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人生は挫折の連続だ。それを乗りこえていくのが人生ではないか。敗北をおそれず、勝利に甘えるな、と、小声で耳打ちするしかない。――この激動の時代をどのように生き抜けばいいのか。そして、生きていく上でのピンチをいかに克服するのか。不条理にみちた人生の危機からの脱出術を、自らの体験をもとに、深く丁寧に、そしてやわらかく伝える豊潤な講義録。『七〇歳年下の君たちへ』改題。
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Posted by ブクログ
かつて「徹子の部屋」に五木寛之さんがゲストで出られた時、戦争の話になって涙ぐむ黒柳さんに五木さんが「貴女はまだ流す涙があるからいい」と話した言葉がずっと頭に残っていました。 この本を読んで、五木さんの壮絶な忘れられない体験と共に生きてきた人生を思いました。 話を聞いた高校生たちにも、今はピンと来なく...続きを読むても、この先にああいうことだったのかと分かる時がいつかきて、聞いておいてよかったと思えるのではないかと。 貴重な講演を再録してもらえて、共有できたことに感謝です。
世界史も仏教も哲学も、盛り沢山だけど教科書には載っていないものが腑に落ちまくり。 特に引揚者だからこその真実が随所にあり、一気に時代にひきこまれる。 大戴礼記についての実父から教わった件は必読。
現代日本は識詞率が低いと書かれているのを読んで、はっと我に帰った。詩を詠むのは古臭い、分からない、難しいという意識が先行して詠まないが、五木さんの御本を読んで、詩の面白さがどこにあるのか、詩を通して異文化を知ることの魅力を感じることができた。 詩を詠んだから何かが起こるわけではない。しかし識詞率が低...続きを読むいことで知らない詞の世界を知ることはできない。知らないことを知ることの面白さ、そのことの大切さを実感した。 自分を異端児と捉えて日本人を見詰める五木さんの考え方から日本人はいかにのんびりしていて呑気なのか改めて気付かされた。難民の話が途中で出てくるが、情勢が目まぐるしく変わる今、難民の話を対岸の火事のように思っているようでは日本も世も末だなと感じてしまった、、、。 何事にも新たな視点で考えること、知ることが大事だと気がついた。
生きる力は日常の営みの中にある? そのささやかな触れ合いが、エピソードが自分を励ます。結局人との触れ合いなのかな。
五木寛之「心が挫けそうになった日」、2021.2発行。視線を低くして生きる、それでも人間を信頼する、転がる石として生きる、の3つの章立てです。「70歳年下の君たちへ」を改題したもので、若者に対する著者の存念が吐露されています。私にとって一番心にグサッと響いたのは、敗戦時に囚人部隊を第一陣とする酸鼻...続きを読むを極めたソ連軍の暴行略奪の話です。戦争に負けたことがなかった日本人にとって、呆然自失の出来事でしょう。今の日本、災害、病気の災難は避けがたいものがありますが、干戈を交ゆることのない70数年、有難いと思います。
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