何の変哲もない日常の一コマを、99種類の文章で描き出すっていう実験的な(?)一冊。原著はフランス語。
なにこれ、面白ー。変なことを考える人がいたもんだ、と思って読みたい本リストに入れたまま、ずっと忘れていた。。。
やっぱり面白かった。一朝一夕で99種類かけるようにならないよね。すごい。
もう、翻
...続きを読む訳する人の苦労が推して知るべしだよ…超楽しそうだけど、想像しただけで涙出ちゃう。
原文のフランス語のものは、フランス語学習にも用いられるくらい有名な作品なんだって。
10. 虹の七色: こういうのすてき。どうやら原文も絶妙らしい。
23. あらたまった手紙: 夢野久作の少女地獄を思い出した。
63. 古典的: 枕草子きた…!
82. 聞き違い: 絶妙すぎ。笑
88. 罵倒体: なぜかジョジョを読んでいる気になる。
フランス語さっぱり分からんのが残念だなぁ。英訳されて売ってるのなら、それはそれで読み比べてみたい。
この本が更によかった点は、99編が終わった後に訳者の解説があって、ひとつひとつの要点とかを説明してくれているのです!苦労した点とか、ぶっちゃけもう訳せないんで枕草子にしました、とかいう話があってすごい興味深かった。
この朝比奈さん訳版の他に、松島さん訳版というのもあるらしい。是非読み比べてみたい。
こういうの好きな人には絶対おすすめな1冊!
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前人未到のことば遊び。他愛もないひとつの出来事が、99通りもの変奏によって変幻自在に書き分けられてゆく。『地下鉄のザジ』の作者にして20世紀フランス文学の急進的な革命を率いたレーモン・クノーによる究極の言語遊戯がついに完全翻訳。