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ある日突然月が七つに分裂した。その後の月のかけら同士の衝突によって、2年後には無数の隕石が地表に降りそそぐ〈ハード・レイン〉が起き人類は滅亡する。各国政府は。人類の遺伝情報のサンプルや文化遺産のデータを未来に残すため、国際宇宙ステーション(ISS)を核とした“箱舟計画(クラウド・アーク)”を立案した。計画遂行のため、宇宙で生き残る1500人を選抜するべく各国は苦渋の決断を迫られる。人類の未来を俯瞰する破滅パニックSF大作!
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Posted by ブクログ
大作の上巻。突然、月が分裂、あと2年で人類滅亡。こんな危機に対して人類はどうする! テクノロジー、コミュニティ、そして政治、様々な事柄が交錯する。 次々に起こる問題に対する人々を描く作品、さぁ下巻を読もう!
長い!けど面白い! 普通の単行本の2~3冊分ぐらいあるけど、これでまだ上巻。 これだけ長いのは、説明にすごくリアリティがあって、話も具体的でかなり細かいからですが、その割には冒頭でいきなり月が7つに分裂して、その原因とかはまったく追求されない 笑。きっと月が分裂する理屈より分裂した後のストーリーにリ...続きを読むアリティを持たせようということなんでしょうね。何があったら月が分裂してしまうのか気にはなりますが。 過去にも「ノアの箱舟」的な小説や映画があったが、宇宙に箱舟をもっていくというところが今の時代らしい試み。 下巻でどう展開するのか楽しみです。
ディストピアはなぜか心地よい。 月の分裂にはじまるパニック、分断、希望の象徴としての箱舟宇宙ステーション建造とここまでは地球・人類滅亡の物語だ。 中盤、いよいよ地上最後の日の描写がとても心地よい。 心地よい分、もう少し長く楽しみたかった気もする。 いかんせん最後の日の描写が短いのだ。 もちろん...続きを読む、この物語の視点は箱舟が中心になるから、地上の最後は通過点に過ぎないのだが。 後半以降はいよいよ箱舟だけの人類史がはじまる。 しかし、ここでも権力、対立、分断という人類を人類たらしめている醜く愚かな一面がのぞいてくる。 滅亡を控えた地上がディストピアであったように、地上滅亡後の箱舟も等しくディストピアなのか。 ここで上巻が終わる。 この物語はどちらかというとハードSFでもあるから、難解さや説明過剰な点、いわゆるオタクっぽさもあって宇宙船の姿や動きを思い描くのが難しい。 その一方で時折挟まれるユーモアは、ディストピアSFにふさわしい皮肉やブラックユーモアに溢れている。 P.113『驚異的な身体持久力をそなえ、生死に関わる危険を完全に無視できて、宇宙服を着た状態で生き残るすべを身につけていなくてはならない。その結果、すべてがロシア人ということになった。」 そんなことあるかい。 ロシア人をなんだと思っているんだ。
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