倉骨彰のレビュー一覧

  • 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来
    自分が持っているあらゆる価値観が絶対的ではないと知る。とはいえ、その価値観はその文化を育んできた背景の中で、より平和で幸福な方向へと向かってかなり合理的に決定されてきているのだと考える。わたしはいまの世界の価値観を受け入れつつ、変えるべきことを変えていきたい。

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    ・伝統的社会 社会的ネッ...続きを読む
  • 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来
    第5章 - 子育て
    授乳中は妊娠しない理由
    1. 授乳性無月経。母乳を作る作用のあるホルモンの分泌が卵巣からの排卵を抑制する。しかし、頻回授乳を継続する必要があり、1日数回では意味なし。
    2. 限界脂肪説。排卵が起きるには、女性の体脂肪率が一定の臨界地を越える必要あり。

    祖母や年長の兄弟と一緒に暮...続きを読む
  • 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来
    600万年の人類史。1万1000年前に農耕民族になり、5400年前に国家が成立し文字が生まれた。

    大きく4つの社会形態
    1. バンド (小規模血族集団) - 数十人だけ。平等で1万1000年前まで存在。
    2. トライブ (部族社会) - 数百人規模。みな知り合い。政治的指導者の存在が希薄で専門家は...続きを読む
  • スーパーインテリジェンス 超絶AIと人類の命運
    人工知能について21年現在までにわかっていることが網羅的に解説されている。あなたの人工知能についての疑問は、この本の目次のどこかにあるかもしれない。
  • スーパーインテリジェンス 超絶AIと人類の命運
    2014/9 出版 SuperIntelligence Paths,Dangers,Sterategies
    イーロン・マスク、ビル・ゲイツ、スティーブン・ホーキングに影響
    AIの研究開発は安全性の確保が至上命題。人工知能本ブームのきっかけ。
  • 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来
    201703/

    小作農たちの戦略は「全部の卵をひとつのかごに入れてはならない」という、リスク回避の教訓に沿った戦略ともいえる/

    時間平均の投資収益が低くなろうとも、年間収益が生活維持に必要なレベルをつねに上回るような投資をしなければならない/

    人間の脳は、自然選択による進化の結果、些細な手がか...続きを読む
  • 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来
    201701/

    グドールが観察したのは、子供たちにバナナを与える遊びである。その遊びでは、まず、子供たちの前に、一房のバナナがおかれる。その房には、ひとり一本のバナナがいきわたるように、十分な数のバナナがついている。この遊びでは、子供たちが一番大きなバナナを取り合うということはしない。それぞれの子...続きを読む
  • 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来
    さすがな内容だった。読み応えがあったし、説得力もあった。ただ、説得力が勝ちすぎて少々不満が残る本でもあった。主題がわかりやすいことを汲んで、★は5つにした。
  • 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来
    伝統的社会と現代社会を、戦争と平和、子どもと高齢者、危険に対する対応、宗教、言語、健康それぞれについて比較している。
     昔の伝統的社会の戻ったほうがいいとか、現代社会がすべてにおいて優れていると断定するのではなく、現代社会においても伝統的社会のいいところを少しでも学んで、取り入れられるところは取り入...続きを読む
  • 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来
    おもしろい!
    部族間で争っていた時代には敵を殺すことは称賛に値していたんだ。なんで殺してはいけないかといえば、めぐって自分も殺されたらいやだから。殺してはいけない。命を長らえることはよいこと。食糧の確保、危険の回避、医療の進歩。人類は命を長らえるすべを手に入れてきた。ちっぽけなようでやっぱり凄いな。...続きを読む
  • 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来
    現代の西洋的な社会が出来上がる過程で、得たもの失ったものは何か。それを今に残る伝統的な社会(昨日までの世界)と比較することで提示されています。
    下巻では、危険に対する対応までは、上巻と同じく比較調査をされています。その後、宗教、言語、病気が、昨日までの世界から、西欧的な世界に至る過程でどのように変わ...続きを読む
  • 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来
    パプアニューギニアでの伝統社会を主とはしているが、まだ首長制の名残が残っているアフリカやアジアの国々はもちろん、かつての日本における社会の成り立ちを考える意味でも面白かった。特に自然が豊かで狩猟採集から始まった社会では、同じような成り立ちから現代に至っているのではないか。伝統社会やコミュニティがまだ...続きを読む
  • 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来
    少し前?の伝統的な生活がどのように形成され、現代の生活・社会とどう異なり、何を活かすことができるのか、知的好奇心がフルに刺激された。少し前読んだNHKのヒューマンとつながる部分も多く、宗教や貨幣経済の構築を考える点が特に面白かった。
  • 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来
    「銃・病原菌・鉄」でピューリツアー賞を受賞した人類生態学者である著者による一冊。上巻のテーマが、昨日までの世界と国家を持つ社会のマクロ比較であったのに対し、下巻である本書はミクロ アプローチ。

    印象深かったのは死因の比較。パラグアイ アチェ族・一位 毒蛇、アフリカ南部 クン族・一位 毒矢、中央アフ...続きを読む
  • 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来
    UCLA医学部生理学教授を経て、主に生物学畑を修めるも、その後鳥類学、人類生態学へと研究領域が多岐に渡った著者による一冊。

    タイトルの通り昨日までの世界すなわち、著者が主なフィールドとして再三渡っているニューギニアの文化をはじめ、オーストラリア周辺からはクナイ族、ヨルング族、ユーラシア大陸からはア...続きを読む
  • 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来
    どこか遠い時代の遠い地域の話だった前二冊とは違い、明らかに昨日までの世界をつい最近まで生きてきたこの本の内容は今日の私たちと地続きに繋がっていて、考えさせられることも度々
  • 説得できる英文Eメール200の鉄則
    これはなかなかよかったです。いきなり英語でメールのやりとりをしなくてはならなくなって、英文Eメールの体裁すらわからなかったので役立ちました。
  • 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来
    下巻では、伝統的社会における危険の考え方、生活する上で避けては通れない、思想における宗教や言語、病気などの健康が語られる。
    危険については確かに社会が違えば危険も違う。我々は交通事故を軽視しているのだろうか。あるいはマスコミの煽る非日常の危険ばかりを気にしているのだろうか。
    宗教や言語は少数派は淘汰...続きを読む
  • 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来
    ダイアモンド氏 3編目。
    伝統的社会と現代社会を比較しながら、様々な考察を行う。相変わらず膨大な知識に基く検証は凄いの一言。
    上巻では語られるのは商売などに代表される取引の実情、戦争、子育て、高齢者など。
    取引と言っても現代では通貨があるが、伝統的社会では主に物々交換。地域や民族によって生産される物...続きを読む
  • 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来
    下巻読み終わりました。
    個人的には、下巻の方が上巻より面白かった。

    危険な事への対応と宗教や健康について、小規模社会と現代の西洋社会の違いについて説明しています。

    面白かったのは危険に対する建設的パラノイアと健康について。

    建設的パラノイアとは、ニューギニア人が、さほど危険では無い事について、...続きを読む