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Posted by ブクログ 2022年10月16日
最高の読書体験だった。
読者は言葉のわからない世界で途方もない旅に出かけることになる。ひらがなと漢字が使われている読みなれた日本語のはずなのに主人公の言っている意味がひとつもわからない。字面や音読みに頼って勘で想像する他ない。こいつは手強そうだと、分厚い本が両手に重くのしかかるのを感じる。
しか...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年04月22日
御惑惺様(みほしさま)のヌトロガ倶土(ぐに)、〈焱〉(えん)の繩墾り(なわばり)の墾元(はりもと)だった、ズァングク蘇倶(ぞく)のマガンダラは、ともに墾元を務める誼兄弟のヤドロヌワを殺してしまい、断尾刑に処せられヌトロガの倶土を追われ、咒漠(じゅばく)に落とされる。ラホイ蘇倶のマナーゾをお供に咒漠...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年11月15日
漢字の組み合わせでイメージを持たせた造語を駆使し、異様な世界をディープに書き上げた『皆勤の徒』の衝撃から5年半、待望の初長編が本書。世界観を形作る独特な造語は健在だが、存外に読みやすい、、!そして、異形の登場蘇倶物へ感情移入してしまった挙句、時々自分が卑徒であることを忘れてしまう始末。。異世界を描い...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年05月15日
夥しい造語に埋め尽くされている。最初の1ページで10以上の造語が登場する。しかしその造語がほどけていく感覚、綴りから読み取れる物語が何よりも楽しい。造語のひとつひとつが小さな小説と言ってもいいかもしれない。
この着想、この世界の生態系が読者の頭の中に浸透していく。菌が漂い、種が蒔かれ、卵が産み付けら...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年12月22日
「宿借りの星」(酉島伝法)を読んだ。 もうね、酉島伝法ワールドに思う存分ドップリと浸かれたよ。 造語力というか創造力というか、かの世界にあるものを我々の世界に運び込む際の、酉島伝法さんの力技に目を見張るのである。 椎名誠さんの「水域」とか「武装島田倉庫」とかに熱狂した人ならこの作品にも熱狂するだろう...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年08月09日
不思議な読書体験だ。物語の主人公は人間ではない。それどころか地球の生物ですらない。当然、生態はもちろん、思考体系も言葉も我々とは異なるはずである。数ページをめくって、ユクスキュルの環世界を連想した。とはいえ、頭の中はクエスチョンマークが点滅しっぱなし。
そこで、普段はしないが、気分を変えて、解説から...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年07月30日
初めて著者の作品を手に取る。最初の数ページは、「なんだこれ、プロローグだけだよね、こんな意味不明なもの読み続けられないよ。」と思った。
が、知らないうちに抵抗がなくなり、挿絵を見て、「あぁこいつが〇〇か。」などと納得しながら読み進められた。
ディテールまでよく考えられているし、何よりもメインキャラ2...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年02月17日
冒頭から、「来た来たこれぞ酉島伝法ワールド」と、否が応にも期待は高まる。
熟語の漢字を同じ音を持つものに置き換え、この世界観を構築する礎を積み重ねていく手練手管には脱帽する。
しかもそれが、「どこまで続くねんこれ!」と呆れるぐらい延々と繰り出されるわけで。
途中、酉島氏自らの手による挿絵がいくつも挟...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年10月12日
いや、面白かった。内容というより、面白い体験だった。
完璧に練り上げられた独創的な世界観は、冒頭から読者の理解を待たずに最高速度で展開し、例えるなら、知らない土地に降り立った自分の手を、知らない誰かがグイと掴んで、グングンと引っ張っていかれるような感覚。
それでも暫くすると、そのスピードに慣れ、周り...続きを読む
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