203年前に出版されたフランスの作家コンスタンによる『アドルフ』
三島由紀夫が「コンスタンの『アドルフ』こそは、再読三読に堪える小説である」と言った恋愛小説。
以前、こんなエピソードを何かの本で読んだ気がする。
もう役目を終えたと思ったそれまでずっと元気だった老婆が「もういいかな」と言い死ぬ
...続きを読むことを選び、老衰して死んだというもの。
この小説を読んでも、人は実は死に時というのは自分で選べもするんじゃないだろうかと。
それほど人間の意志の力は肉体に影響するものなんじゃないかと。
フィクションだが、
コンスタンの実体験を織り交ぜ込んであろう物語。
破局的な恋の行方は痛切だ。