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二〇二〇年四月から小学校五・六年で正式教科としての英語が、三・四年で必修の「外国語活動」が始まる。グローバル化時代には必須との大きな期待と根強い反対を経て生まれた「小学校英語」はどこへ向かうのか。実際、どんな効果が見込めるのか。約三〇年の改革の経緯、教える負担の大きさなど、未解決の論点を網羅する画期的な一冊。
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Posted by ブクログ
小学校英語の問題点を丹念に調査した好著だ.結論めいた件がp204にある.「小学校英語は熟議なしで拙速に決定されたものであり、そもそも劇的な効果は望めない.また、グローバル化に対応するために小学校から英語を導入すべしという根拠も不明である.」お金がないからか担任の先生が英語を教えることになり、先生の負...続きを読む担も増大している.第二次安倍内閣で、官邸主導の進め方が目立つとの指摘もあるが、例によって議事録がない事例が多いようだ.誰がどのような形で決めたのか、反論はあったのか、ものごとの進め方が稚拙だと感じた.
小学校英語について最もよくまとまった本である。また共分散構造分析のモデルも使っていた。 研究の基礎文献になりうる本である。
非常にわかりやすく、客観的な分析。歴史的経緯の中で、小学校英語がどのように位置づけられてきたか、そして、肝心の課題とは何か、早期英語教育の効果は何か、が整理できた。早くに英語を学習することに、個人単位では意味がないと改めて認識。
グローバル化は呪文 全ての日本人に必要なものではない グローバルビジネス、国際交渉の前線に立つ人の英語力向上させる施策が一番コスパがよい。例・企業内教育、職業訓練
英語が2020年度をもって小学校5年生から正式な教科として始まるに際して、そのまさに当事者の小学5年生が家族にいるものとして、その英語教育がどのような考え方を背景にデザインされてきたものなのか、その内容を確認することができた。 英語が要るのか要らないのか、ただちにその深いところには立ち入らず、評...続きを読む価の妥当性をどこに求めるべきかという論旨になっている。まあ、これはこれでいいだろう。 ただ、当事者として気になるのは、英語教育の質である。小学校教員にはもともと英語教育の資格がなく、現場は右往左往の混乱にあるようである。これで授業が成り立つのかという「?」は至極自然な感覚ではないだろうか。 入門レベルの英語を技術的に教えることぐらいならば、親の自分にでもできる。将来へと繋がる外国語教育の戦略がまるで見えない。
小学校英語教科化の歴史的経緯が、かなり詳しく記述されており、なるほど、と思うこと多数。今後の展望も説得力あり。
英語教育はどこに向かっているんだろう。と疑問を持って読んだ。 早期英語教育を公教育に盛り込んだところですぐに子どもが英語ペラペラになるわけではない。実生活と結びついているわけではないから。 教員の負担も増えるし研修する時間もお金もない。 だから著者は専科教員が担当するか、全廃かの案が良いとしていた。...続きを読む 担任て本当に忙しいし、だったら専科に教えてもらって空き時間にしたいという人が多い。だが専科は専門性はある程度あるものの、500人弱の児童を顔も名前も覚えて週1-2コマという短時間で理解しきれないまま苦しい思いをしていることもある。 個人的には教員の負担と教育効果を考えると専科制に賛成だが、それが正解とは思っていない。担任によってクラスの雰囲気や文化は十人十色で、全く違うものだから、単発ではいった教員がすべてをコントロールするというのは至難の業だということを感じている。 しかし一方で専科を経験したから強く思うこと。どんな教科でも目の前の子どもがどうなってほしいか常にありたい姿を描き、それを子どもと共に作り上げていくことが子どもたちの成長に大切だということだ。 専科制でも担任がやるのでも、ぷいっとせずに英語に歩みよってほしいと思う。
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小学校英語のジレンマ
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寺沢拓敬
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