思い出の作家たち―谷崎・川端・三島・安部・司馬―(新潮文庫)

思い出の作家たち―谷崎・川端・三島・安部・司馬―(新潮文庫)

473円 (税込)

2pt

3.8

日本の古典文学を愛する一方で、常に現代文学の目撃者たらんとしたドナルド・キーン。深い愛情と冷徹な眼差しが同居する特異な批評精神を発揮し、日本文学を世界文学の域に高めるべく巨大な足跡を残した。『細雪』の秘密を語る谷崎の思い出。川端の前衛主義者としての意外な横顔。自決直前の三島から受け取った手紙。安部や司馬とののびやかな友情。珠玉の追想集にして稀有なる文学論。(解説・尾崎真理子)

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思い出の作家たち―谷崎・川端・三島・安部・司馬―(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2019年07月09日

    谷崎、川端、三島、阿部、司馬の5名に対する親愛に満ちた論評・エピソード集。いずれも著者のあたたかい眼差しが彼らに向けられている。
    谷崎:「この新訳(源氏物語)に費やした四年間を、彼自身の創作に打ち込んでいたならばと思うと、やはり残念と言わざるを得ない。」とは、谷崎に対する最大限の賛辞だと思う。
    川端...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年02月15日

    エッセイというには分析的で、でも評論というには温かく…。5人の文豪たちのエピソードもさることながら、キーン先生の偉大さを感じずにはいられなかった。キーン先生のような方が、日本文学のよき理解者・批評者であったことに、本当に心から感謝したい。

    0

    Posted by ブクログ 2020年03月24日

    ドナルドキーン 「思い出の作家たち」
    著者が 谷崎潤一郎 川端康成 三島由紀夫 安部公房 司馬遼太郎 との思い出や作品を語ったエッセイ。

    エピソードのチョイスがいい。作家たちの人柄や考え方を知ることができる。安部とのエピソードは 安部の処女小説の背景と直接つながっていて 作品理解につながっ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年08月20日

    有名な作家だから読まなかったりしてきた…
    そんな作品や作家をドナルドキーンという海外の方が語る…
    それだけ日本を知り愛してくれているのだろう。
    少し上の世代の方にはとても馴染みがある方のようだ。

    文量はとても薄いので、触れてみたい人にはちょうど良い。

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    Posted by ブクログ 2019年06月20日

    手にした時のボリュウムに対して、読後の満腹感は意外とありました。ずっしり。
    キーン翁との交友のあった5人の文豪について、翁が語るエッセイ。有名どころ過ぎてそんな事は無いだろうなと思いつつも、今更「へえ」とさせられる点もぽつぽつあり面白かったです。

    安倍公房のキャラも、司馬さんの政治力も、各々の作品...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2019年12月08日

    ドナルド・キーン氏が、今年(2019年)の2月に96歳で亡くなったことは、まだ記憶に新しい。外国人でありながら、日本文学や日本文化にこれだけ精通している研究者は、まずいないだろう。

    そんなキーン氏が自ら選んだ5人の日本人作家について、特別な思い出を語り記したエッセイが本書である。それにしても、日本...続きを読む

    0

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