消失の惑星【ほし】

消失の惑星【ほし】

2,420円 (税込)

12pt

カムチャツカの街で幼い姉妹が行方不明になった。事件は半島中に影を落とす。2人の母親、目撃者、恋人に監視される大学生、自身も失踪した娘をもつ先住民の母親……女性たちの語りを通し、事件、そして日々の見えない暴力を描き出す、米国作家のデビュー長篇

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消失の惑星【ほし】 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    最後の二章はもう夢中で読んで、読み終わってから、大きな大きなため息が出た…

    読みながら、映画「ウインドリバー」のことを思い出していた。
    本作もウインドリバーも、先住民がどんな思いで生きてきたか、垣間見ることができる。

    ああ、でも、あまりに感情が揺さぶられ、いろんな感情が浮かんで来ては、また別の感

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    2023年02月11日

    Posted by ブクログ

    2人の少女の失踪をきっかけにカムチャッカ半島に住む女性たちの虚しさや悲しみが11カ月に渡って語られる。カムチャッカ半島には本土との陸路はなく、島を出るには飛行機か船という閉鎖的な空間。そして女性の立場の弱さや先住民に対する差別的意識もあり登場する女性たちの生きづらさが伝わる。これから先生活がましにな

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    2022年11月27日

    Posted by ブクログ

    カムチャツカ半島で起きた幼い姉妹の失踪事件。そこから波紋が広がっていくように周囲の女性たちの暮らしが描かれる。みんな何かを消失していて、でも何を失ったのか分からないままずっと何かを探しているよう。日常の中に溶け込んだ悲しみと刺すような痛みが淡々と描かれていて、それが美しいほど涙が出てくる。5月と6月

    0
    2022年11月21日

    購入済み

    女性にお勧め

    二人の姉妹の誘拐事件から始まるオムニバス形式の物語。
    性差別や人種差別、都会と田舎の隔たりなど、誰もが少なからず感じたことのある差別意識や劣等感を
    描いた作品です。

    友人の勧めで読み始めました。
    とても面白いのですがどこか暗く重たい雰囲気でなかなか読み進められませんでしたが、大変面白かったです。

    0
    2021年11月16日

    Posted by ブクログ

    「生きてゆく」ということは、
    「いくつもの大切なものが失われてゆくのを見届ける」
    という、絶望との戦いだ。

    あり得たはずの未来が失われ、
    見つけられなくなってしまう、
    そんな毎日のつらさに抗い、
    目を瞑らずに立ち向かう、
    究極の強さだ。

    それでもどうにか進んでゆく。
    それこそが人生だ。
    と認識さ

    0
    2021年10月28日

    Posted by ブクログ

    途中までは登場人物や街の名前、場所を何度も最初のページに戻って確認しながら慎重に読み進める。夏休みから始まった物語は年を越し、お互いに接点のなかった彼女、彼等が少しずつ重なり始めてからのスピード感と驚き。
    米国生まれの著者がロシア留学時代に訪れて着想を得たという景色を想像しながら、訳者あとがき、「カ

    0
    2021年08月15日

    Posted by ブクログ

    2人の子供の誘拐事件からカムチャツカ、ミステリー、ロシア、自然、閉塞感、民族、女性、家族、様々な要素が全体的に静かなトーンで語られていく。少しづつ異なる視点の登場人物が広大な半島の中で少しづつつながり合いながらそれぞれの悩みに向き合いなんとか日々を生き残っていく。単純な幸せなんていうものは誰にも存在

    0
    2021年05月23日

    Posted by ブクログ

    二人の少女が誘拐事件がバタフライ効果のようにさまざまな女性の生き方に変化を与えます。登場する女性たちは、みんなそれぞれの形で苦しみを抱えています。カムチャッカの豊かでありながらも過酷な環境の描写や女性たちの心的描写がとても丁寧に書かれていると思います。本の手触りがとても良いのでそれも含めて星5つです

    0
    2021年03月21日

    Posted by ブクログ

    幼い姉妹の失踪から始まる物語。だけどその事件のことはあまり語られず一章ずつ語り手を変えながらその人物の生活、不安、怒り、悲しみが描かれていく。失踪のことは語られないけれど常にその空気は感じられて読み手も不安なまま読み進めていく。その緊張感に圧倒される。何かを、誰かを失うということの痛みや悲しみが迫っ

    0
    2021年03月02日

    Posted by ブクログ

    幼い姉妹の失踪から始まり、まずはみっしりとした不安感に覆われる。しかし読み進むうちに、それも物語の断片であって、登場人物の誰もが、さびれた極寒の地で閉塞感や失望や喪失感を抱えて生きていることがわかってくる。群像劇から浮かび上がってくる、民族や貧困や女性の現況。

    被害者が「消費されやすいことを警戒」

    0
    2021年02月25日

消失の惑星【ほし】 の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 海外小説
  • 出版社
    早川書房
  • ページ数
    400ページ
  • 電子版発売日
    2021年02月17日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    2MB

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