患者の話は医師にどう聞こえるのか――診察室のすれちがいを科学する

患者の話は医師にどう聞こえるのか――診察室のすれちがいを科学する

現代医学はMRI、PETスキャンなどのハイテク機器に夢中だが、最大にして最良の診断ツールは医師と患者の会話だ。有史以来、会話がもっとも病気を発見してきたのだ。だが、患者が「しゃべった」ことと医師が「聞いた」ことは、どんなときも、いともたやすく別のストーリーになる可能性を秘めている。症状を伝えたい一心の患者は、一刻も早く医師に言い分を主張したい。一方、つねに数多くのタスクを抱えながら、効率を上げろという圧力にさらされている医師は、一刻も早く診察を結論に導こうとする。さらには医師と患者双方の固定観念や無意識の偏見、共有していない問題なども加わり、コミュニケーションのミスはすぐに医療ミスへとつながっていくこともありうるのだ。患者は、きちんと自分の症状を伝える努力をしているだろうか? 医師は、患者がほんとうに伝えたいことを受けとる努力をしているだろうか? アメリカの内科医が心を揺さぶるヒューマンストーリーを通して、避けては通れぬ医師と患者のコミュニケーションの問題を徹底分析する。

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患者の話は医師にどう聞こえるのか――診察室のすれちがいを科学する のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    医師患者間のコミュニケーションの持つ力を痛感させられる。それは時に治療を凌駕することがエビデンスをもって示される。

    このことは心不全診療でも実感することで、自分の気持ちの襟を正してくれるような本だった

    0
    2022年02月06日

    Posted by ブクログ

    本書の訳者は知っている人は知っている行動療法の専門家で動機づけ面接でも知らない人はいないくらいの人である。一方、訳者は精神・心理関係以外の翻訳書(医師が描いたノンフィクション)もみすず書房から数点出しているが、どの本も秀逸である。また訳もこなれて読みやすい。本書はまさに医師と患者のコミュニケーション

    0
    2021年09月09日

    Posted by ブクログ

    本書は医師と患者のコミュニケーションの重要性を訴える本。著者の主張を一言で表せば「コミュニケーションは医療に役立つ」。その主張には3つの側面がある。①「医師が話を聞いてくれない」という患者にとって最大の不満が消えて医療について患者の満足度が高まる。②患者をよりよく理解することで誤った治療や不要な治療

    0
    2021年06月29日

    Posted by ブクログ

    NY在住の内科医による、医師と患者の間のコミュニケーションの問題を分析した1冊です。
    最近ではAIが活用された事例なんかも聞きますが、今の医療診断の中心に位置しているのは、依然として「医師と患者の会話」です。
    ただ、この会話というツールの難しさを実感させられたのが本著でした。こんなに簡単に使えるツー

    0
    2021年02月28日

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