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「本文では明治三〇年代、あるいは世紀末の日本におけるミュシャ受容の細部を追うことを中心とする。そして一九七〇年前後のミュシャの再発見の過程を終章で描く。それ以降のことは少女まんがの読者にとって自明であり、まんが史の歴史的系譜としてそれぞれが自分の敬愛する創り手の中に(時に作者は意識していないかもしれないが)見出すことが可能だからである。」(本書より)
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Posted by ブクログ
少女まんがとミュシャの関係を、明治時代にさかのぼって、紐解いています。 ミュシャ って少女まんがっぽい、いやいや、少女まんががミュシャっぽい。 経験として知ってきたことのうらには、おじさん文人と少女読者の共依存?共犯?関係があったとは。ちょっと気持ち悪かった。 ただ、大塚さんの分析は析対象を客観的に...続きを読む切り込むだけでなく、『少女民俗学』とか『彼女たちの連合赤軍』などを発表してきたご自分の思考・指向にも向けられているように思う。 男性による少女文化研究として、白眉だと思う。
序章、終章を先に読む選択肢も P8 『信貴山縁起絵巻』、『鳥獣人物戯画』=まんが表現の起源が俗説。 P72 "肩あげ"? このあたりに注釈無しというハードルの高さ。近代の文なんてすらすら読めません。 P212 「第二軍」?と思ったら、軍隊の編成でした。有名なのは、乃木将軍の第三...続きを読む軍かと。 P224 浅草パノラマ館 調べたら、結構本格的なものでした。確かに、死ぬことはないので、所詮は見世物ですけど。なので、いい例えでした。 P268 今までの一条推しは? P305 絵における言文一致?と思ったら、P311で否定。 P342 『少女まんが史』の引用が、男が少女まんがを読めない理由なんじゃないかと。4段ぶち抜きの絵の扱いに混乱するとか。 終章 ちょっとページ数が少なくないですか?と。
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