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常務の彼を、多くの社員はまだ「英三さん」と呼んだ。経営者の一族でありながら、工場育ちで飾り気のない人柄がそう呼ばせた。戦後、退社を決意していた彼を会社に引き戻したのは、心情を一にしていた部下たちだった。しかし競争激化、新製品開発、流通改革の戦後史は熾烈だった。花王石鹸元社長・伊藤英三を描く傑作評伝小説。逞しくも爽やかな男の一生!
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Posted by ブクログ
花王石鹸の社長を務めた、伊藤英三氏の話。父の本棚から拝借して読んだ。 若い技術者たちが、会社のため、お客様のために、よりよい製品を作ろうと試行錯誤する様子に、会社員たるもの、こうあるべきだなと改めて思った。 工場が爆発事故をおこす場面が印象に残った。冷静に指示を飛ばす一方、影では仲間を亡くしてしまっ...続きを読むた悲しみにくれる。優秀なビジネスマンであると同時に、とても人間的な、情の厚い人だったのだと思う。
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