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13歳で心臓移植を受けた僕は、それ以降、自分が女の子になる夢を見るようになった。 きっとこれは、ドナーになった人物の記憶なのだと思う。 明るく快活で幸せそうな彼女に僕は、瞬く間に恋をした。 それは、決して報われることのない恋心。僕と彼女は、決して出逢うことはない。言葉を交すことも、触れ合うことも、叶わない。それでも―― 僕は彼女と逢いたい。 僕は彼女と言葉を交したい。 僕は彼女と触れ合いたい。 僕は……彼女を救いたい。
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Posted by ブクログ
うまく言葉にできないけれど、ドナー制度に関して思うところが沢山あった。 人の体の一部をもらって生きること、人に自分の体の一部をあげること。全く想像がつかない。 最初から最後まで引き込まれる文章だった。
ある少女の心臓を、主人公に移植した。移植したことによって、少女の感覚を寝ている間に感じることができた。その感覚は、今から3年前の少女の感覚だった。少女の心臓をもらったということは、少女は過去に死んだということ。それを救うというのを生きがいにし、主人公は様々な行動を起こす。その中で、主人公も少女もお互...続きを読むいを好きになり、逢いたいと願う。その気持ちを諦めずに、そしてそれを生きがいにしてそれぞれが相手のために尽くす。それによって、過去は変えられる少女は命を救われた。心臓は受け取ることができなくなるという現在に変わってしまったものの、少女が会いに来てくれ、その事実を知り、誇りに思う。そして、逢いたい人と逢うという願いが叶った。
主人公の八月朔日(ほずみ)は拘束型心筋症と診断され、13才で心臓移植を受けます。その後、ドナーと思われる女の子の夢を見るようになりました。八月朔日は明るくて素敵な夢の中の女の子、葵花(あいか)に恋をしてしまいます。葵花の心臓を移植された八月朔日にとって、決して出会うことも、恋がかなうこともない残酷で...続きを読む純粋な初恋でした。夢の中の葵花を通して知った道端で揺れるタチアオイの赤い花がつなぐ奇跡の物語に涙しました。
命について再度考えさせられる小説 久しぶりの小さな文庫本であったため、すらすらと読んでしまった 明日からはまた、1秒1秒を大切に生きていきたい
ジュブナイルって感じの小説で良いですねぇ。 これは映画化しますねぇ間違いない。 しかし電撃小説大賞って日本最大級の新人賞なんですね。今や。
ドナーの生前の記憶の一部が引き継がれる記憶転移の話とパラレルワールド的な要素もあった。 読んだ時に「君の名は。」と「僕だけがいない街」を思い出したかな。
途中、読んでいて辛くなるところがあったけど感動するし、素敵な物語だった。 青海野灰さんの小説が本当に大好き。
個人的に、深夜ドラマの『謎の転校生』を彷彿とさせるような作品だった。文章の調べが流麗で淀みがなかった。タチアオイの花がアクセントになっていて、深い葛藤を各々が抱えているのだ、と。感じた。御門違いだが現実的に見れば、星野先生のしたことは看過できることではない。それを差し引いても、しっとりとした良い作...続きを読む品だった。
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