安楽死を遂げるまで

安楽死を遂げるまで

935円 (税込)

4pt

4.6

あなたの生き方を変える。

世界の医療現場で、安楽死合法化の気運が高まっている。超高齢社会を迎えた日本でも、昨今、容認論が聞こえてくるようになった。しかし、実態が伝えられることは少ない。

安らかに死ぬ――その柔らかな響きに、欧州在住の筆者は当初懐疑的だった。筆者は、スイスの安楽死団体でその「瞬間」に立ち会い、またはアメリカやオランダで医師や遺族と話を交わすなかで、死に対する考えを深めていく。

文庫解説で武田砂鉄氏はこう書く。
<本書から繰り返し聞こえてくる著者の吐息は、安心感なのか戸惑いなのか疲弊なのか、読者はもちろん、それは著者自身にも分からないのではないか。死にゆく様を見届けた揺らぎが、そのまま読者に届く。読んで、同じように揺らぐ。目の前に広がった死の光景をどう受け止めればいいのだろうか>――

読後、あなたは自らに問うはずだ。私はどう死にたいのか、と。

第40回講談社ノンフィクション賞受賞作にて、日本で安楽死議論を巻き起こすきっかけとなった衝撃ルポルタージュ。

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  • 安楽死を遂げるまで
    935円 (税込)
    あなたの生き方を変える。 世界の医療現場で、安楽死合法化の気運が高まっている。超高齢社会を迎えた日本でも、昨今、容認論が聞こえてくるようになった。しかし、実態が伝えられることは少ない。 安らかに死ぬ――その柔らかな響きに、欧州在住の筆者は当初懐疑的だった。筆者は、スイスの安楽死団体でその「瞬間」に立ち会い、またはアメリカやオランダで医師や遺族と話を交わすなかで、死に対する考えを深めていく。 文庫解説で武田砂鉄氏はこう書く。 <本書から繰り返し聞こえてくる著者の吐息は、安心感なのか戸惑いなのか疲弊なのか、読者はもちろん、それは著者自身にも分からないのではないか。死にゆく様を見届けた揺らぎが、そのまま読者に届く。読んで、同じように揺らぐ。目の前に広がった死の光景をどう受け止めればいいのだろうか>―― 読後、あなたは自らに問うはずだ。私はどう死にたいのか、と。 第40回講談社ノンフィクション賞受賞作にて、日本で安楽死議論を巻き起こすきっかけとなった衝撃ルポルタージュ。
  • 安楽死を遂げた日本人
    913円 (税込)
    NHKスペシャルで大反響。 ある日、筆者に一通のメールが届いた。 〈寝たきりになる前に自分の人生を閉じることを願います〉 送り主は、神経難病を患う女性だった。全身の自由を奪われ、寝たきりになる前にスイスの安楽死団体に入会し、死を遂げたいという。実際に筆者が面会すると、彼女はこう語った。 「死にたくても死ねない私にとって、安楽死はお守りのようなものです。安楽死は私に残された最後の希望の光です」 日本人が安楽死を実現するには、スイスに向かうしかない。お金も時間もかかる。ハードルはあまりに高かった。だが、彼女の強い思いは海を越え、人々を動かしていく。 〈本作を読んだ多くの方が考えただろうことを、私も考えた。もし小島ミナと同じ境遇に置かれたら、はたしてどのような選択をするだろうか、と。  著者が作中で記しているように、現にそうした状況に直面したわけでもない者の考えなど、しょせんは切迫感に欠けた想像や推測の類にすぎない。ただ、それでも考えてしまう。彼女のように安楽死を望み、それを選択するだろうか、と〉――解説:青木理 (底本 2021年7月発行作品) ※この作品は単行本版として配信されていた『安楽死を遂げた日本人』の文庫本版です。

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安楽死を遂げるまで のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    とても興味深い本だった。
    安楽死について。世界6ヶ国で、患者・医師・家族にルポ。
    実際に安楽死の瞬間に立ち会った著者だから描ける衝撃のノンフィクション。

    人間の尊厳とは。死生観を問われる。
    人間は必ず死ぬのに、日本では死について語ることがタブー視されがちだと思った。

    死は個人のものか、または集

    0
    2024年04月13日

    Posted by ブクログ

    今まで安楽死や尊厳死について、抽象的な定義でしかとらえていなかったが、筆者が実際にオランダやスイスなどの現地で安楽死を試行する医師や安楽死の決断をした当事者にインタビューをしている様子が書かれており、とても具体的にありありと安楽死を捉えることができた。

    0
    2024年01月10日

    Posted by ブクログ

    オトラジシリーズ。
    死のクオリティについて考えさせられる。
    自分一人のことだけを考えれば好きなタイミングで世を去らせてほしい。
    だけど、残された人達の意志を考えると単純に我を通すのも違う気がする。
    答えが出ない宿題を宮下さんの出されたようなそんな気持ち。
    白黒つけられない問題を考える。
    その時間って

    0
    2023年10月18日

    Posted by ブクログ

    世界中の安楽死の状況について、取材人である筆者が実録として記したのが本書。

    まずはスイスから。安楽死といえばスイスを思い浮かべるほど、スイスは尊厳死先進国というイメージがある。
    ディグニタスやエグジットという実際の団体や、自殺ほう助を行う女性など、ありのままの現実がレポートされ、夢中になって読んで

    0
    2022年07月08日

    Posted by ブクログ

     安楽死が出来ると思うと自殺しようとしなくなる、と言うのはちょっと分かる気がする。
     著者が安楽死とはどうなんだろうと迷いながら、安楽死を選んだ人に死の直前にインタビューを内容と聞いて、びびる。どういうセンセーショナルな本なのかと。物見高いだけなのでは?と。

     いやいや、そんなことはなく、自分の中

    0
    2022年03月27日

    Posted by ブクログ

    安楽死に関するルポ
    安楽死の現場の立ち会いの描写や、患者、家族、医師などの関係者へのインタビュー、取材を続ける中で著者の考えの変化など

    一口に安楽死といっても様々な方法がある
    ・積極的安楽死
    ・自殺幇助
    ・消極的安楽死
    ・セデーション

    医師の手による処置、医師が事前に説明した上で患者の手による処

    0
    2022年03月03日

    Posted by ブクログ

    超高齢化社会を迎えている日本にあるにも関わらず、安楽死の議論が“ほとんど”ないことに、この本を読んで違和感を感じた。あっても良さそうなのに、ないのは、東南アジア同様の日本の文化なんだろう。カナダでは社会保障が抑えられたとの分析もあり、日本でも裏テーマとして社会保障が抑えられるという理由で議論されても

    0
    2023年05月21日

    Posted by ブクログ

    精神疾患で辛くてどうしようもない人は、自殺ではなく安楽死という選択肢があるということを知ることで、とても楽になれるんだと思う。死ぬということは、その当事者だけではなく、家族や恋人、集団意識が絡み合っているもの、かもしれないけど、痛みがひどい病気などを抱えてる当事者からしたら、安楽死は本当に良い選択肢

    0
    2022年05月09日

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