感染症の日本史

感染症の日本史

880円 (税込)

4pt

新型ウイルスに対するワクチン、治療薬も確立していない今だからこそ、歴史を見つめ直す必要がある。
「給付金」も「出社制限」も「ソーシャル・ディスタンス」もすでにあった! 今こそ歴史の知恵が必要だ!

一級の歴史家が、平安の史書、江戸の随筆、百年前の政治家や文豪の日記などから、新たな視点で、感染症と対峙してきた日本人の知恵に光をあてる。

【目次より】
第一章 人類史上最大の脅威
牧畜の開始とコロナウイルス/ペリー艦隊が運んできた感染症/スペイン風邪は波状的に襲ってきた ほか

第二章 日本史のなかの感染症――世界一の「衛生観念」のルーツ
「最初の天皇」と疫病/奈良の大仏は天然痘対策?/疫神を歓待する日本人/江戸の医学者の隔離予防論 ほか


第三章 江戸のパンデミックを読み解く
すでにあった給付金/薬をただで配った大坂の商人たち/上杉鷹山の患者支援策 ほか

第四章 はしかが歴史を動かした
「横綱級」のウイルスに備えるには/都市化とパンデミック/麻疹が海を渡る ほか

第五章 感染の波は何度も襲来する ――スペイン風邪百年目の教訓
高まった致死率/百年前と変わらない自粛文化/「「感染者叩き」は百害あって一利なし ほか

第六章 患者史のすすめ――京都女学生の「感染日記」
日記が伝える「生きた歴史」/ついに学校が休校に ほか

第七章 皇室も宰相も襲われた
原敬、インフルエンザに倒れる/昭和天皇はどこで感染したか?/重篤だった秩父宮 ほか

第八章 文学者たちのスペイン風邪
志賀直哉のインフルエンザ小説/宮沢賢治の“完璧な予防策”/荷風は二度かかった? ほか

第九章 歴史人口学は「命」の学問 ――わが師・速水融のことども
数字の向こう側に/晩年に取り組んだ感染症研究 ほか

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感染症の日本史 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年12月25日

    与謝野晶子、聖徳太子、原敬、宮沢賢治などなど、よく知られている歴史上の人物の史実から、主に日本の歴史で流行病がどう影響していたかを、先生お得意の臨場感ある語り口で読むことができる。

    また、磯田先生の研究者のとしてのルーツについても触れられていてよかった。

    0

    Posted by ブクログ 2022年03月13日

    コロナに限らず、感染症は今に始まった事ではないといことがよくわかる。
    結局手洗いうがいと普段の体力。

    0

    Posted by ブクログ 2021年11月14日

    「賢者は歴史に学ぶ」
    まさにそれを地でいくのが今回のコロナ禍では
    ないでしょうか。

    スペイン風邪をはじめとして、人類の歴史は感
    染症との戦いなのです。

    過去の文献を紐解くと、現在のコロナ禍と同じ
    状況がいくらでも出て来ます。

    特に今回スウェーデンが実施しようとした「集
    団免疫」を行うべき、と言...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2021年06月28日

    今回のコロナで政治家がよく口にする「専門家の話を聞いて判断する」。
    この専門家の中に歴史学者はいるのだろうか。
    100年前のスペイン風邪の教訓は?歴史に学ぶべきことは多い。

    0

    Posted by ブクログ 2021年05月02日

    先程読み終えた。
    はじめは教訓くさかったが、読みすすめるうちに、こういうアプローチ・切り口もあるのか、と関心。
    文は読みやすく、出典も確かなので、過去に日本は疫病に対してどのような対処をしてきたのかの知識をえることができる。
    良書。

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    Posted by ブクログ 2021年04月13日

    磯田先生の解説で、感染症を軸に歴史を振り返る。どれほど医学が進歩しても、人の行動は変わらないことがよくわかる。
    人の歴史は感染症との戦いでもある。
    その昔、感染症に対して祈祷を行なっていたが、江戸後期あたりから、隔離を行うようになっている。大正時代のスペイン風邪では、その隔離政策がうまくいかず何度も...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2021年03月13日

    歴史は繰り返すことをまさに示してくれる本です。江戸時代から感染症には隔離がある程度認識されていたこと、ただその知恵があまり広まらなかったことや、スペイン風邪の時にも、なかなか行政が動けなかったことなどが具体的に述べられています。今と同じだと痛感させられます。それでも現代では科学が発達したおかげで、対...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年04月09日

    日本の歴史において感染症がどのような影響をもたらしたのか、考えたことなかったことに気づき、何らかの気づきを得ることを期待して、本書を手にした。

    本書では、江戸時代以降(特にスペイン風邪)が日本社会に与えた影響を、統計的な観点と患者史の観点から、探る。

    「感染症の歴史」と聞くと、感染症がどのように...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年07月01日

    史料から日本史上の感染症の歴史を紐解き、現代の感染症(執筆時点ではCOVID-19第2波)の示唆を得ようとする試み。江戸時代のコレラ流行、大正時代のスペイン風邪流行など、市民の日記から天皇の行動記録まで様々な史料から感染経路や流行の特徴を導いていくのが新鮮で面白い。

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    Posted by ブクログ 2023年06月04日

    歴史家の磯田道史が、文字通り感染症の日本史を綴った一冊。

    感染症は欧米や中国だけでなく日本でもあり、パンデミックも今と変わらずに存在したことがよくわかった。

    0

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