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カントは,「善く生き」,その結果「幸福」になる「最高善」と,政治的最高善としての「世界平和」が,どうしたら実現できるか生涯考え続けました.『純粋理性批判』『実践理性批判』『判断力批判』『永遠平和のために』を一緒に読み,自分にとっての幸せとは何か,考えてみよう.「自分で考える」ことは,大人への道なのです.
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Posted by ブクログ
自分に向かって「自己の完全性」と「他人の幸福」を追求しているだろうかと問う。 自分の中で1番しっくりきた。 大学生どころか、素人の大人の入門としても大変ありがたい本だと思った。分かりやすい。「分かる」という意味につけても、「分ける」ことができるという話はそういうことかと膝を叩いてしまった。 高校...続きを読む時代に倫理の授業を受け、その後もセンターでは倫理を選択するほど倫理が好きだった。中でも、カントの思想は当時から好きだった。ボランティアや人助けなど、理由などなくそれをしなければいけない。その考え方が潔すぎてカッコイイと思ってた。 純粋理性批判を図書室で借りたけど難しすぎて挫折した。でも、今でも読みたい気持ちはある。 そんな中でこの新書には本当に救われた。(永遠平和のためにを読んでたのも救いだった) カントの考えは理想論かもしれない。 でもさ、理想に突き進んでく人間が一人くらいいてもいいじゃん。なんて、私は思った。
著者の名前が独特なので覚えていられるであろう。カントに関する本で最もわかりやすい本である。岩波ジュニア新書ではあるが、大学生向けの本として十分に読むに堪える本である。あるいはカントを読んで自分の考えを整理するためにもいいと思われる。小川のおすすめ本である。
カントの哲学を通して、自分で考えることの勇気とそこに開かれる展望を説く。 岩波ジュニア新書だが、大人が読んでも骨太で、かつ、批判3部作や『永遠平和のために』などの概要やつながりについてたいへんわかりやすい。 人間として善く生きるために「自己の完全性」と「他人の幸福」をめざすべきというカントの考え方は...続きを読む、人生のヒントになると感じた。 しかし、カントの「普遍的な道徳法則」や「最高善」のような考え方は、理解はできるけど納得はしがたい感がある。
御子柴善之(1961年~)氏は、早大第一文学部卒、同大大学院博士後期課程満期退学。ボン大学留学等を経て、早大文学学術院教授。専門は、カント哲学を中心とする西洋近現代哲学。 イマヌエル・カント(1724~1804年)は、プロイセンのケーニヒスベルク(現ロシアのカリーニングラード)に生まれた、近代哲学の...続きを読む祖ともいわれる哲学者である。『純粋理性批判』、『実践理性批判』、『判断力批判』の三批判書で批判哲学を提唱して、認識論における、いわゆる「コペルニクス的転回」をもたらし、デカルト以来の大陸合理論(知性重視の概念分析/独断論)とロックらのイギリス経験論(経験重視の概念分析/懐疑論)の対立を調停したといわれる。その思想は、フィヒテ、シェリング、そしてヘーゲルへと続くドイツ古典主義哲学(ドイツ観念論)の基となり、カントによる超越論哲学の枠組みは、以後の西洋哲学全体に強い影響を及ぼしている。 本書は、難解といわれるカント哲学のエッセンスを、概ね以下のような流れでわかりやすく解説している。 1章:カントの生きた時代とカントの生涯 2章:『純粋理性批判』・・・人間の理性が<分かる>ことと<分からない>こととを「批判する(独語のKritik=分ける)」ことにより、人間の知の限界を確定する。人間の認識は、経験に依存する(ア・ポステリオリな)認識と、経験に依存しない(ア・プリオリな)認識に分けられる。ア・ポステリオリな認識は人間に分かるが、それは「(因果関係のある)自然」に限られる。 3章:『実践理性批判』・・・「自然」(人間に分かること)を超えて、人間が<すべき>ことと<すべきでない>ことを分ける、すなわち、<善>と<悪>を分ける必要がある。善と悪を分けるのは、それを行った人間の意志のあり方であり、その意志の形式がア・プリオリなものが普遍的な善である。人間は意志の「自由」(の可能性)を持っているが、善を行うときはその自由が実現し、悪を行うときはその自由は実現していないと考える。「道徳」と「幸福」が両立した状態を「最高善」というが、道徳は「自由」である一方、幸福は「自然」である。 4章:『判断力批判』・・・現実には人間・世界が多様である以上、道徳法則に関わる「自由」の世界と、自然法則に関わる「自然」の世界を結び付けて、普遍的な最高善を実現することが可能かという問題が残る。しかし、人間が「自由」な意志に基づいて決めたことは、それが行為として実現するのは「自然」の世界である。そして、目的論的自然観に基づけば、自然の目的は人間にあるのであり、更に、自然は人間が普遍的に共有する目的としての最高善のために存在するといえる。すなわち、「自由」と「自然」は人間を通して結びつき、両立し得ると考えられる。 5章:『永遠平和のために』を中心とした1790年代のカント・・・三批判書を踏まえて現実世界に目を向け、現実世界に生きる人びとが、ともに生きることによって<道徳的に善く生きることで幸福になること>という最高善を実現する方法を具体的に示している。 本書はジュニア向けの新書だが、大人こそカントの説く「自分で考える勇気」が必要なのであり、そのための一助となる有用な一冊と思う。 (2020年11月了)
高校生にも勧められる。かなり力業だ。高校倫理とかを勉強するうえで、カントは避けて通れない山の1つなので、こういう本があるのはとてもいいことですよね。
カントの入門書としても、自律的な(自分で考える)人間になる勇気を読者がもてるよう鼓舞してくれる書としても、優れた本である。
カント哲学の入門書として良い。平坦な言葉で分かり易く、難しいと言われて恐れていたカントだったが、身近に感じることができた。
原理と倫理を組み合わせて考える視点が、ジュニア新書らしい。また、新たなカントを見る視点が得られた。読書案内、年表もありがたい。
カントがどんなところに生まれ、環境や歴史、そして著者の背景や生活から始まるこの書。 哲学とは「考える」そのものなんだと説いている。 指示待ち、教えられたことだけ、そんな言葉が聞こえる現代。 考えて照らし合わせ行動する実証する、カントの哲学から何かヒントがありそうだ。
カントの倫理に関する考え、その結論に至る純粋理性批判からの論理の流れが大体理解できました。 読んでる最中にロシアの戦争がはじまり、現状と重ね合わせながら読み進めました。 自分の行動が普遍的なものであり得るかを常に問い続けるべし、というのがカントが個々人に向けて示した道徳的に生きるための指針でした。...続きを読む 本の中では「ズルいことはするな」と説明されていましたが、これがとてもしっくりきました。 またカントは道徳に導く良心は人々の中に普遍的に存在すると考えていたのですが、ロシアでの抗議活動を見ればそれも納得できました。 最後に、「永続する平和は実現できないような気がするが、目指し続けなくてはいけない」というメッセージに共感しました。 そのために、自分にできることをやろうと思いました。
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自分で考える勇気 カント哲学入門
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