姫君を喰う話―宇能鴻一郎傑作短編集―(新潮文庫)

姫君を喰う話―宇能鴻一郎傑作短編集―(新潮文庫)

737円 (税込)

3pt

煙と客が充満するモツ焼き屋で、隣席の男が語り出した話とは……戦慄の表題作。巨鯨と人間の命のやりとりを神話にまで高めた芥川賞受賞作「鯨神」、すらりとした小麦色の脚が意外な結末を呼ぶ「花魁小桜の足」、村に現れた女祈祷師の異様な事件「西洋祈りの女」、倒錯の哀しみが詩情を湛える「ズロース挽歌」、石汁地蔵の奇怪なる物語「リソペディオンの呪い」。圧巻の迫力に満ちた六編。(解説・篠田節子)

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姫君を喰う話―宇能鴻一郎傑作短編集―(新潮文庫) のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    筒井康隆のエッセイでよく見た名前だな、くらいのとっかかりと、タイトル、表紙に惹かれて買いましたが面白いのなんの。

    「姫君を喰う」とはそういう意味なの?と読んでびっくり。何を読まされているのだ(笑)。
    とは言え古い元ネタがありそれを現代(といっても1970年の作品!)にエロくかつ怪談のように蘇らせて

    0
    2023年02月08日

    Posted by ブクログ

    「姫君を喰う話」
    千年の時を超えて生きる虚無僧と並び、モツ焼きを喰いながら
    セックス&カニバリズム談議にふけるという話
    モツ焼きを食べるということが
    むかし愛した女を想ってするオナニーのようなものであるらしく
    それを指摘された虚無僧はどこかに消えてしまう

    「鯨神」
    明治時代初頭の長崎で
    巨大な鯨に

    0
    2021年09月30日

    Posted by ブクログ

    食と性に焦点を置かれた話が多い印象。
    官能的と強調されているせいか、普通のこともなんだか少し官能的に見えてくる。

    脚に焦点が置いている表現が多いのも印象的。語彙力の高さは舌を巻くものがあるが、本を読む瞬間のない人間が読んだら退屈そうな内容にも感じられた。

    歴史小説を読んでいるような感覚にもなるし

    0
    2024年04月22日

    Posted by ブクログ

    奇妙な感触が得られる6篇だが、「鯨神」に登場するシャキと紀州男の戦いは心理作戦も含めて強烈なものだ.鯨退治に挑む二人だが、紀州男の配慮が秀逸だと感じた.隠れキリシタンに対する酷い仕打ちが出てくる「花魁小桜の足」では,
    官僚たちの醜さが目立った.「ズロース挽歌」は共感する部分が多かった.女学生に憧れる

    0
    2024年04月13日

    Posted by ブクログ

    「姫君を喰う話」居酒屋にいた坊主は、はるか昔高貴な姫君をなぜ喰ってしまったのか・・・
    「鯨神」鯨神と呼ばれた巨大鯨と祖父、父を鯨神に殺された漁師の戦い。

    0
    2023年06月09日

    Posted by ブクログ

     1961(昭和36)年から1970(昭和45)年にかけて発表された短編小説を集めたもの。
     令和3年8月に出たこの新しい新潮文庫を店頭で見かけ、「宇能鴻一郎ってどこかで聞いた名だけど誰だっけ」と首をかしげ、巻末の解説をパラパラ見てみたら、そういえば「官能小説家」ではないか。団鬼六と並んで、中学時代

    0
    2023年02月07日

    Posted by ブクログ


    筆力は重厚で迫力がある。特に表題作や『ズロース挽歌』など男の性倒錯・変態性を描いた話は本人もノリノリの為凄まじい出来栄えだった。
    ただ、そういった作品とその他で露骨なバラつきがあり、得手不得手を感じた。

    0
    2023年01月01日

    Posted by ブクログ

    最近の作家とは違い、文体に酔うことなんて久しぶり。鯨神は、凝縮された世界。昔ながらの芥川賞作品。官能作品ばかりでなく、本当に文学と感じた。
    今まで避けていて損した気分。読み終わるのがもったいない。

    芥川賞受賞作は、流石!

    0
    2022年10月25日

    Posted by ブクログ

    結構前から積んでたけど、そろそろと満を持して取り出した本書。平積みから買ったけど万人が手に取っていいのだろうか。

    表題は意表を突かれたけど妙に納得と官能と食欲を刺激される怪作。凄い筆致で驚いた。谷崎や安部公房なんかを彷彿とさせる艶かしさ。

    鯨神は芥川賞受賞作なのね。全体的には何となく陰鬱な雰囲気

    0
    2022年09月29日

    Posted by ブクログ

    どの話も変態が出てきて面白かった。
    女性の足への強いこだわりは谷崎潤一郎ライク。
    ネットでのレビューを見て買ったが「これが読みたかったんだよ!」って作品が並んでて楽しかった。
    ちくま文庫の『猟奇文学館』シリーズだれかプレゼントしてください。

    0
    2022年07月25日

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