他はスプラッターホラー要素が強くて、恐いというか生理的嫌悪感で恐怖感を煽るような所が気になる。Posted by ブクログ
-
しばらくホラーから離れていた時期の受賞作なので「鼻」以外は初読。
バリエーションが出てきたなって感じ。しかし、「穴らしきものに入る」のナンセンスさはすごい。Posted by ブクログ -
作品解説(カバーより):クリクリとよく動く尻に目を射られ、そっと後をつけた女は、同級生服部ヒロシの姉、サトさんだった。ヒロシなら、すぐ帰ってくるよ――。風呂に入っていけと勧められた鍵和田の見たものは、緑色の張りぼての風呂桶。そこに裸のサトさんが入ってきて……。
第12回 日本ホラー小説大賞 短編...続きを読むPosted by ブクログ -
2015年、21冊目も完全初読みの作家、あせごのまん。
2005年、第12回日本ホラー小説大賞短編賞受賞の表題作含む短編を四編収録。ちなみに、この年の大賞は恒川光太郎の名作『夜市』。
収録順に簡単に触れていきましょう。
「余は如何にして服部ヒロシとなりしか」
失恋し、仕事も失った鍵和田。前を行...続きを読むPosted by ブクログ -
恐怖小説短編3本セット。
エグい描写が結構多めですが、それなりに面白かったですね。
二本目の「ニホンザルの手」の主役の女のキレっぷり、こわれっぷりが一番インパクトありでした。Posted by ブクログ -
表題作「エピタフ」は悲しい悲しい話。田舎の美しい風景に、主人公が忘れてきたいまわしい記憶が目覚める。救いのあるオチだと信じたい。方言がリアルだ。他の二編は雰囲気もノリもぜんぜん違って面白い。ただ二作目「憑」はそんなに怖くはないけどキモチワルさが随一。Posted by ブクログ
-
僕は、もうすぐ31歳になる。
昨夜、彼女にふられてしまい、
そして、今朝、仕事もやめた。
そんな時、前を歩いていた女性の、
色っぽいお尻に魅せられて、
ついつい、後をつけてしまったのだが、
偶然にも、彼女は、
同級生だった・服部ヒロシの姉のサトさんだった。
言い訳がましく、ヒロシに会いに来たと言っ...続きを読むPosted by ブクログ -
中々面白かった。
所々マイナスはあっても、よくできていると思う。「ニホンザルの手」が好きだった。「余は如何にして服部ヒロシとなりしか」のような空気が些か失われてしまったようだ。Posted by ブクログ -
これは結構な拾い物かも。不条理としか言いようがない表題作はインパクト十分。怖さと笑いが絶妙に融合してなかなか味わい深い。しかし、万人受けがしないのも事実。意外にホラー作家としての幅が広いようなので、これからに期待したいところ。Posted by ブクログ