写楽とお喜瀬

写楽とお喜瀬

1,540円 (税込)

7pt

3.8

写楽絵誕生の裏側にあった慟哭と贖罪、そして救済の物語

江戸の街に忽然と現れ、わずか10か月で消え去った謎の絵師・写楽。その正体については様々な説が論じられてきた。しかし後の世に世界を瞠目させる大首絵が、いかにして生み出されたかについては誰も触れてこなかった。非番の能役者が役者絵を描くようになった経緯を翳を持つ少女との出会いに絡め、江戸の空気まで感じさせるようなリアルな世界観で活写する。「美術界最大の謎」に第4回野村胡堂文学賞受賞作家が挑んだ書き下ろし小説。

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写楽とお喜瀬 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「世の中、おめえさんが思うほど悪かねえよ」「人って……多かれ少なかれ、誰かに何か皺寄せをしながら生きている気がします」

    世間の悪い部分に翻弄される写楽とお喜瀬。特にお喜瀬は心と体の不一致を理解されずマイノリティとして苦しみ続ける。それでも世間は悪い人ばかりではないし、互いに迷惑をかけあって生きてい

    0
    2022年05月21日

    Posted by ブクログ

    絵師の写楽の正体はよく判らないが、本作の作者は最近の研究で有力視されている「斎藤十郎兵衛説」を採って、それに依拠しながら物語を展開している。斎藤十郎兵衛がどういう経緯で絵を描くようになって行くのか?何を思って絵を描き続けようとしたのか?そういう物語だ。
    正体が必ずしもよく判らない江戸時代の絵師を主人

    0
    2020年09月18日

    Posted by ブクログ

    人間の本質を突くような心理描写が良く描かれている。
    この作品は、好き嫌いというか、本質的(本能的?)に嫌悪感を抱いてしまう人もいるのかも。

    0
    2020年06月07日

    Posted by ブクログ

    阿波徳島藩お抱えの宝生流能役者・斎藤十郎得兵衛を謎の絵師「写楽」とし、写楽誕生の物語を推理した作品。矢場で働く陰間のお喜瀬と出会いが、最終的には写楽を救うことになる。

    0
    2019年12月21日

    Posted by ブクログ

    写楽の正体については様々な説があるが、この作品では阿波徳島藩お抱えの能役者・斎藤十郎兵衛という最有力説を採っている。
    その上で、なぜ写楽の活動期間がわずか十ヶ月程度なのか、なぜ初期の頃と末期の頃とで画風が変わったのかというその謎について一定の納得出来る筋となっている。

    吉永さんと言えば戦国もののア

    0
    2019年11月06日

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