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緩和ケアに携わる身でありながら、萩原健一さんの命を奪ったのと同じ希少がんを患った医師、大橋洋平さん。初めて「患者として」実感した苦しみや気付きを朝日新聞に投稿し、大反響を呼んだ。消化液の逆流で一晩中椅子に座って眠ることを余儀なくされる地獄の日々。スプーン1杯しか食べられず、100キロあった体重が40キロ減って愛妻に当たってしまったこと……過酷な闘病と医学書には決して出てこない患者の真実を、得がたいユーモアを交えて明かす書き下ろし手記。
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Posted by ブクログ
授業で大橋さんが紹介され、気になったので読んでみました。 「緩和ケア病棟は生きるところだ、最期を待つところだとは私は決して考えていない。」という旨の一文が印象に残っています。 緩和ケアの説明で、初めて自分の中でしっくりときた言葉でした。 学生時代の今、この本に出会えてよかったと思います。少しでも...続きを読む患者さんの気持ちに寄り添える看護師になれるよう、努力していきます。
緩和ケア医として、というより、がんが転移したいちがん患者としての思いを赤裸々に語った内容でした。 やはり医師なので自分の症状が客観的にわかりやすく語っておられ、癌患者の日常の大変さが、癌患者が身近にいない読者にも伝わりやすい文でかかれていました。 嫉妬もするし、理想のようには生きられない、妻に怒鳴っ...続きを読むてしまうこともあることもかかれており、等身大で共感できました。 それと、この本を読むと、結婚っていいものだなあ、と思ったりします。 自分の命より大事な命であり、隣にあるのが当たり前の日々を生きるパートナーを見つけるって素晴らしいですね。 奥さんの手記もあり、互いに尊重しあう関係が伝わってきて心温まりました。
病気になった人にしか分からない痛みや苦しみってあると思う。こういう闘病の本を読むことは、完全には理解出来なくても理解しようと努力し、少しでも寄り添えるようになるには大事だと思いました。 確かに癌は、完治して克服することが素晴らしいし、美しいとされているのかも。そういう方々も本当に素晴らしいし、みん...続きを読むなに勇気を与えるけれど、完治が望めなくても頑張って生きている人達がたくさんいる。この言葉は緩和ケア医師として、多くの患者さんに接し、さらにはご自身も闘病を経験した著者だからこその言葉だと思った。私も忘れかけていたかも。 そして妻視線での文章も泣けた。癌と告知された日、再発したと聞いた日、本人にとっても家族にとっても辛いということが本当に分かる文章だった。膝から崩れ落ちて泣くってなかなかない。本人だけでなく、家族も含めたケアやサポートも必要だなと改めて思った。 著者の「あきらめる、そして頑張る」ってすごくいいなと思いました。発病前に出来ていたことが出来なくなったことは諦める。でも今現在出来ることに目を向けて、今を精一杯生きる。本当に素晴らしい考えだと思った。
がんの緩和ケア医をしていたドクターが胃がんになったという話。 手術と抗がん剤治療を受けながら、非常勤ながら仕事を続けて、旅行にも出掛けているみたいだから満足な予後だと思う。 体重が100キロを超えていたというから、やはり肥満はガンのリスクを上げるのかもしれない。まだ50代というから若すぎる。 ...続きを読むこれまで仕事で末期癌患者と向き合ってきて、現在まさに自分がその立場になっているということで、患者の気持ちがよく分かったと書いてあった。 特に患者が医師の言うことを聞かない時は、苛立ったみたいだが、いざ自分が患者の立場になるとワガママ言いたい放題だったらしい。 やはり仕事で経験しているとは言っても、自分がその立場になってみないと分からないものだと思う。 私も母さんの思いや痛みを分かる時は、自分も同じ病にかかったときなんだろうと思う。
稀少がんにかかり転移した緩和ケア医の実体験。実心情。医者だからと言って自身の予後がわかるわけはないし、最適と思える医療を自身の納得感をもって患者として受ける。そこには建前はなく本音。
ホスピス緩和ケア医の著者が、希少がんジストに罹患。その心情を綴っている。 終末期において「よく」など生きられない、と言い切ってくれるのがスカッとする。患者風を吹かせ、しぶとく生きていこうと語りかけるこの本でホッとする人が増えますように。
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大橋洋平
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