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ふと立ち寄った本屋で手にした画集。描かれた女性に、わたしは大好きな祖母の姿を見た。団地で出会った初恋の少年。こしゃくで大好きなおとうと。いつも祖母の家にいたマーニー……。写真家の鋭い目と丁寧な筆致が、鮮やかな過去の情景をよみがえらせる。誰もの感情をゆさぶる第26回講談社エッセイ賞受賞作。
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Posted by ブクログ
講談社エッセイ賞受賞作ですが、これはもう短篇小説集ですね。著者は写真が本職なので、いかにも写真表現を思わせる描写もあって、ゆっくり玩味したい本です。
とてもよかった。なぜ覚えているのかというほど幼少期の出来事や心の動きが書いてあってすごい、というか読んでいて辛い。もちろん、そこまで覚えているわけはなくて、本人もあとがきで書いているように「物語」なのだと思うのだけれど、身に覚えがあって自分の思い出したくはない部分をぺたぺたと触るような感じがする。泣...続きを読むきそうになったりしながら早く読み終えたいと思った。
いちばんになりなさいという祖母の言葉は、女だからといって誰かの陰になって生きることはないという彼女らしい思いを、子どもに分かるように言い換えたものだったかもしれない。 長島さんの主に幼少期の記憶が、驚くべきディティールで語られる一冊。いろんな人が出てくるけど、これはやはり女たち(祖母、母 そして長...続きを読む島さん)の物語だとおもった。
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