ロラン・バルト 言語を愛し恐れつづけた批評家

ロラン・バルト 言語を愛し恐れつづけた批評家

880円 (税込)

4pt

3.9

『恋愛のディスクール・断章』『記号の国』で知られる批評家ロラン・バルト(一九一五―八〇)。「テクスト」「エクリチュール」など彼が新たに定義し生み出した概念は、二十世紀の文学・思想シーンを次々と塗り替えた。デビュー以来、文学言語のみならず、モードから写真、日本論に至るまで華麗な批評活動を展開。晩年には「小説の準備」へと向かった、この多彩な思考の全体像を端正な文体によって浮き彫りにする。

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ロラン・バルト 言語を愛し恐れつづけた批評家 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「作者の死」を言った人、くらいの認識しかなかったバルトの全体像を初めて読んだ。何よりも面白かったのは、バルト自身が、誰よりも「作者」であることにこだわって、作者の言葉を大事にした人であったということがよく分かる伝記だったことだ。作家や哲学者、評論家といった文章を書いた人たちを理解するのに、有名な文言

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    2024年03月29日

    Posted by ブクログ

    非常にわかりやすい文章で、ロラン・バルトの人生と作品を追っている。
    惜しむらくは、バルトの翻訳作の案内が全て網羅されておらず、著者による読書案内がないのは残念であるが、その点を除けば、ロマン・バルトへの愛を感じさせる、彼の網羅的な案内となっている。

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    2021年01月29日

    Posted by ブクログ

    大学時代、バルトはフランスの作家で1番好きな存在だった。あれから20年たってもなお強烈な輝きを保っていることに素直に驚く。バルトの優しさ、人間味が現代性を帯びて何十年も愛され続ける、という近未来を、学生時代には全く想像さえしていなかった。本棚に眠る明るい部屋と、彼自身によるバルトからまずは久しぶりに

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    2017年04月08日

    Posted by ブクログ

    バルトの生涯を、作品とともに詳説する。ただ重きを置いているのは作品の内容よりも、バルトが何に触れ、バルトの身に何が起こり、そしてバルトが何を感じたかという方に置かれている。最愛の母が亡くなった後のバルトの描写は、悲壮感もあった。

    0
    2016年09月23日

    Posted by ブクログ

    権威が嫌い。また、日本との出会いがいかに重要であったか。繊細な人物である印象を受けた。

    ・バルトは作品への向き合い方には三つの方法があると語る。読書と文学の科学と批評である。読書は作品を愛し、作品を欲することであり、作品以外の言葉で作品を語るのを拒むこと。文学の科学とは、作品のひとつの意味ではなく

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    2016年02月15日

    Posted by ブクログ

    バルトの著作の内容についてではなくバルトそのものの生涯について書かれてた。
    『批評と真実』を読んだときさっぱり分からなかった部分が何故そういう風になっていたのかが分かってスッキリした。
    それぞれの内容よりは文脈が紹介されていて、他の人間の分もこういうやつを読んでおきたい。

    0
    2015年11月27日

    Posted by ブクログ

    ロラン・バルトの生涯と思想について解説している評伝です。

    バルトの生い立ちから、記号学への傾倒へと向かったバルトの修業時代につづいて、日本の俳句に「意味の複数性」ではなく「意味の中断」を見いだし、彼の思索が新たな表現を獲得したことが論じられています。さらに晩年の彼が手掛けようとしていた小説「新たな

    0
    2018年01月26日

    Posted by ブクログ

    ロラン・バルトの考えを理解するために読んだが、論文を書く背景はわかったが中身そのものはわからなかった。

    0
    2015年12月30日

    Posted by ブクログ

    母子家庭で育ったバルトは、威圧的なものを嫌った。作者の解釈こそ正当であるという威圧的、一義的な解釈方法を嫌い、言葉が持つ権力を憎み、言葉が持つ生きる希望を愛していた。少数者にスポットを当て、世の中の歪みを見極める。そのような一つの理念のもとに生きていた。日本の俳句に対する論考は日本人が読んでもハッと

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    2015年10月19日

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