経済学の堕落を撃つ 「自由」vs「正義」の経済思想史

経済学の堕落を撃つ 「自由」vs「正義」の経済思想史

1,045円 (税込)

5pt

4.3

経済学は、なぜ人間の生から乖離し、人間の幸福にはまったく役立たなくなってしまったのか? 経済学の堕落の跡をたどると同時にその再生の可能を探る。「科学的客観性」「ヴァリューフリー」を標榜し、いつしか「人間の心」を失ってしまった経済学。19世紀後半ドイツにおいて始まった経済学「科学化」の動き。ハイエク、「ゲーム理論」、さらには「シカゴ学派」の「ゴッドファーザー」シュルツへと至る、極端な経済の自由化と「脱倫理化」の強化。そして「クズネッツ曲線」をめぐる「新自由主義」の欺瞞。その一方での、上記の流れに抗して「人間の顔をした経済学」を目指した、ポランニー、イリイチ、あるいはウォーラーステインら世界システム論者などにによる、経済学における「社会的公正」理念復権への模索。経済学の歩みを「自由」と「正義」という二つの相対立する思想の相克の歴史と捉え、21世紀の「来たるべき経済学」の可能性を探る。

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経済学の堕落を撃つ 「自由」vs「正義」の経済思想史 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2022年08月25日

    以下、内容についてのメモ。

    経済学の堕落 =「主流」とされる自由主義経済学の潮流が、(本来、政治とは切り離せない存在であるはずの経済学を)政治とはあたかも無縁のようなふりをして、次第に(定量的かつ還元主義的な性質をもつ)科学に服従していき、あげくもっぱら貨幣という数量的価値の辻褄を合わせようとする...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年07月31日

    現在の経済学の在り方にはそれ菜ありの意義があるとは思うが、完璧なものではない。実際、私の見るところ実際の経済と経済学とは全くの別物だ。その認識に立って、経済学の在り方を考え続けることは非常に大切だ。その意味で、本書は貴重な試みであるといえる。

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    Posted by ブクログ 2021年02月21日

    経済とは経世済民の略語だった。今の経済学はそこを目指しているようには見えないけど。
    精妙な科学を目指した結果、経済学って「歯医者のような存在」になっていたんだね。もう一度「価値」の学問としての経済学に光があたって欲しいなぁ。

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    Posted by ブクログ 2022年12月31日

    自由市場主義:私的所有・競争・合理的、Winwinのみの人間関係。
    マネジメント・効率の追求は、経済学の手段であっても、ゴールではない。

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