空は逃げない

空は逃げない

1,386円 (税込)

6pt

神様はいるかもしれない。とぼけた顔をして。

佐藤倫太郎と佐藤林太郎。ふたりは同じ大学陸上部の棒高跳びの選手。周囲からは紛らわしいことこの上ないため、しだいにA太郎、B太郎と呼ばれるようになっていた。
かたや平凡な記録保持者、かたや全国レベルの花形選手のふたりの前に、練習風景を熱心にスケッチしていた芸術学部の女子・石井絵怜奈が、突然、自分も棒高跳びの選手になりたいと志願した。
そんな3人の前に、ある日大きな転機が訪れる――。大学時代と数年後の現在、ふたつの時代を往還しながら、物語は、次第に思いもよらぬ場所へと読み手を誘う。

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空は逃げない のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    読後,ふと空を見上げている一冊。
    人が空に憧れを抱く理由がこの本には詰まっていた気がします。
    棒高跳の間,空は見えていない。でも,選手達はあのポールをこえた一瞬の間,空を体いっぱいに感じているんだろうなと思いました。
    登場人物の発する言葉は透明感があるのにずっしりと胸に残る強さがあります。人生は不思

    0
    2023年12月03日

    Posted by ブクログ

    ふたりの佐藤リンタロウ、A太郎とB太郎。そして絵怜奈の三人の青春と言ってしまえばそれまでだけれど、さわやかなのにそこに内包するたくさんの苦しさが重い。
    棒高跳びについて深く考えたことがないけれど、競技には別の世界につながるような一瞬があるのね。
    取りあえず、ハッピーエンドでよかったよかった。

    0
    2020年03月14日

    Posted by ブクログ

    装丁とタイトルがとても好みで手にとった1冊。
    写真家さん、ググりインスタもフォローしちゃいました。ステキ。

    大学で棒高跳びをする2人の佐藤リンタロウ。
    同姓同名なのでA太郎とB太郎と呼ばれる。
    2人を絵画く芸術学部のエレナとの3人の物語を、大学時代とその7、8年後を交互に。
    競技に挑む苦悩を交えな

    0
    2023年10月19日

    Posted by ブクログ

    学生時代の思い出と社会人になった現在の時間とが交互に描かれ、話の展開がなかなか読めなかったけど物語の中盤でようやく“ある仕掛け”にはめられていたことに気づいた。そこからは物語の印象が大きく変わって見えた。それぞれに悩み、選んで今を生きている3人の幸せを願ってやまない。最後に、どうして絵怜奈と同じ思い

    0
    2023年08月19日

    Posted by ブクログ

    うまーく誘導されました。
    全てが明らかになった時にびっくり。
    本当に何も気づかなかった。
    やられた!

    0
    2021年06月17日

    Posted by ブクログ

    読後の清涼感がある。
    挫折したとき、限界を知ってしまったとき、どうやってそこから方向転換していけるのか…
    すごい葛藤に苦しむけど、できればスマートに乗り越えたい、外面的だけでも

    0
    2020年06月17日

    Posted by ブクログ

    これは正に活字ならではのトリック。
    「どっちも半身不随になりませんように」
    あり得ないと思いながらも祈ってしまう。

    筆者の活字に対する信頼と思いの詰まったコメントも好き。

    0
    2020年03月08日

    Posted by ブクログ

    現在車椅子のカメラマン・リンタロウと、
    大学陸上部のコーチ・佐藤。
    同姓同名の2人のサトウリンタロウはかつて、
    棒高跳び選手としてともに大学で競い合っていた。

    大学生だった2011年と、2018年の現在の様子が交互にえがかれる。
    2人のリンタロウと彼らを見守る絵怜奈の若い葛藤は瑞々しくていいんだけ

    0
    2020年01月27日

    Posted by ブクログ

    運命は遺伝子レベルで決められたものなのか、後天的な努力で変えていけるのか、偶然の出会いで想像だにしていなかった方向に飛び出していくのか。三人の主人公はそれぞれの経験を通じて、それまでは見えなかった景色を見つけ出していく。
    ちゃんと読み進めないと話の筋が分からないようになっているという心地よいもどかし

    0
    2019年12月18日

    Posted by ブクログ

    初めて読む作家さんです。さわやかなんだろうなと思ったらさわやかでした。でもそのさわやかさの中には苦さも大分量含まれています。
    同姓同名の棒高跳びの選手、林太郎と倫太郎。7年後に車椅子のカメラマンになっているのはどちらなのか?指導者になっているのはどちらなのか?分からない状態で進んでいくのでミステリー

    0
    2019年12月16日

空は逃げない の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    小学館
  • ページ数
    226ページ
  • 電子版発売日
    2019年09月11日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    1MB

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