貿易戦争の政治経済学:資本主義を再構築する

貿易戦争の政治経済学:資本主義を再構築する

2,112円 (税込)

10pt

3.7

グローバル経済の行く末は、ますます不透明になってきた。ブレグジットやトランプ大統領の誕生で、米国と欧州は傷ついた巨人としてもがき苦しんでいる。低成長に喘ぐとともに、格差の拡大で社会の足場が大きく腐食されているのだ。
本書の著者、ダニ・ロドリックは『グローバリゼーション・パラドクス』でこうした展開を正確に予測していた。本書は、『グローバリゼーション・パラドクス』以後の世界を展望した最新刊である。
本書によると、米英を中心とした自由主義陣営と中国を中心とした重商主義陣営が相互に共存できる時代がここ数年で終焉したという。先進国においても雇用や輸出が重視され、米国が重商主義に改宗しようとしているのは象徴的だ。
成長の核になる途上国の未来も暗い。グローバリゼーションとテクノロジーの進展は、貧困国に十分な産業化の時間を与えず、「早すぎる脱工業化」が世界を蝕んでいるのだ。
ポピュリズムや「怒りの政治」はこうした事態を栄養源として成長してきた。自由主義と重商主義の攻防にどう向き合うのか? 中道左派はいかに国民の信頼を取り戻すべきなのか? 資本主義を再構築するための新たな提言!

...続きを読む

貿易戦争の政治経済学:資本主義を再構築する のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ー こうしたトレンドの裏には、テクノロジーと貿易の両方がかかわっている。世界的に急速に進んだ製造業の技術進歩によって、サービスと比較した工業製品の相対価格が低下したことで、発展途上国の企業にとっては新たに市場に参入するインセンティブが低下している。同時に、製造業がより資本集約的、技術集約的になったこ

    0
    2022年05月21日

    Posted by ブクログ

    「グローバリゼーション」という言葉をよく耳にするが、世界経済に対しては必ずしもグローバル化が良い影響与えるとは限らない。経済学者が唱える「自由貿易」に対し、違ったアプローチを示した本だった。

    ー環境問題などはグローバル・コモンズである一方、世界経済はそうではない。ー

    0
    2021年07月24日

    Posted by ブクログ

    ポピュリストが率いる政策は分断に楔をうち、常に敵を作って支持を得ている。
    失業→中国、治安→移民等。
    国内政治が方向性を失う中、エリート層のみが得をする形だけのグローバリゼーションを各国が取り入れることで更に格差が広がる。そもそも重商主義的な経済発展(輸入者側の雇用を奪い輸出者の雇用を守る)と比較優

    0
    2021年05月18日

貿易戦争の政治経済学:資本主義を再構築する の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

無料で読める ビジネス・経済

ビジネス・経済 ランキング

作者のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す