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スーパーや八百屋の店頭に並ぶバナナの九割を生産するミンダナオ島。その大農園で何が起きているか。かつて王座にあった台湾、南米産に代わる比国産登場の裏で何が進行したのか。安くて甘いバナナも、ひと皮むけば、そこには多国籍企業の暗躍、農園労働者の貧苦、さらに明治以来の日本と東南アジアの歪んだ関係が鮮やかに浮かび上がる。
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Posted by ブクログ
著者が他に書いたものから、何となくフィールドワークに基づく社会学的なレポートかと思っていたのだが、戦前の日本の入植も含めた企業の歴史も含めて、土地制度から解き明かすかなり重厚な書物だった。 東南アジアの理解を深めるための一つの参照ケースとして。
mixiコミュニティ「読書会◆アウトプット勉強会」内のトピック「BOOK BATON」にて、紹介されていた本。 日本人にとって、もっとも身近な果物の一つ、バナナを軸にして、日本と産地であるフィリピンの貿易史について書かれている本。 読んでみると、猛威を振るう多国籍企業と、支配、搾取、蹂躙されるフ...続きを読むィリピン農業の実態が痛々しく描写されている。 最も、恐ろしいと思ったのは、以下の箇所。 「こうして、フィリピンと日本はつながった。だが、国家と国家ではなく国民と国民の関係として考えてみると、実際にバナナを作っているフィリピンの労働者と、これを食べている日本の消費者は分断されているといえないだろうか。私たち日本人のバナナへの関心が、『価格』や『栄養』や『安全性』にだけとどまっているのは、その端的な例である。」(p.223) フェアトレードという考えがコーヒー等で近年では流行している。 バナナでも同じく、農家のことも思いやる取り組みが必要なのではないか。
この本の良さはまず、バナナという日本人にとっては身近な食べ物を題材にしている点であろう。フィリピンにおける生産者と多国籍企業の関係は必ずしもフィリピンに限った事ではない。他の多くの途上国で現地の人々が食することのない商品作物を生産している。だがそのほとんどは市場価格の不安定さのあまりに生産者の生活を...続きを読む苦しめるものとなっている。普段先進国に住む我々が普段気に止めない世界で起こっている現実を見つめ直す機会となる一冊。
私の研究の方向性を導いてくれた本です。「あいだ」が大事なんです。今はトレーサビリティとかいいますけど、こういうトレーサビリティがアグリビジネスが展開する現代にもっとも重要な視点です。
鶴見良行の代表的著作。普段の生活に在りながら(在るからこそ)意識しない「モノ」に注目して徹底的に調べる手法。日本での生活がバナナの生産者とどう繋がっているか知り、考えさせられる一冊。
米政府が大企業と一体となって発展途上国に大規模投資し、現地民を搾取し借金漬けにしつつ大きな利益を上げてきたことは、「エコノミックヒットマン」で読んだが、この「バナナと日本人」を読んで、別の視点からそのからくりがよく理解できた。米企業には、自然とともに生きるとか、現地人を豊かにするといった考え方は全く...続きを読むなく、自分たちがいっそう豊かになることだけを追求してきた。こういった人種が、世界の秩序を乱してきたと言え、今のような金融不安で彼らが危機的状況となっても、同情する人は少ないであろう。
言わずもがな名著。経済や社会問題に 興味がある人もない人も一度は読んでみるべき。 世界観が、かわる。
これを読んでフェアトレードに興味が沸きました。今までフェアトレードなんか毛嫌いしてたのに、身銭切って買う価値ありますよ。良い本です。
これは新書ですが、古本屋で100円でであった本です。タイトルが、わかりやすいのに謎々なこの本。読んで何になるのかと(古いし)思いきや、意外と貿易や歴史関係に深い関わりがかかれており、ためになったなーと思った。 独立国でありながら、植民地という国は本当に先進国に振り回されている。 近年、フェアトレード...続きを読むいう言葉が流通しつつある中で、こういう源流を知ることが大切かと思う。 人間の行いは、新書という新しい情報で構成されていている結果論では意味がないことが多い。そう気づかせてくれた一冊だ。
外国の大資本に地域経済の動きを支配されていると、交易量が増えれば増えるほど、末端で働く人々がどんどん貧しくなる。 植民地って、なんというか酷いとこだな。植民地だった過去はその地域の人達のせいではないけど。
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バナナと日本人 フィリピン農園と食卓のあいだ
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