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博多の唐坊で、胡人の父から医術を学んだ娘・瑞蓮が京の都へ来て一ヶ月。女医(薬師)として、後宮の姫たちから信頼を得た瑞蓮は、難病や女性ならではの病、悩みに応えるべく奔走していた。しかし姫や女房たちは祟りや呪詛を恐れることが多く、その一方で、最大の関心事は、誰が次期東宮の子を産むのかということ。そんななか、帥の宮の妃・大姫から不妊の相談を受けた瑞蓮、そして共に働く若き医官・和気樹雨は……。治療法について悩む瑞蓮に対し、道を示してくれたのは、博識な施薬院の医官・丹波康頼、そして意外にも、陰陽寮の学生で瑞蓮を慕う安倍晴明だった。最初は御所に馴染めなかった瑞蓮だが、しだいにそこで自分の居場所を見つけていく。若き女医が医学の知識を駆使して後宮で起きる様々な事件に立ち向かっていく、平安ミステリー。「平安あや解き草紙」シリーズが人気の著者による「お仕事小説」第二弾! 文庫書き下ろし。
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Posted by ブクログ 2023年03月04日
後宮の姫たちから信頼を得た瑞蓮が大活躍です。
医学が発展した今ですら不妊は女性に対し風当たりの強いことですが、当時(というか、つい最近まで)は全てを女性が背負っていたと思うと、優しく公平に寄り添ってくれる女医さんは心強いと思いました。
症状から診たて丁寧に診察することで、怨霊が信じられている時代...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年09月22日
後宮の女医として留めおかれた瑞蓮
女性ならではの相談が持ち込まれる中、症状の裏側を探って行く様子にハラハラとしつつ、和気医官の成長著しさが眩しい今巻
後宮の重圧はいつの時代も辛そうです
怨霊や呪詛が強く信じられていた後宮で、『医官として』戦う瑞蓮と樹雨を今後も応援したい物語
京に長く居るうちに訪れ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年07月26日
博多の唐坊で胡人の父から医術を学んだ瑞蓮。京の都へ来て1ヶ月が過ぎ、後宮の姫達から信頼を得て難病や婦人病などの相談を受けていた。そん中、妃から不妊の相談を受け…
現代医学では考えられない物が当時にあったのが新鮮でした。
そして、瑞蓮の頭の回転の速さに脱帽でした。後宮故の問題もありましたが、妃...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月26日
呪いが身近なものであると感じ、心身の不調の原因だと思い込んでしまう平安時代の人…それは仕方ない中で対処しようする瑞蓮や樹雨、丹波医官、もどかしい部分もたくさんあるだろう
不妊治療は現代でもデリケートな問題、世継ぎ争いが絡んでくる当時の姫たちは相当ストレスだったろうな
向上心を忘れずに病と向き合う姿勢...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年06月13日
今巻では婦人病に関わる話が中心になっていました。
月経に関する問題もあり、この時代の月経の研究に興味があるものでとても楽しめました。
医学が進んだ現代でも不妊は大きな問題だし、それが帝の妃に関することであれば国家的な問題になるわけですから。
しかも、この時代にはまだ呪いや呪詛、祟りが信...続きを読む
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